上方浪曲ニュース最新号
2001.12
文楽劇場「忠臣蔵」大会
今年も満員札止めの盛況

 十二月一日、国立文楽劇場で毎年恒例の浪曲大会が開催された。今年は赤穂義士討ち入り三百年を記念して忠臣蔵特集。この口演では二度目の義士会だが、補助席まで売り切れの満員札止めの盛況になった。同劇場主催公演の満員札止めは昨年の浪曲公演についで二度目で、二回とも浪曲公演ということになる。
 プログラムは、吉田奈良丸「土屋主税」、京山小円嬢「赤穂の人妻」、京山福太郎「垣見左内」、松浦四郎若「城明け渡し」、春野百合子「梶川大力の粗忽」、真山一郎「大石主税とその母」と、二度目の義士会ということもあって、今回は外伝を中心にした演目を並べた。義士伝は雲・奈良以来浪曲を浪曲たらしめた傑作揃いだけに、名作の競演に観客も大いに満足したようだった。終演後は出演者一同ロビーに出て観客を見送り握手をかわしていた。

NHK東西浪曲大会
新築のNHKホールで開催


 NHK厚生文化事業団が主催するNHK東西浪曲大会は、十一月二十七日新築されたNHK大阪放送局にできたNHK大阪ホールで開催された。この大会は毎年九月に四つ橋の厚生年金会館で開かれていたが、今年は十一月、BKが六十年ぶりに局舎を移転新築し、中に千四百席のホールを開場したことから、その開場を待って開催されたもの。まっさらなホールだけに、ご祝儀来場の観客も多く、従来より二割方多い約九百人が客席を埋めた。
 出演は、松浦四郎若「禁酒百石」、三原佐知子「じょんがら流転」、春野百合子「両国夫婦花火」、京山小円嬢「安兵衛の騙り妻」、真山一郎「武蔵坊弁慶」、五月一朗「鉢の木」。
 NHKは年末二十七日にも同ホールで公開録画を行い、此処での収録分と合わせて、総合、衛星、ラジオで一月から順次放映される。
上方浪界・回顧2001〜消えゆくものに勝る芽生えは?〜
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