論理哲学論考 1-7 6.1-6.5 6.31-6.37
      
6.36 因果法則なるものが在ったならば、その内容はこうかも知れない: 「諸自然法則が存在する」。
だが、もちろん、ひとはそう言うことはできない。それは自ずと明らかになるのだ。
6.361 ヘルツの口吻でひとはこう言うかも知れない: ただ法則通りの聯関だけが思惟可能だ。 〔6.3611
6.362 記述され得ることがらは、また、生じ得る。そして、因果法則によって締め出されるものとされることがらは、記述されもし得ない。
6.363 帰納のプロセスは、我々が自らの経験と調和させ得る最も単純な法則を採用する点に在る。 〔6.3631