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実技指南

くずし字のススメ

 

楷書の基本からマスターを・・・と考えている人は必ず挫折します

 

それでは、どうしたらよいか? 行書、草書を書きましょう

「ひらがな」だって立派な草書ですから

 

名前を書く

まず自分の名前を書いてみましょう どんな大きさでもかまいません

とりあえず、用具は細筆か、あるいは筆ペンを準備してください

 

どうやって書くか・・・小筆の上の方を持って、気楽に筆を動かしてみましょう

いつも書きなれている自分の名前が、いかにも楽しそうにあなたを見つめていませんか? 筆を入れるところと終わるところは、筆がこわれないように、そっと優しくしてあげて下さい まがるところも筆を止めないように

 

次は住所や家族の名前も書いてみましょう 上手に書こうとしてはいけません

筆の上の方を持てば、きっちりとした楷書は書けないはずです おもしろく書いてください 

 

いろいろな大きさの紙に書く

紙は何でもいいです・・・まともに半紙に書こうとしないで下さい 永く続けるためです 小さなメモ紙でも 大きな新聞紙でも 色のついた紙でも 何でもいいです 書いてみてさい

 

あ〜と! 筆は上の方を持つように・・・

筆を入れるところと終わるところは、とまらないように・・・

できましたか?

 

これなら手も墨であまり汚れないし 紙代もいらないし

わざわざ書道の道具を出してから始めなくても、いつでもどこでもできませんか? 

 

書いて楽しむ

小筆でなくても、鉛筆やボールペンでもいいのです 小筆と同じように上の方を持って書いてみてください 

 

道具に凝る

こうやって書いているうちに、書道の道具がほしくなってくるものです

筆 墨 硯 紙 文鎮 水差し 筆立て ・・・など

 

でもあわててはいけません 家の中をさがしてみてください どこかからヒョイと出てくるものもあります それも大事に使ってみてください 工夫次第でなんとでもなります 硯もきれいにいつも洗ってやることです 必ず愛着がわきます 小さくなって磨れそうにない墨がいくつかあったら、木工用ボンドでくっつけてやれば、これもまた磨れるようになります

 

紙は普通の半紙でないほうがよいと思います むしろ、にじんだりかすれたりする紙を敢えて選んでください きれいに書くことがねらいではなくて、楽しく書くことが第一です 偶然できる書線の模様を楽しんでください

 

技法(ウラ技)

小筆に慣れたら次は大筆に挑戦です 大筆も同じように上の方を持ってくずし字を書いてください 大筆は根元までやわらかくほぐして、墨をいっぱいにつけてください このとき墨が筆先からポタポタたれるくらいにたくさんつけてください そして墨がかすれて出なくなるまで墨つぎをしてはいけません 細めに穂先だけを使って下さい 大きい字が書けましたでしょうか 思いついた漢字を自由に伸び伸びと書いてください おもしろくなってきたでしょう

 

ここでちょっと休憩

字を書くときに大切なのは、それが文字であるので、読めるべきです 下手でも上手でも読める字は読めるのです そこで見てもらいたいのは、昔の人が書いた筆跡です 今見てほしいのは、行書か草書で書かれた文字です なんという字が書かれているのか読んでみてください 幸い、最近の書道の出版物には読み方の字が活字で記されていますのでとても便利です

 

眺めて見ているうちにまた書きたくなったでしょう

 

名前と住所が書けたなら、つぎはこれをまねして書いてみてください ただしやはり筆の上の方を持って、少し細めに書くのです このとき あなたの目はどこを見ていますか? 筆先はあまり見ないほうがいいです どこを見るかというと、昔の人の筆跡をじっと見つめながら書いたり、書いている紙の四隅を広く眺めたりすればいいのです まねようとして書かないでください こう考えれば、同じように書けなくても投げ出してしまうことはないはずです

 

字書と先生・・・良き師、良き朋、良き資料

どうやって書いてあるのかわからないときは、字書を見てください それでもなおかつわからないときは しかるべき人に尋ねてください その人が親切に教えてくれるのならば、その人はあなたの心の先生になればいいのです そんな人をゆっくり見つけてください

 

次のステップ

書はお習字ではありません 手本を見てまねて書き写すのではありません もちろん拓本や法帖などの古い筆跡を鑑賞したり、見て書いたりするのですが、すべてを似せるのでなくどこか少しだけ同じようなところがあればいいのです だから、墨がにじんだりかすれたり、線が細くなって切れてしまったり、反対に太くなったりしても失敗ではないのです 字の形にとらわれてはいけません 筆線の中に入れ込む気力と白黒のつりあいです そのように考えながらすすめてみてください 楽しい気持ちで書いてほしいのです

 

本格的に始めてみたい人・・・

臨書と創作をバランスよく

有名な古書蹟を鑑賞する 本物を見て、よく味わってください 本物を見たあとは、図録を手に入れて書いてみることです

書道展を見に行く 自分も出してみようかな・・・と

篆書、隷書から始めるのも一つの手です

仮名もなかなか楽しいかと思います

 

書の実作をもう少し突っ込んでみようという人・・・

落款を書く(書道雑学ノート)

今年のえと

    平成17年 乙酉 「イツユウ」「きのととり」
    平成18年 丙戌 「ヘイジュツ」「ひのえいぬ」と読みます

 

 月の異名を書く・・・1月は・・・

孟春、首春、初春、上春、春王、孟陽、首陽、元陽、青陽、正陽、寅月、泰月、初月、端月、元月、孟陬、大簇、登明、開歳、開春、発歳、華歳、芳歳、肇歳、献歳 などがあります

ただし、これらはみな旧暦(昔のこよみ)の1月のことです

 

・・・(2月は)・・・

仲春、酣春、大壮、夾鐘、中和、仲陽、陽中、卯月、麗月、令月、花月、杏月、蚕月、従魁、末春、禊月、桜笋時、花見月 など

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