Think again to think widely.

雑音に敏感であることの美徳


Before(4/25) Next(4/27)
4月26日
2006 2005 2004
 2006




 2005

■スケーリング

ちょうど1年前ころ、友人たちと話していた時に、気分転換をいかにするか(=有意義で創造的な寄り道)という議論になった時にぼくはBird Viewみたいなことを話した。

今いる地点を軸に、こう想像してみる。自分をクレーンやタケコプターでそのまま上空へ持ち上げてみるというもの。天井や壁を壊して、重力を無視して、どんどん上にあがっていく創造をしてみる、というもの。ポイントは、一気に真上に行くのではなく、ゆっくりとあがっていくことだ。風景がどんな風に見えるかを想像しながらいくと、これがなかなか面白い。途中で、駅前のスーパーが見えるだろうな、とか、これくらいなら新宿まで見渡せるだろう、富士山も望めるに違いない、とか。地下鉄や会社や取引先でも、数十秒あればできる。

という、話をした。

これをネットの地図上でできる事を先ほど発見した。ネットMapで縮尺を最大のものから最小まで順々に変えてみていくのだ。(自宅の住所で始めると良い。列島を見渡すBird Viewを獲得可能!)

MapFan

(2005-04-26/K)



 2004

■髭(ヒゲ)の歯科医師

私いま、歯科に通っています。職場近くの歯医者から、仕事を辞める事により近所の歯医者へ鞍替えしようと思い立ち。

面倒がって長い間放っておいたムシバラス(知ってる?)を見せるのは、かなり勇気がいったので、親切で怒らなそうな所を名前で選んだ。

なんで分かるかって?そこはキリスト教の聖者の名を冠していたから。限りなくホスピタリティーを感じさせるその歯科医院に飛び込んだら大正解。牧師の様に穏やかな笑みと髭を蓄えた紳士が、ほぼ無痛に近い治療を施してくれた。

そして早くも2回目の診療で、そのホスピタリティーが本物である事が判明。

私が無職である事を知った髭の彼は、「私も職を失った事があるので解るんですよー」ええ?歯医者さんなのに?「借金の保証人になったら逃げられてしまってねー、開業してたんだけど全部取られてしまって…」マジですか?「職安で求人を探したんだけどなかなか無くて」そ、そりゃあそうでしょ逆に。「雇われ医師として勤めたんだけど、こっちは『医は愛』とか思っててもよそは利益第一でしょ、合わなくってね…」はあー、ご苦労されたんですね…。

一度はブラックリストに載ってしまったが、地道に借金を返済して信頼を回復、再度の開業に至ったそうだ。事務をしている奥さんらしき女性も、絶えず笑顔だが日本語がカタコトで、韓国語を流暢に話し、待合室は韓国人らしき患者さんで賑わっている。根堀り葉(歯)堀り聞きたい事は山ほどあるが、咥内を治療してもらっている状況では相槌を打つ事さえままならず、先生が問わず語りに話し出すのを待つしかない。

賛美歌の流れる診察室で、ちょっぴり敬虔な心持ちで大口を開ける私。二人の出会いが、合同結婚式でない事を祈りながら…。


(2004-04-26/B)




読んでいただき、ありがとうございます。
ぜひ「あいづち」を。押すだけ。よろしければ続けてコメントも。

Columns by Day 月・日からコラムを見る
JAN FEB MAR APR MAY JUN
JUL AUG SEP OCT NOV DEC
Writers' Profile 研究員プロフィール
(K) (C) (#T) (EC) (B)
■You may link to this page without asking permission.■
(C) shink-tank 2004-2006 All Rights Reserved.