ミッション換装+クラッチ交換。

お気に入りのケンメリミッションが異音を出しているんで、
ジャパン純正ミッションと交換することにしました。

先週9/24に部品取りジャパンからミッションを外してきました。
部品取りジャパンは走行距離も短くて良いかも?って理由なんですけどね。

 

さて、今日9/29は朝からミッション降ろしです。
手順、注意点を解説しましょう。

まずは、ショート防止のためにバッテリーのターミナルを外してから
セルモーターにつながっている太い線の端子とギヤをスライドさせるためのコントロール線を外します。
そしてセルモーター上下の固定ボルト2本を外すとセルモーターが外れます。
セルモーターは重いので車の下に降ろします。(下にダンボール等を敷いてそっと降ろします)


ちょっとボロいけど、これがMAX号唯一の寒冷地仕様の証、
リダクションセルモーターです。
歯車の軸とモーター軸の中心がオフセットになっているのがわかりますね。

セルモーターが外れたら、エンジンとミッションの連結部上部の連結ボルト2本を外します。
このネジはジャッキアップ前に外しておかないと後ではしんどいです。

ここまできてやっとジャッキアップができます。
ジャッキアップするときには必ず水平でコンクリートかアスファルトの場所であること。
最悪の場合は車体がバランスをくずして落下して作業者が死亡します。
できればレンタルガレージでリフトアップすることをおすすめします。

リヤタイヤに輪止めをかませてから
フロントメンバー(左右ロアアームが固定されている大きなフレームです)に
ガレージジャッキをかまして目一杯持ち上げます。
次に馬をフロアトンネル左右の強度材にかませてジャッキをそおっと下ろします。

車体下に潜ってエンジンとミッションの連結部左右と下部の連結ボルト4本を外して
クラッチレリーズシリンダーを外してバックランプスイッチの配線を外し、
ミッション横に付いているスピードメーターケーブルを外したら
ミッションをボディに固定しているミッションメンバーのナット2本を緩めておきます。

少し後方に移ってプロペラシャフトのセンターベアリングを押さえているカバーのナット2本を緩めます。
ジャパンのプロペラシャフトは2分割タイプなので、前と後ろをつないでいる部分で切り離します。
プロペラシャフトは連結された状態でバランス取りがされているので、
切り離してから再度組み付ける時には同じ位置になるようにしなくてはいけません。
そのための印を付けます。
通常はペンキ等を付けるんですが、私はポンチでマークしました。
そして切り離すため連結部のボルト4本を外していきます。
プロペラシャフトを回転させないと全てのボルトを外すことが出来ないのでリヤもジャッキアップします。
デファレンシャルケースにガレージジャッキをかましてリヤタイヤが浮く程度に持ち上げます。
本当は後ろも馬をかまさなくっちゃいけないんですが、今回は2台しか無かったんで
もしものためにリヤタイヤ前にタイヤを入れておきます。
(リヤタイヤが付いたままだから入れなくっても良かったんですけどね)
ギヤがニュートラルでサイドブレーキがきいていないことを確認したら
プロペラシャフトを回して連結部のボルトを外しやすい位置を出します。
そしたらサイドブレーキを目一杯引いて、ミッションを1速に入れます。(プロペラシャフトの回転防止)
ボルトを1本外したらプロペラシャフトを回すためサイドブレーキを緩めてミッションをニュートラルにします。
面倒くさいですが、これを繰り返して4本全てのボルトを外します。
ボルトが外れたら後ろ側のプロペラシャフトが下に落ちるので気を付けます。
リヤタイヤを持ち上げていたジャッキを下ろしてタイヤを着地しておきます。
不安定要素はできるだけ少なくしておくことが大事ですね。
馬は4台用意しましょう!

室内側に移って、シフトノブを外してからセンターコンソールを外し、
シフトレバー部のゴムブーツを外します。
ミッションの後端部が出てきますので、そこのゴムブーツも外します。
シフトレバーをミッションにつなげているピンのEリングを外すと
ピンが外せるのでシフトレバーを抜き取ります。

また下に潜ります。
前側プロペラシャフトはミッションにつなげたままにするので、ハリガネ等でミッションにむすんでおきます。
プロペラシャフトが付いていることでミッションオイルがこぼれることを防いでいるんです。
ここまできたらセンターベアリングを押さえているカバーのナット3本を外してカバーを外しますが、
サイドブレーキを緩めておかないと外れないぞ!

ミッションの下にミッションジャッキかビールケース等の箱、無ければガレージジャッキをかませてから
ミッションをボディに固定しているミッションメンバーのナット2本を外します。
ミッションはセンターシャフトでエンジンとつながった状態なので落っこちてはきませんが、
ナットが外れた瞬間にガクンってミッションが下がりますから注意が必要です。

ミッションを持ち上げながら上下左右に揺さぶりながらエンジンから外します。
外れた瞬間ミッションが落下するんで、マジで気をつけてください。

真似はしない方が良いと思いますが、私は下には何も置きません。
自分の体で受け止めます。
めっちゃ重いので、急いでミッションの下から体を抜いて外に這い出します。

後は外からミッションを引きずり出します。


2台のミッションの比較。
外観上はちょこっと違いますね。
ジャパンミッションにはプロペラシャフトのカバーが外側に出ますが、
ケンメリミッションにはミッション側カバーがプロペラシャフトのカバーを覆います。
手前が愛用していたケンメリミッション。


同じく左がケンメリミッション。


これは手前がジャパン純正ミッション。


ミッションが抜けたら次はクラッチ交換です。

下に潜ってクラッチカバーをフライホイールに固定しているボルト6本を外します。
フライホイールが回ってしまうので回り止めをした方が良いのですが、私は上手に外しました。
ボルトが外れてもカバーにピンが差さっているのでカバーは外れません。
上手に引っ張ったり軽くこじってカバーを外します。
クラッチカバーが外れるとクラッチディスクが落ちてきて肉を切断するのでとても注意がいります。
真下からははずれていましょう!


クラッチカバー、クラッチディスクをはずしたところ。
これはHKSのダクタイル製軽量フライホイールです。
純正の半分以下の重量でエンジンレスポンスを向上させます。(本当か?)

リング状の変色はクラッチディスクと接触する部分です。
私は半クラを多用するんで、結構焼けちゃったみたいですね。

中央の6本のボルトでクランクシャフトに固定されています。
ここのボルトにゆるみがあると高回転に耐えられなくなってフライホイールが外れ、
ミッションのオカマを突き破り、フロアトンネルも突き破って
前席乗員の足を切断します

おおコワッ!!気を付けましょう。

今回はフライホイールを外さないので、締め付け確認だけでした。


新旧クラッチカバー比較、右が新品。
左の取り外したモノはプレッシャープレートが変色しています。


新旧クラッチ板比較(クラッチカバー側)、右が新品。


新旧クラッチ板比較(フライホイール側)、右が新品。


新旧クラッチ板比較、右が新品。
あんまり減ってなかったなぁ〜。

フライホイールを洗浄してからクラッチ板とクラッチカバーを重ねてフライホイールに取り付けます。
クラッチ板の表裏を間違えないようにね!

クラッチ板の中心とクランクシャフト(フライホイール)の中心が同一になるように組むのですが、
ココはさすがに道具が必要になります。
一番良いのは専用治具ですが、ミッションのセンターシャフトを切断したモノでも良いですね。
無ければあきらめて・・・・・んなわきゃない!
適切な棒にビニールテープを巻いて作りましょう。
私は目測でやりましたけどね(絶対マネしてはいけません)

治具を突っ込んでセンターを合わせたら、フライホイールの固定ボルト6本を対角線状に均等に締め付けます。
最後はきちっと締め付けて、センター出し治具を抜き取ります。

次はミッション側です。

レリーズベアリングの状況を確認します。
今回は非常に状態が良いので、そのまま再使用します。
レリーズベアリングスリーブ内側は良くふいてからグリスを塗ります。
今回はモリブデングリスを塗りました。
スリーブがハマるミッション側の筒状の部分も汚れ等を良くふき取ってからグリスを塗りました。
コレやっておくと軽くってスムーズなクラッチ動作になります。

クラッチフォークとクラッチフォークの動作支点になるピボット部も同様に清掃、グリスアップします。

後はジャパン純正ミッションにクラッチフォークとレリーズベアリング+スリーブを組み込んでから
今まで使っていたプロペラシャフトに交換します。

準備の出来たミッションをジャパンの下に押し込んだら自分も潜り込みます。
そしてミッションを自分の上に乗っけて「うりゃあああ!」と持ち上げます。
「ぐうわああああああああ」叫びながらミッションのセンターシャフトをクラッチに合わせて
ミッションとエンジンをドッキングしてボルトで固定です。

ここまできたら後はミッションメンバーのナットを留めてプロペラシャフトをつなぐんですが、
印を付けたところを目印にして外す前の向きで固定します。
ちゃんとしないと振動が出て高速どころか一般道でもガタガタとかゴトゴトって振動が出ちゃうぞ!

あとはサクサクと外した部品やボルトを付けていきます。
最後に全てのネジ、ボルトの緩みを点検して問題なければ完了です。

何と言っても重量物の積み下ろしなんで、事故や怪我には十分に気を付けましょう。

 

実走インプレは後日になりますが、ちょっと走った感じではミッションの入りがちょこおっと渋めですが、
異音も完全に無くなって良さそうでした。
本当はミッションオイルも交換したかったけど・・・・・後日添加剤込みでやりますね。
(実はミッションが降りているうちにオイルを入れるところのプラグをいったん緩めました。これが後で効いてきます。)

                           

 

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