鍼灸治療院 森の気
千葉県南房総市千倉町川戸238
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■小児鍼(しょうにしん)について
- 一般的な鍼はツボにそれを刺し、ある程度の深さにまで進めその場に留めます。その後手技(しゅぎ)を加えて更なる刺激をプラスする、あるいは数分から数十分その場に鍼を留めるのが一般的なやり方です。しかし、この方法だと小児にとっては刺激が強すぎます、そこで小児にはそれに似合った治療を施します、それを小児鍼と呼びます。
方法は鍼先を皮膚にあてる程度に刺激を加える。あるいはツボの部分を擦るようにして刺激を加える。時に鍼を刺す事もありますが、ごく浅く刺しすぐに抜きます。小児の鍼に対する感受性は高く、この程度の刺激で十分効果を発揮します。
小児鍼の対象年齢は生後2、3週間から5、6歳までとされています。ちなみに、それ以降から成人までの若い人たちも成人に比べると鍼に対しての感受性は高く、ある程度刺激量の加減が必要です。慢性化していない、自然治癒力が豊か、疑う心が無いなどの理由もありますが、成人に比べ子供たちへの鍼は効果を発揮しやすい傾向にあります。
■ちりげの灸について
- 大正から昭和にかけて活躍した鍼灸界の大御所、沢田健師いわく「命門(めいもん)と身柱(しんちゅう)に灸をすえれば子供のたいがいの病気は片がつく」。昭和の名灸師といわれた深谷伊三郎師いわく「子供の病気は身柱で治る」。この両氏が言っている小児の身柱というツボへの灸の事を古くから「ちりげの灸」と呼んでいるのです。
何の病気に効くというわけではなく、とにかく子供はこのツボに灸をすえておけばいいというのです。夜泣き、かんむし、夜尿、ひきつけなど小児独特のものはもちろん、どんな病気にもこのツボを使えば良い結果が出るという事です。ちょっと見方を変えれば、ここに灸をすえておけば、健康でいられるということにもなりますね。
では、実際ここに灸をすえて・・・、ちょっと待って下さい、灸は大人でも我慢するのが大変などほど熱いものです、ましてやそれを子供にすえるとなったら。特に分別のつく年になった子供なら、一度熱い思いをすれば「二度とやりたくない」という事になりますね。「悪さをした子に灸をすえる」なんて言葉もあるくらいですからね。
そんな事を考慮すると、灸法にも少し工夫が必要ですね。皮膚の上でもぐさを燃やし切ってしまうお灸ではなく、ある程度温かいと感じたところでもぐさを取り去る方法が良いですね、温灸という灸のすえかたです。小児鍼のところにも書きましたが、小児に大きな刺激は必要ありません、軽度の刺激で十分効果があるものなのです。灸にこだわる事もなく、この身柱に小児鍼でも良いですね。
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