現在の名称  :智光院金剛寺

所在地   :兵庫県豊岡市金剛寺
宗派    :高野山真言宗
金剛地地区を南西流する金剛寺川の谷に所在する。本尊は大日如来。開創年代、開創者は不明。歴応2年(1339)足利尊氏は但馬の塔婆料として池内村(比定地未詳)と押坂社(現山東町)を常住金剛寺に寄進している(金剛寺文書)。これは当時尊氏が進めていた一国一塔婆建立の一環で、塔婆はやがて利生塔と名付けられる。開創以来の金剛寺(中世は常住金剛寺)の寺史は未詳であるが、南北朝時代初期には但馬において著名な寺院であったものと思われる。南北朝時代には律宗の奈良西大寺末であった。元禄6年(1693)の高野山の回状(高野山御影堂文書)には「真言宗古義一派中」とある。境内の石造宝篋印塔(県指定文化財)は南北朝後期様式の八尺塔で雷除けの伝承を持つ。全景の尊氏寄進状も県指定文化財。
                     
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2003/08