現在の名称 :泰峰山安国寺
所在地 :山形県鶴岡市新海町
宗派 :浄土宗
本尊は阿弥陀如来。三河国吉田(現愛知県豊橋市)に大樹寺(現愛知県岡崎市)透誉慶円の弟子英透九清により創建され、初め長源寺と称した。天正19年(1591)酒井氏に従って下総臼井(現千葉県佐倉市)へ移り、このとき安国寺と寺名を改め、旧寺号を院号とした。その後も酒井氏転封に同行し、元和8年(1622)鶴ヶ丘に入った。寛文元年(1661)没した酒井忠勝の次男忠利は当寺に葬られている(大泉紀年)。毎年正月6日に鶴ヶ岡城内黒木書院での御目見得・杯頂戴を許されていた(「年始規式帳」)。享和3年(1803)にはそれまで大督寺にあった常念仏堂が当寺に移され、以降常念仏は当寺で施行された(大泉掌故)。文化4年(1807)の蓮台火事で焼失、天保4年(1833)に再建された。慶応3年(1867)丁卯の大獄の際、改革派の中心人物酒井右京は当寺本堂で切腹した。
日本歴史地名大系 山形県の地名 より
2001/09