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UPDATE 2005.11.27

 【第 8話】 進展

プルルルルゥ・プルルルルゥ・プルルルルゥ。

 

あの夜から一夜経った夜、啓太郎のアパートの電話が鳴った。

 

「もしもしぃ、だぁ〜れだ」

「おぉ、陽子」

 

「昨日はご馳走様」と陽子。

「おう。でも遅くなっちゃって、家の方は大丈夫だった?」

「うぅ〜ん、あんまし大丈夫じゃなかったけど、まぁ大丈夫」

 

自分から陽子の自宅に電話を掛けようと思っていた啓太郎は、

陽子から掛かってきた事に少々驚きながらも、世間話をし、

啓太郎は切り出した。

 

「今度、遊びに行こうよ」

 

「うん、いいよ。何処に行くの?」

 

「うぅ〜んそうだなぁ、とりあえず後楽園遊園地(現ドームシティ)でも行こうよ」

と啓太郎はベタな誘いをかけた。

 

「うん、行こう、行こう」

 

啓太郎と陽子は、昨晩関係を持っているため、当たり前と言えば当たり前なのだが、

かなりスムーズな会話をする事が出来るまでになっていた。

しかし一見恋人同士気分なのだが、あくまでも彼女には彼氏がいて、

基本スタンスは、彼女も変えていなかった。

 

ただ啓太郎は、彼女は「二股をかけている」状態であり、

自分は「二股を掛けられている」という状況には変わりは無く、

今となっては強引に行くのではなく、真摯に“それ”を受け止め、

自分の気持ちをアピールしながら地道に待つことにしていた。

 

「ねぇ、啓ちゃんって何色が好き?」

 

「あっ?俺?。うぅ〜そうだなぁ、紺色とか好きかな。」

 

「ふぅ〜ん」

 

と、 一通りに会話を終えて、その週末の休日に逢う約束をし電話を切った。

 

 

そして週末が来た。

 

水道橋駅前での待ち合わせ場所に、待ち合わせ時間より若干早くついた啓太郎に

「おはよー」と陽子が笑顔で手を振ってやってきた。

 

「みて見て見てぇー、啓ちゃんが紺色好きだって言ったから、紺色の服着できたんだよぉ」

 

彼女を落とすつもりが、

この時点で、啓太郎の方が、「落ちた」

 

その日から、「主導権を自分が握る」つもりでいた啓太郎の生活は、

陽子を中心として始まることとなる。

 

「かりそめのSwing」

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