訪問記
現在の名称  :興聖山安国寺

所在地   :宮城県大崎市柏崎
宗派    :臨済宗
江合川と多田川が大崎平野から急激に広がろうとする所にある。興聖山と号し、臨済宗妙心寺派、本尊は阿弥陀如来。「封内風土記」によれば、京都天竜寺の末寺で、歴応2年(1339)夢窓国師開山、足利尊氏の造営とある。陸奥国では大崎氏の居城名生(みよう)館に近い柏崎に建てられた。その後幾度かの戦火で焼失、寺内にあった小庵を曹洞宗常楽寺と称し、わずかに法灯を守ってきた。
寛永3年(1626)二代藩主忠宗が領内巡視の折由来を聞き復興させたという(志田郡沿革史)。その後住職は松島瑞巌寺と兼務になる。宝暦10年(1760)宝殿・庫裏を造営。現在の寺はこの時の造営で、ことに庫裏は江戸時代中期の書院造として庭園と共に貴重である。
本尊の阿弥陀如来坐像は県指定文化財。像高二尺三寸の寄木造、漆箔玉眼入りで、光背の高さ三尺七寸、その特徴は螺髪が低めになっていることから、宋朝様式の影響をうけた室町時代の作で、運慶の流れを受けた仏師の作ととみられる。像高三尺四寸の毘沙門天色彩像は南北朝時代の作とみられる。

     
     日本歴史地名大系  宮城県の地名  より

2001/06

2009/01

2009年1月陸奥安国寺を訪ねた。

仙台午前6:00発の鳴子温泉行き始発電車に乗った。西古川で降りる予定である。
1月の午前6時はまだ暗いが、途中の小牛田に着くころ周りが明るくなってきた。小牛田からは陸羽東線になり、途中の駅は無人駅になっている。ここで気になったのです。「西古川にはタクシーがいるのかな?」と。無人駅で早朝であればまず居ないであろう。そこで古川駅で降りタクシーに乗ることとしたのであります。
古川駅から結構の距離でした。陸奥安国寺は田んぼの中にぽつんと建っておりました。この辺は大崎平野というのだそうで、昔大伽藍が建っていたというのも十分理解できる立地であります。

拝観を終えてタクシーで西古川駅へ行きました。この駅はやはり無人駅となっておりました。
仙台へ戻る電車を待っている間に、8時少し前ですが、1台のタクシーが駅前に廻ってきました。
やはり古川でタクシーに乗ったのが正解だったのです。この駅ではタクシーに乗れるが、8時過ぎということでしょうか。