■現場より愛を込めて
恥ずかしながら、『踊る大捜査線』をちゃんと見たことがない。
青島の名ゼリフくらいは知っているが、社会現象になるほどまでに人気な理由はわからないし、あまり興味もない。しかし、「現場」というワードがちょっとカッコイイ響きを含むようになったことは、あのドラマの功績であることは否めない。
「『踊る』は今までの刑事ドラマの中では一番警察内部を忠実に再現している。」
と、警察官の友人に聞いたことがある。
が、イマイチ信用できない。『踊る』って略しているあたり、信用できない。彼はマジメでアツイ男性なので、自分の仕事にとても誇りをもっている。当然です。時には自らの命をかけてまで、国民の平和を守るという重大な任務を課せられている、それが刑事。
だというのに、フィクションの世界では片手間に刑事をやっている人たちのなんと多いことか。スチュワーデス刑事、サラリーマン刑事、家政婦だったりカメラマンだったり舞妓だったり豆腐屋だったり。マザコン刑事やら、噂の刑事まであった。本業とする刑事たちも、はみだしたりはぐれたり、さすらったりといろいろ大変だ。
『スケバン刑事』へのオマージュだろうか、ついにケータイ刑事まで登場。主人公はIQ180の女子高生。モットーは「ケータイがあれば拳銃はいらない」だそうだ。どうやって戦うの?しかも何を真似たか、愛・舞・泪の3部作だなんて。愛(I)→舞(my)と来たら、美衣(me)あたりが適切だと思うし、愛と泪ならば瞳しかいない。(※1)
大人になった今だからわかるが、毎回パトカーが横転・爆発することなんてないし(※2)、『あぶない刑事』がほんとにいたら、「もっと」、いやいや、「もっとも」あぶない。そういえば、子供のヒーローには『宇宙刑事ギャバン』(他2名)というのもいたなぁ。
でも、そういう美化?された刑事ドラマがないと、危険で地道な職務に憧れて、刑事を目指してくれるもやしっ子現代人は、いないのかもしれないですね。
※1 『キャッツアイ』参照。しかもそちらは泥棒です。
※2 『西部警察』参照。ex:大門軍団
(2004-03-08/C)
「現場」といえば、バンテリンに話を持っていくのがスジ(2つの意味で)というものだろう。刑事の腰の痛みにも、現場で効いてくれると、聞いている。きっとその場で塗っているのだろう。「ありがたい」とか言いながら。(K)