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BSD物語

以前、私が携帯情報端末を忘れた某メイド喫茶がある
夜は店内の内装も変わりしゃれたメイドバーに変わる
まぁ、その手のお店らしくテーブルチャージが発生するのだが……
どうやらたまにティナが息抜きに飲みに行っているようだ
 
 
 

CH77:吉野屋
 

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そんな事よりご主人様、少しお聞き下さいませ。BSD物語とは余り関係ございませんが……

このあいだ、件のメイドバーへ参りました。メイドバー。
そうしたらお帰りなされた「旦那様方」が大勢おられてカウンター席が満席なのです。
で、よく見たら店内でのお知らせに、

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某年某月某日(某)より以下のようにバーのシステム料金を変更いたします。

「旦那様」 テーブルチャージ \0x960-(1ドリンクつき)
「お嬢様」 テーブルチャージ \0x640-(1ドリンクつき)
1時間ごとの追加チャージ \0x280-

前システムと同じ価格ですがワンドリンク追加をいたします
以上、よろしくお願いします。
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と書かれているのです
申し上げにくいのですが、見苦しいかと。
「旦那様」、ワンドリンク如きで普段来てないバータイムに来られるのはお財布が痛くございませんか?
ワンドリンクでございます。ワンドリンク。
どうやらご友人同士のお連れ様もおられますし。友人同士でバーですか。楽しそうですね。
よーし俺カクテル頼んじゃうぞー、とかおっしゃっています。もう見てられません。
「旦那様」、1時間チャージご負担しますのでそのカウンター席お開け下さい、と。
夜のメイドバー、カウンター席と申します物は、静かに酒を嗜む物でございます
カウンター席隣同士の「旦那様方」の間でいつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がよろしいのです。メイドバー初心者様はお下がり下さいませ。

で、やっとカウンター席に座れたかと思いましたら、隣の「旦那様」が、電波ソングカラオケとか言ってるんです。
そこでまた顔には出さずに内心切れておりました。

「旦那様方」、電波ソングカラオケなんて最近では流行ではないのです。
得意げな顔して何が、電波ソングカラオケでございますか
「旦那様方」は本当に電波ソングカラオケを歌いたいのかと問い詰めさせて下さい。問い詰めさせて下さい。
小1時間問い詰めさせて下さい。

「旦那様方」、電波ソングカラオケ歌いたいだけではないのかと。
メイドのわたくしから言わせて頂きますと今、常連の間での最新流行はやっぱり、
ボトルキープ、これですわ。
ボトルキープを即金で。これが常連の頼み方です。
ボトルキープは生半可なことでは注文できない。その替わりワンドリンク価格が\0x140-。これ。
で、それにマイグッズ持ち込み。これが最強でございますわ。
しかしこれを頼むと次からメイドにマークされるという危険も伴う、諸刃の剣でございます。

素人にはお薦め出来しかねます。
まあ、はじめての「旦那様」は、メイド喫茶からはいられるのがよろしいかと意見具申いたします。

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「なぁ、レイナ。一体ティナは何で今日はまた格別に荒れて居るんだ?」
「ええ、あの格好で憂さ晴らしにメイドバーへ飲みにいって絡まれたらしいですわ」
「そもそもティナの場合アルコール全然駄目だったじゃあないか?」
「その辺はノンアルコールと先回りして堅く念を押しておりますので大丈夫ですが……」
「何か問題でも?」
「メイドバーのカウンター席に客としてメイドが座っておりますでしょう? そうすると勘違いする輩が当然出るわけでございます」
「ふむ? ま、まさか・・・・・・」
「ええ、彼女の気を引こうとした酔客が贈り物もってくるわ、流行の歌を歌って気を引こうとするわ大変なようです」
「あんまり続き聞きたくないけど……一体どう捌いて居るんだ?」
「そりゃあもう、そっくりそのまま全返しだそうです」
「全返しって……?」
「プレゼントは目の前で突き返す。電波ソングは電波付きで歌い返す。だそうですわ〜」
「何でそれで未だにティナにアタック書けるやつがいるんだ?」
「どうやら噂の「ツンデレネコミミメイド」とおもわれているようです〜」

頭の痛くなる話の内容に、今度そのお店に菓子折持ってわびにいかなきゃあと思った管理人であった。
え?ティナが他の「旦那様」になびく心配はないのかって?
それでなびくようならファイアーウォールメイドはつとまりません
 
 
 
 
 

   ( 続く )

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あとがき代わりの駄文その77

「だ〜れ〜が〜ツンデレメイドですってぇぇぇ!?」

まぁ、主人に対して忌憚無く怒れるというのは主人を信頼しきっているからでは無かろうかとティナの雷を受けつつ思う管理人であった。