論理哲学論考 1-7 3.1-3.5
      
3.4 文は論理的空間内の或る軌跡を規定する。この論理的軌跡の存在は、もっぱらその諸成分の存在によって保証される。当の有意味な文の存在によって。
3.41 ひとつの文記号と一連の論理的座標、それがひとつの論理的軌跡だ。 〔3.411
3.42 ひとつの文は論理的空間のただひとつの軌跡を規定し得るだけではあるものの、当の文によって論理的空間全体が既に齎されているはずだ。
(そうでなければ、否定、論理和、論理積等々によって、絶えず新たな要素が――座標系に〔in Koordination〕――導入されることになるだろう。)
(像を囲む論理的な足場が論理的空間を規定する。文は論理的空間全体に手を伸ばす。)