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鍼灸治療院 森の気

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 それぞれの疾患に対する術者の考察

治療室


鍼灸治療院 森の気


千葉県南房総市千倉町川戸238

0470−44ー2999

morinoki.rose@orange.zero.jp



診療時間 9:00〜17:00

休診    日曜 祭日


日曜祭日、時間外の診察は事前にご相談ください。

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 森の気の電話番号0470−44−2999



森の気全景
■美容鍼
  • 都会から田舎へと移り住み早10年、すっかり情報社会から脱落してしまったようだ。ひょんな事から美容鍼の事を知ったのだが、世間には思った以上に浸透しているようだった。知らぬは本職の私だけ、少々田舎暮らしに没頭しすぎたようだ。確かに鍼を美容に用いるのは悪くない、悪くないどころか良い事ばかりだ。

  • 肩こりや腰痛の治療では鍼を筋肉に刺します。鍼の効果により筋肉の強ばりをほぐしてやり、しなやかさを取り戻してあげるのが目的です。それと同時に、患部周辺の血行を改善してやり、弱った筋肉に栄養を行き渡らせ、老廃物の排泄を促します。

  • 一般的に美容鍼というと女性の顔への施術を言います。たるみ、しわ、しみなどの改善を求めての事です。治療の基本は顔面部への鍼施術になります。顔は表情筋という筋肉で形作られています、刺すのは肩や腰と同じ筋肉です。ですから、肩や腰の筋肉同様、表情筋のしなやかさを取り戻してあげると同時に、血行を促進し、老廃物の排泄を促す事になります。これにより表情筋が張りを取り戻す、すなわちたるみが改善され、しわが減るというい事です。

  • 現在、何人かの方に美容鍼のモニターとなっていただき、その効果を試しているところです。これまで「しわが減った」「顔色(血行)が良くなった」「化粧の乗りが良い」などの感想が聞かれています。「治療後顔が火照った感じになる」などの問題点も指摘されてはいますが、それほど深刻なものではないようです。ただし、顔面部への施術にはリスクが伴います。鍼により内出血を起こす事もあります。生涯残るようなあざにはなりませんが、しばらくの間痕が残る事も考えられます。施術には極めて細い鍼を浅めに刺し、内出血のリスクを減らしまています。


■痩身
  • すでに10年以上前の事になりますが、「痩せ鍼」なるものが流行った時期がありました。ダイエットはその時の流行と同じで、○○ダイエットが効果的となると皆が飛びつきます。痩せ鍼もその一つでした。これら○○ダイエットは大流行した割には翌年にはその名前すら聞かなくなっている、つまりその効果が期待できないという事なんですね。簡単な話、本当に痩せる方法であれば流行り廃りの対象にはならないはずです。みな失敗に終わったから廃れてしまうんです。

  • では、鍼でのダイエットはどうなのでしょうか。私自身これを行った事はないのですが、聞くところによると始めの5キロくらいは簡単に落ちるものの、それ以降の体重減少はゆったりしたものになってしまうそうです。また、治療中止後のリバウンドがあるとの話も聞いています。

  • なぜ、流行りものの痩せ鍼に手を出さなかったのか、これは一つの持論が私にはあるからなんです。

    【摂取したカロリー】<【消費したカロリー】+【特異動的作用】・・・痩せて行く

    【摂取したカロリー】>【消費したカロリー】+【特異動的作用】・・・太って行く

    ※特異動的作用・・・・食後にエネルギー代謝が上がる事。食後に体が熱くなる              のはこの作用のためです。

    もっと簡単に言ってしまうと、食べる量が運動量を上回れば太る。食べる量が運動量を下回れば痩せる。持論というより単純明快、当たり前の話なんです。

  • 痩せるためのきっかけ、あるいはお手伝いとしての痩せ鍼は承りますが、ご本人の努力なしでの痩せ鍼には賛同できません。なお、内分泌異常などによる病的肥満はこの限りではありません。


■健康増進
  • 養命酒のCMで取り上げられ、広く一般に知られる事となった「未病(みびょう)」という言葉、CMでの説明通り病気の一歩手前の状態をいった言葉です。疲れやすい、だるい、冷える、胃もたれがある、病院へ行くほどではないが体調がすぐれない、これを未病といいます。未病が長引くとこれがいずれ病にまります。

  • 二千年以上前に書かれたといわれている鍼灸の原点といってもいい書物、黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)にこうあります。「聖人(一流の医師)は已病(いびょう・・・すでに病を発症している)を治さず、未病を治す」。一流の医者は病人ではなく、それ以前の状態、つまり未病を治してしまうと言っているのです。実際そのような聖人がいたかどうかは定かではありませんが、病気は予防が大事である事を言葉を変えて言ったものだとも取れます。

  • 今でこそ、健診、検診など盛んにおこなわれるようになりましたが、どんな病気でも早期発見、早期治療がその病気の予後を左右します。東洋医学においても古くからそう考えられており、発症してから治療をするのではなく、その前に治療をしろと教えているのです。腰痛を発症してから、頭痛が起こってから、風邪をひいてからではなく、「疲れた」「だるい」「気が重い」など感じた時点で治療を受けるのが実は理想なのですね。


■慢性疲労
  • 一昔前まで原因のわからない病気には自律神経失調症という病名をつけておけばいい、そんな風潮がありました。あまりにも無責任な診断名という事で使われなくなったのでしょうか、最近ではほとんど聞かなくなりました。そもそも自律神経って何なのでしょうか、少し考えてみましょう。

  • 自律神経は交感神経と副交感神経からなります。それでは、これらの神経はどのような役割を果たしているのでしょうか。私が鍼灸学校の学生だった時こう習いました。交感神経は喧嘩をする時の状態、副交感神経は食後に食べ物を消化している状態だと。前者が興奮状態なのに対し、後者はリラックスした状態です。

  • さて、ここで問題になって来るのは交感神経が優位になっている状態ですね。喧嘩をする時の状態なのですから、瞳孔は開き、血圧は上がり、心拍数は増え、呼吸は激しくなります。ちょっと想像してみればわかると思いますが、こんな状態が一日中続いたとしたらそれこそ疲れちゃいますよね。

  • しかし、現代社会においてはこうせざるを得ない状況に人は置かれています。隣に住んでいる人が泥棒だくらいに思っていなければ危険を回避できない。会社の同僚とていつ足元をすくって来るかもしれない。巧妙に忍び寄る詐欺まがいの手口。常に気を張っていなければ自らを、あるいは家族を守れない社会になってしまっているのです。つまり交感神経優位、いつも戦闘態勢なんですね。

  • 鍼や灸での治療には「怖い」というイメージが付きまといますが、実際はというと治療を終えた患者さんはほとんどニコヤカな表情を見せるんです。顔に赤みがさし、血行の促進が見て取れます。少し眠いかな、そしてほっとした表情をしています。イメージとは裏腹に、実際の鍼灸治療は交感神経の興奮を抑え、体の中を穏やかにする作用があるんですね。


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