現在の名称 :朝日山安国寺
所在地 :茨城県西茨城郡岩間町上郷大久保
宗派 :曹洞宗
本尊釈迦如来。天慶7年(944)建岸古庫院(たてぎしここういん)の峰頂に有馬安国が開基と伝え、天文15年(1546)竜泉院の秀鎮が荒廃した伽藍を修繕。この時宗派を改め竜泉院の末寺となる。なお、江戸時代には安国寺中の阿弥陀堂のほか、大日堂・不動堂など17の堂があり、とくに瀧入にあった滝入山不動堂は寛文10年土浦藩主土屋数直が紀州那智山の秘仏を移し、祈祷所としたという(岩間今昔誌)。
日本歴史地名大系 茨城県の地名より
常磐自動車道を岩間インターで降り、岩間駅に向かう。岩間駅を過ぎ国道石岡笠間線に入り北上、間もなくのところに「下郷」交差点があり、そこを西へ折れ暫く行くと左手に小さな小学校がある。その向かいの小道を入っていった奥に「安国寺」があった。
前面が畑であり、後ろは山になっている。広大な平地のはずれに建っているので、かって近辺に17の堂宇があったということも想像されるが、現代に残されているものはこの小さなお寺だけである。
また、上記「茨城県の地名」によると、この寺は「有馬安国」開基だから「安国寺」としたとも読める。そして足利尊氏のことは記載されていないが、ここが本当に一国一寺の「安国寺」なのだろうか。訪問時はご住職が外出中の様子でありお話を伺うことは出来なかった。
2001/09
山門
本堂