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BSD物語

私の目の前に存在しているその殻(シェル)は内包したコアを堅固に守り
コアに必要な要素のみを選択して外部とやり取りし
また、コアへの外部からの攻撃を守る防護壁の役割を果たしてました・・・・・・

CH51:クラッキング

今回、ご主人様から下った任務はこの堅固なシェルを突破し、尚且つ内部のコアを無傷で奪取すること。そう、『無傷』というのが最重要ポイントでした。シェルを突破・破壊して内部コアを取り出すだけなら文字通り「朝飯前」なのですが、このコアは非常に繊細な代物で破壊したシェルの破片でさえもコアを傷つける可能性がありました。コアを無傷なままでシェルのみ破壊するには、シェルに一撃を加え、クラック(文字とおりにひび割れ)を発生させ、、そのごそのクラックにそってシェルを一刀両断する必要があります。しかし、最初のクラックを作るときに正確に一撃を加えないとシェルに不要な破片を作ってしまい、結果シェルを分断したときにその破片がコアにあたり破壊してしまう可能性が非常に高くなります。ファーストストライク、すべては是にかかってきます。私は意を決するとシェルを掴みそして・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ゴンゴン
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ぐしゃ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「どうして黄身がつぶれてしまうの!?」
「あらあら、ティナさん。そんなに力んでは黄身がつぶれますよ」
見れば、レイナが両手にそれぞれ2つずつ卵を持って一度に4つ卵を割る妙技を見せていました。熱されたフライパンから芳醇に漂う溶かしバターの香り、おそらくご主人様の好きなスクランブルエッグを作るつもりなのでしょう。ご主人様にサニーサイドアップの卵焼きを食べてもらいたい・・・・・・そう願う私の希望は今回も失敗という結果に終わりました。やむなく私の分もスクランブルエッグにします。ご主人様は「おいしいよ。これ大好きだし」といって慰めてくださるのですが・・・・・・
 
 
 
 
 

いつの日か、必ず私の目玉焼きを食べていただきます!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

実は

管理人がサニーサイドアップの目玉焼きが嫌いなことをティナが知り
ショックを受けるのは当分先の別の話である
 
 
 
 
 
 
 
 

   ( 続く )

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あとがき代わりの駄文その51
 

管理人:「タイトルに誤りがありました。『クラッキンク』ではなく『クッキング』の間違いです
      ここにお詫び申し上げます」