@企画(2)
●製本
何気なく見ている本ですが、よく見ていただくと色々なタイプがあることに気がつきます。
綴じ方や表紙の貼り方が違います。
[並製本]・・・
雑誌などで一般的。背を「無線とじ」といって糊で貼合せ中身と表紙が同サイズで
表紙は少し厚い紙を巻く方法です。長所は、自動機で製本するためローコストで
できます。短所は、糊貼りのため奥まで開きにくく、脱丁し易いところ
[上製本]・・・
糸でかがり、厚紙に「表紙」を貼り、それを巻いて完成。全てが手作業。長所は、糸
かがりのため見開きでも奥まで開き、写真集にはもってこい。糸のため耐久性
があり、表紙はしっかりした厚紙のため痛みにくく、高級感たっぷりです。
短所は、全て手作業となり、材料費も増え「並」とは比べられないほど高くつきます。
製本をどうするか悩んでいた折、湯井先生からアドバイスをいただきました。
「保存版なら上製本が値打ちがあってええで。」。この言葉で迷っていた考えが上製本に決まりました。立派なサイズの本です。長く大事に保管してもらうために・・・上製本に決定。実際、並製本と値段がまったく違います。見積りは並なら一冊150円、上なら800円でした。
●原稿作成
実際は、本のサイズやページ数、予算との関係で変化し、決まります。
写真集はどの写真を入れるかが重要であり、難点です。自分がいいと思ってもそれは撮影した時の思い入れがあるため!写真が出来以上によく見えてしまいます。私は、自分が載せたい写真をピックアップし、友達に見てもらい絞り込みました。また、並べ方も色々あり、季節毎、時間毎、場所別等です。この本は、線区別に並べました。結局、4、5回作り変えることとなりました。
(これは本当ーに大変で1年掛かりです。)
原稿は写真のみでは読み応えがないと考え、撮影データやそのときの雰囲気、調べた事柄、撮影ポイントの地図や機関車の絵を描いたりして資料としても使えるようにしました。その節はたくさんの方々から情報をいただきありがとうございました。
それに加え、殆ど日本人しか読まないでしょうが、中国人にも読んでもらえるように簡体字による中国語を添えることにしました。元祖中国漢字には日本語漢字にない文字がたくさんあり、それを表示するために簡体字を使うこととしました。・・・それに英語も入れました。翻訳はすべて依頼しました。全文を翻訳してもらいたかったのですが、予算の都合で主要部分のみで断念しました。
【モンゴルの風】制作記(2)
●この本の場合。