統合失調症の症状についての説明

統合失調症の症状を大まかに言うと、自分がこうしたいああしたいと思っていることができない。それは、先の論文で述べた、きつい束縛のせいなのであるが、この時、患者の神経で何が起こっているのかを説明しようと思う。

図この図を見て分かる通り、自分が何かをしたい方向に障害があって、それが成し遂げられない。これは他者による、マインドコントロールやきつい支配、あるいは強制(強制については後で補足します)によって起こるといえます。これが、いわゆる、昔の診断名でもあった精神分裂病という状態です。こうなると当然、ストレスが貯まります。怒りっぽくなったり、イライラしたり、ものにあたったり、人にあたったりします。

幻覚は、先に述べた「神経を解放している人」の目に図のような精神分裂状態が起こることによって生じます。マインドコントロールしたり、支配したりする人というのはたいがい世界が狭く、全世界を受け入れているのではないので、偏りがあります。100%の光が全世界だとすると、その偏りは、雲の役目をはたし、50%の光しか受け付けていないということになります。そうした場合、幻覚は悪いものを見ることが多いといえます。

また、妄想は幻覚により何か悪い(暗い)雰囲気を見ている時に、「これが、あの人から出ているのではないか(実際にはその人は何も悪い雰囲気を出していなくても)」と考えてしまうという症状であります。そして、そのうち人前に出るのも嫌になり、引きこもるということが起こるのであります。これを精神科医は統合失調症の陰性症状、自閉と言ったりします。

また、統合失調症の患者は常に精神を使われている状態になるため、しんどくなったり、眠れなかったり、疲れやすいという症状が起こります。

幻聴は、まさに統合失調症の患者の善い部分が悪い環境によってマイナスに働いてしまうという症状だと僕は思います。統合失調症の患者さんは神経を解放していて、心も閉ざしておらず、常に何らかの情報を得る能力にたけています。しかし、それが、周りに悪いことを言うような人がいたらそれも感じ取ってしまうのです。その結果、他人の悪口が聞こえてきたりするのです。幻聴は肉声で聞こえてくるので、実際、本人に確認してみると心の中でそういうことを言っているということは僕の場合よくありました。ただ、幻聴は悪口だけではありません。善い言葉も聞こえてきたりします。なので、幻聴は確かに厄介なこともありますが、これを異常と判断するのは僕は間違っていると思います。

混乱については、図が教えている通り、精神(自分の意思)が他の何者かのきつい統制によって自分の思ったところに行けず、思わぬところに行ってしまうことから起こります。自分では右に行きたくても、左に行けという命令がすでにあるから、迷ってしまう、考え込んでしまうということになります。よくこういう時に言われるのが、「考えすぎ!」とか「そんなにものごとを深く考えるな!」という言葉です。周りから見たらわからないんですね。

いろいろと症状を見てきましたが、やはり、一番きついのは幻覚です。それは人間が生きていくためには視覚が大きく働いているからです。耳よりも目からの情報の方が圧倒的にいろいろなことを知らせてくれるのは誰にとっても明らかです。

[強制についての補足]
強制は古い英語では暴力と同じように捉えられていました。Violenceの訳が強制であったりもしたのです。つまり、相手の気持ちを無視した行為と同じだという捉え方です。そして、さらにその強制という言葉を突き詰めていくと、unnatural(不自然、あるいは自然否定、人間の本性否定)から生じるのだということも過去の哲学者は考えておりました。だから、暴力ができるのだともいえます。 こんなふうに、「強制」という言葉は「暴力」と同等、そして、「人間本性否定」と同じなんだと考えることができます。