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BSD物語
 

今年の夏は暑い。

気象的に暑いというのもあるが
ネコミミメイド二人(ティナ・レイナ)を迎えたというのもあり、
放熱量に冷却機構が追いつかなくなっていた。
そろそろ冷却装置を換装しなくてはならないか?と思ったある日
ついにそれは起こった。
 
 

CH24:停電!!!
 
 

昼過ぎ、むくむくと積乱雲が発達するのを見て嫌な予感がした。
当たってほしくない予感ほど予感は当たるというがまさにその通りになった。

そう、その積乱雲は内部の水分子の運動から内部に大量の静電気を持った。
17:00限界に達した静電気はついに地上へと流れ出した。
 
 
 

ティナ:「あら・・・雷!? 落ちだしましたわ!!」

管理人:「距離と方位は?」

ティナ:「気象庁データベースは・・・無理です。アメダスデータはアクセスが
     集中してダウンロード不能、実測データでは距離4Km方位西北西」

レイナ:「それって近いんですかぁ?」

ティナ:「此処に雨雲がやってくるまでいくらも時間がありません!」

管理人:「ティナ、自家発電と最悪UPSによるシステム停止に備えてくれ
     レイナは最低必要源以外の電源を全てカットしてくれ」

ティナ:「了解しました。」

レイナ:「はいっ」
 
 

家中が緊迫した雰囲気に包まれる。
いつだって停電は嫌な物だ

果たして、たたきつけるような雨とともに雷が近づいてきた。

地上から天へ逆流する電流の光
直後に逆行して走る紫電
その際に発生する大音量の雷鳴
光と音の差が少しづつ無くなり・・・
屋敷の至近で落雷が発生した。

そして、停電が発生した。
室内の照明が全て消え、サーバの電源はUPSに切り替わった。
わずかなタイムラグの後、静かに自家発電開始、再び電源供給が開始された。
・・・・・・静かに??
 

停電時間は1時間に渡った。
後で分かったことだが停電の原因は屋敷近くの変電所に落雷したためだった。

管理人:「・・・電気復旧したみたいだな。」

ティナ:「周辺への電気供給復旧を確認・・・
     もう大丈夫のようですわ。」

レイナ:「怖かったですぅ」

管理人:「あと、もう一仕事しなきゃ」

ティナ:「そうですね・・・」

「もう一仕事」
自家発電を停止するためにもう一度電源を切りかえる作業があった

サーバには問題はなかった。
しかし、雨で屋敷中が水浸しになり
幸い濡れなかった客室でみんな寝たと言うことを付け加えたい。

  ( 続く )
 

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あとがき代わりの駄文その24

管理人:「疲れた・・・」

ティナ:「雷雲だけは苦手です」

レイナ:「ところで自家発電装置の動力って何ですか?」

管理人:「・・・そういえば、自家発電装置導入したのティナだよね?」

ティナ:(脱兎のごとく走り去るティナ)

・・・・・・なんと、ティナの放電を蓄え、必要に応じて放電するシステムだった。
道理で自家発電に切り替わったときに動力音がしなかったわけだ。