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BSD物語

今年に限って梅雨明けが遅い
そんな中、珍しく土曜日に天気が回復したので
ティナと一緒に買い出しに出た
 
 
 

CH79:演算能力
 

「だから申し上げましたのに、ハードディスクドライブに中古を使わないでください、って」
「それでも3年持てば十分じゃあないか?」
「まぁ、RAIDを組むまでの用途ではありませんでしたし、ご主人様私用用のテンポラリファイル用でしたのでそれほど気にしてはおりませんでしたが・・・・・・それでもやはり、気にはいたします」
「幸い久しぶりに晴れたし、買い出しも終わったし、ちょっとご飯食べていくか?」
「そうですね、かさばる物は別便で送る手配も終わりましたのでたまには食べていくのも宜しいかと、レイナに連絡とりますね」

携帯情報端末を使うまでもなく、ティナが自分でメールを飛ばして暫く……レイナから途中で落ち合うとの返事が返ってきた。車を走らせて近くの駅でレイナを回収する

「ところで、どちらで夕食にされるのですかぁ?」
「どうせご主人様の事ですからメイド系のおみせでしょう」
「ティナ、その身も蓋も居ない言い方は何とかならないか?」
「否定されない、と言うことは事実で宜しいのですね?」
「あううう……」

ついた先は最近時々寄っているメイド系の喫茶店、最近はメニューも増えそれなりにちょっとしたディナーとかも楽しめるようになってきている。

「あら?なにか期間限定フェスタをしているようですわ〜」
「えー、童心に戻って宿題をしてみませんか?」
「何でしょうご主人様、10*10のマスが有りますが……」
「昔やったことがあるよ。上と左に並んだ数字を掛け合わせて回答をマスに埋めるんだ。良い訓練になるよ」
「では、早速……」

「お客様、申し訳ございませんが回答権は人間のみとなっております」
「「え〜〜!!?」」
「そりゃあそうだろう(^^ゞ」

当たり前である、彼女たちはUNIXネコミミメイド、こんな計算なら0.1秒もかからないだろう、おそらくさっき説明をした段階で回答が終わっているはずである。そんな彼女たちに回答をさせるのはルール違反以外の何者でもない

「お嬢様方には別途出題がございます」
「は?わざわざ彼女用に?」

そういって出されたのは、たとえば円周率の10万400桁から10万500桁までを計算しろとか指定時間以内にマンデルフローのfractal図形を指定回数で描けとかのなかなかの問題。最初からこういう客も想定していたな……(笑)
 
 

かくして、管理人とUNIXネコミミメイド達は時ならぬ宿題におわれたのだった。
 
 
 
 
 
 
 

   ( 続く )

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あとがき代わりの駄文その79

管理人「ティナ、そのリンゴマークのペンダントは一体……!?」
ティナ「ついに此を使うときが来ましたね、本邦初公開、アップルちぇ・・・・・・」
店内メイド「お嬢様、店内でのコスプレは禁止となっております」
ティナ「コスプレじゃあ無いのに……(涙)」