BSD物語
メイルが来て数日。
何かと忙しいこともあり
メイルの面倒はティナに任せることにした。
CH30:ドラフトの効用
レイナ:「ますたぁ〜おでんわですぅ〜」
はて、こんな年の瀬に誰からだろう?
○×▲:「管理人さん? ちょっと緊急事態なんだけど」
管理人:「珍しい、君がこの番号にかけてくるなんて」
○×▲:「こっちのサーバにウィルスが進入した。メイドが3人やられた。
進入ルートはメール添附ファイル型。ログからそっちに行ったのは確かだ。
すぐチェックしてくれ!」
管理人:「わかった。そっちも復旧がんばれよ」。
通話を切ってすぐティナのところへ飛んでいった。
ティナは確か……メイルにいろいろ教えていたはずだ。
管理人:「ティナ!正午のメールチェックは!?」
ティナ:「これからメイルにメールドラフトの使い方を説明するところです。」
管理人:「ウィルス定義の更新は?」
ティナ:「メールチェック前に行っています。今回分は今終わりました」
管理人:「○×▲さんがやられた。チェックを見させてもらって良いかな?」
ティナ:「はい、では警戒を厳にし、チェックをします」
例の特殊扉をあけた瞬間、空気が向こう側へ流れ込む
万が一にも危険物質が放散しないように室内空気を陰圧(圧力を減らす)してあるのだ
内部で外部扉のロックを確認の上、防護服を着用。二重扉よりドラフト内に入る
いつから家にここまでたいそうなものを……(^^;
ティナ:『このまえのCord Red以来です』
備え付けのスピーカから返事が返ってくる
ティナ:『では、メールチェック始めます』
こちらのディスプレイに作業の様子が写される……
まず、外部からメール受信。添付ファイルの有無を確かめている。
どうやら、今回添付ファイル付きのものは一つだけらしい
管理人:「ティナ、その添付付きのメール差出人は?」
ティナ:『System Adとなっていますわ、あからさまに怪しいです』
メールを開封せずそのまま外部よりパターンマッチングを行う
と、検査機器からアラーム。出てきた検査結果をこちらに転送してもらった
管理人:「何……なんだSircamか。本当にこれだけかな?」
ティナ:「それにしては様子がおかしいです。別方向から解析してみます」
しばらく後、もう一度ログファイルが送られてきた。
記入されていたウィルス名は[デス トラップ(死の罠)]最近流行し始めたBIOS破壊型の
凶悪なタイプだった。
内容を確認せずに完全消却。メモリ・ブートレコードがクリアなのを確認の上
ティナが隔離室から出てきた。
管理人:「おつかれさま、いつもこんな風なの?」
ティナ:「ええ、大変ですけれど安全には替えられませんから」
メイル:「ねぇねぇ、僕に合うサイズの防護服って有るの?」
ティナ:「あぅ……」
根本的なところで重大な見落としがあったようだ。
結局、メールチェックは今まで通りティナが行うことになり送信と受信の有無を
メイルが行うことに落ち着いたようだ。
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あとがき代わりの駄文その30
管理人:「BSD物語は概ねフィクションです。実在の人間・事件とは関係がありません」
ティナ:「なぜに今更そんなことを?」
管理人:「じゃあ、もしウィルスを送ってきた犯人が分かったらティナはどうするの?」
ティナ:「決まってますわ……」
静かに、笑みを浮かべるティナ。
ティナ:「波長:γ線選択
出力リミッターカット!
種別:放射線殺菌モード!!
出力:最大出力!!!
目標:ウィルス発信源!!!!
照射!!!!!」
物体χ:「うぎゃ〜〜〜〜!!!!!!」
ティナ:「あら?目標地点に何か居たようですわ?(笑)」
管理人:「え〜、繰り返し述べますがフィクションです。概ね(笑)」