旅日記番外  宝島編2

*****♪時が過ぎても今日を忘れない♪*****

 06年8月26日、B'zライブのため、大阪に上陸。台風は来ていなかった。
 職場のB'z友達二人と一緒だ。JRバスでなんばに着き、もう一人の友達と合流。関係ないが、去年ここで、職場の女の子(マリちゃん)にバッタリ会ったことがある。地元の街でも会わないのに、こんなところで会うなんて。
 お昼は、なんばウォークでオムライス。多すぎて半分くらい残す。友達も半分くらい残していた。「二人で一個でよかったね」と話す。
 なんばウォークには、去年、台湾で我々を熱狂させた(旅日記番外・台湾編参照)、マンゴーかき氷のお店「ピングァン」の支店があり、長い行列ができていた。並んで、一年ぶりのマンゴーかき氷を食べる。値段は台湾の倍で、マンゴーの量は四分の一だが、冷凍ではないので、おいしい。が、台湾じゃないというテンションの低さ故か、おなかがいっぱいだったせいか、台湾と違って冷房が効いているせいか、緊張のあまり胃が痛いせいか、半分くらい残してしまう。友達も半分くらい残していた。「二人で一個でよかったね」と話す。

 ホテルに荷物を置いて、一年ぶりの大阪ドームへ出発!!ライブ開始は六時半だが、着いたのは五時すぎで、グッズ売り場やガチャガチャには、ありえないほどの長蛇の列ができていた。挙句の果てには、ガチャの商品が尽きたというアナウンスがあった。「おまえら、何がそんなに欲しいんだ!」と一人一人問いただしたいくらいな混雑だったが、私だって、ガチャは福岡と東京ですませたからそんなことが言えるので、もし、これが今年唯一のライブだったら、大人なのに号泣していると思う。

 ドーム外で、職場の女の子(B'z部員)にバッタリ会う。地元の街でも会わないのに、こんな何万人もいる中で会うなんて。

 大阪ドームにも「B'zの手形」があるらしいので、探しまわる。二階の、チケがなくても入れる、野球グッズショップとかあるところの奥で、過去にドームを訪れた著名人の手形がいっぱいあった。ガラスに反射するので、写真が見にくくてすいません。
■■B'zの手形■■
■■Mr.BIGの手形■■
 左上が、B'zの「GREEN」ツアーに参加してくれたビリー・シーン、右上が、松っちゃんのTMGにヴォーカルとして参加してくれたエリック・マーティン。
和田アキ夫の手形。でかい!!
和田アキ夫の手と私の手の比較
 スタンド組二人とアリーナ組二人に分かれる。私は初めてのアリーナだ。何かの神が舞い降りて、友達に届いたチケットがアリーナ五列目という奇跡。全くトイレには行きたくないのに、遠足のバスに乗る前の先生の注意(「行きたくなくても行っておきなさい」)を思い出して行っておく。上からアリーナを見下ろすと、最前列が意外にステージに近いので、まだアリーナに一歩も入らないうちから半狂乱になる。東京ドームやナゴヤドームの最前列も、こんなに近くなかったと思う。「関西人のやることだから、つめこめるだけ椅子を入れたんだ」と、偏見以外の何物でもない結論に達する。

 アリーナに入ると鳥肌が立った。我々の席はライト寄りで、右のビジョンの下くらい。ビジョンも見やすい!スタンドだと、いくら双眼鏡で見ても、服の模様や材質まではわからなかったりするのだが。私は、徳ちゃん(ベース)の顔を、何度見てもおぼえられないという重病をわずらっているが、今日こそはおぼえて帰れそうな気がする(結論を先に言うと、そんな気がしただけだった)。
 ライブが始まると、音が下から響いてきて足が震えた。すぐそこに松っちゃんやイナバ氏がいるのが嘘のような気がする。ステージ右に松っちゃんが来てくれると、キチガイのように「まっちゃ〜〜〜ん!!」と叫んでいたが、私は松っちゃん派だとか、友達は稲葉ファンだとか、そんな問題ではなく、これほど近いと、どっちが来てくれても死ぬほど嬉しいので、我々は、満遍なく狂ったように喜んでいた。大阪ドームは、スタンドだと席の前に送風口があるので、他のドームより汗をかきにくいのだが、ここでは一曲目から汗だくになっていた。

 ただ、途中少しの間、中央の小さなステージに行ってしまうと、これはえらく遠く、肉眼では確認できない。ビジョンを見るのだが、さっきまでのあまりの緊張の反動で、テレビを見ているように気がゆるんでしまう。翌日に比べて、トークの記憶があいまいだ。メモを取りながら見ているというスゴイ方もいるようだが、私にはそんな神業は無理なので、乏しい記憶力をふりしぼって、思い出せる限り思い出してみました。


イナバ氏「このステージが、間もなく、最新の技術で・・・(ステージがなかなか動かず、変な間がある。ようやくステージがせり上がって)
 この会場でアンケートやってたんですよ。普段なかなか、メンバーの声を聞けないんで、今日は、皆さんからの質問を。まず最初は・・・『好きな関西弁は何ですか』。うちのメンバー、けっこう関西弁の人いますからね」
増田さん「これ、関西の人はわからないと思うけど」
イナバ氏「でも関西弁でしょ?」
増田さん「『ようせん』ていうの」
イナバ氏「それはどういう意味?」
増田さん「標準語にはないんだよね」
イナバ氏「僕にもわからないんだから説明してくださいよ」(わからなくないだろう。岡山出身なのに)
増田さん「できないってことなんだけど、『できない』っていうと、『できひん』てことで、ちょっとキツイじゃない。『ようせん』て標準語はないんだよ」
イナバ氏「一生懸命やったけど、それでもできなかったと。一人、全然わかってない人がいますね」
シェーン「???」
イナバ氏「方言って何て言うの」
松っちゃん「(英語で何か言う)」
イナバ氏「(英語で何か言う)」
シェーン「『スイマヘン』」
大田さん「僕は『していらんわ』。おもしろいよね。『していらんわ!』って」
徳ちゃん「『いけます?』。荷物とか落として『大丈夫?』みたいに『いけます?』って、おもしろい」(すいません、この部分少々うろおぼえです)
イナバ氏「マニアックになってきた」
松っちゃん「すごくいいのが、『くぉらーー!!』ていうの。いいでしょ。『くぉるぁーーー!!!』って。東京の悪い人って、『くぉらーー!!』て言う?・・・言うか・・・」(なぜか途中で急に弱気になるボス)
イナバ氏「僕は『アホ』ですね。やわらかい感じがして。女の子に『アホっ』て言われて、『こらっ!こらっ!』て。・・・皆引いてますね。歌に行く?まだ?じゃあ次の質問。手短に、一言でお願いします。『今日のパンツの色は』」
増田さん「グレー」
大田さん「紺」
徳ちゃん「黒」
シェーン(ズボンをのぞきこむふり)「△○■※」
イナバ氏「はいてないそうです」
松っちゃん「白じゃないの」
イナバ氏「はいてないって言ってる」
松っちゃん「僕のは何色って一言では言えないんで、長年見てる稲葉さんから」」
イナバ氏「着替えるときに見えるんですけどね。アニマル柄が多いですよね。生き物がプリントされてる。スコーピオンとか」
松っちゃん「真ん中のとこに」
イナバ氏「凶暴さが出てるね。僕は真っ黒です」


 小さなステージから前に戻るときは、我々のすぐ左の通路を通ったので、松っちゃんやイナバ氏が、私から2mくらいのとこを歩いて行った。後ろ髪しか見えなかったが。

 特効がダイレクトに身にしみる。火が出るとものすごい熱いし、爆発があるとものすごいビックリする。「あるとわかっててもビックリするね」(タモリ語録。)降りそそいだ銀の紙吹雪(紙ではないが)を拾って帰る。

 この日まで、私は、たとえ間近で松っちゃんを見ても、「私は松っちゃんと目が合った」なんて、恥ずかしい勘違い発言だけはするまいと思っていた。が、終了後は、わかりやすすぎるほど夢中で、「私、『愛のバクダン』のとき、松っちゃんと目が合うたんよ」と言いふらしていた。だって合ったんやもん!!

 これは後日談だが、最後、「RUN」のとき、イナバ氏が、アリーナに下りて周囲を走るのだが、この日、松っちゃんは、イナバ氏が走り終えてステージに戻ってくるまで、右袖にいた。が、翌日は、イナバ氏が帰ってくるのを待たず、早々と中央に帰っていた。それを目にした、私と友達のアリーナ組は、「日曜はなぜ右にいなかったのか」について検討し、「土曜と日曜の違いは何か」「土曜は、我々が右袖の前にいたが、日曜はいなかった」「土曜は、我々が『まっちゃ〜〜〜ん!!!!!』と熱狂していたから、松っちゃんも、『こいつら俺のファンなんだな。も少しここに居てやろう』と思ったのだ」という結論に達し、会う人ごとに言っては、失笑されたり、バカにされたり、「はいはい」と流されたりした。
 何と言われようと、私はそう信じているが、それでも、話すたびに話がエスカレートしている自覚はあり、今では、「『RUN』の終盤、松っちゃんは、私達のためだけにギターを弾いてくれていた」ということになっている。でも、アーティストなんて、客を勘違いさせてナンボじゃないのか!?違うか(何で逆ギレなんだ)!?

 B'zのお二人の最後のおじぎは、田村潔司よりも深い。我々は「また明日!!」と叫んでいた。二日続けてライブに行くのははじめてだが、行くことにしていて本当に良かった。でも、今日が終わってしまったと思い、悲しくなる。もう、こんな前で見れることは二度とないかもしれない。


 帰り、地下鉄の駅で、職場の女の子(B'z部員)にバッタリ会う。地元の街でも会わないのに、こんな何万人もいる中で会うなんて。

 本町に出て、ハードロックカフェに行く。予想通りB'zファンで満員で、座るにはとても待つようだったので、カクテル「SPLASH!」を飲んで帰ったのだが、目的の、松っちゃんのサイン入りギターは見ることができて嬉しかった。グッズ売り場のレジの奥に飾られている。左はTMGのもの。

 夜ご飯は、ホテルでコンビニ飯になったが、なぜか全員、途中で「もういらない」と言い出し、特に、麺類を買った三人が大量に残す。私が最もひどく、冷やし中華を開けて具を載せた段階で、「もういらない」と言っていた。なら買うな。「三人で一個でよかったね」と話す。
 お風呂に入ったとき、バスタブにはったお湯が予想外に熱く、一旦出たが、ちゃんと出ればいいのに、バスタブのふちに乗っていたら、すべって転んだ。ものすごい音がして、寝ていた友達が飛び起きてドアを叩き、「大丈夫ですか!!??」と言った。恥ずかしかった。今、左のふくらはぎが、尋常じゃない青あざになっている。

***♪朝帰りで疲れ果てた体を床に投げ出して♪***

 翌日は、ライブの前に、FCイベント「Treasure Land」。大阪会場は、USJの近く、ユニバーサルウォーク前広場。午前の部に参加する。申し込んだものの、暑さと日差しがイヤで、やめようと思い、唯一の屋内会場(東京国際フォーラム)に、弟の名前でFC入会している分の権利を使って行ったのだが、もう一回行きたくなったので結局行く。結論から言うと、行ってよかった!!暑かったが、並ぶところは日陰だし、心配していたほどではなかった。「屋外会場はテントだ」と聞いて、私は、運動会のテントを想像し、展示されている衣装も、テントの下で風にさらされてるんじゃないかと心配していたのだが、そんなへっぽこな心配は無用だった。あんな立派なテントははじめて見た。テントなのに冷房が効くなんて・・・。

 話は戻るが、駅からB'zバルーンが見えただけで大興奮する。ゲートをくぐる頃には、我々のテンションは大変なことになっていた。私は二度目なのに誰よりも取り乱していた。国際フォーラムでは、写真の撮れるところがなかった(私が見つけられなかっただけかもしれない)が、ゲートを入ると、ツアートラックや、CDジャケットをコラージュしたタワー、過去のライブで使われたバボット等が、「おまえらここで写真を撮れ」と言わんばかりに並び、我々は、デジカメで撮ったり携帯で撮ったり、物だけ撮ったり自分を入れて撮ったり皆で撮ったり、はじめてお台場に行った田舎の中学生よりもはしゃぐ。ふと気づくと、ゲートを入って10mも歩いていないのに、かなりな時間を費やしていた。
 
■■皆さんをお出迎え■■

イナバボット

マツバボット

↑ちゃんとタトゥーも
 国際フォーラムに続いて、またしても時間配分を間違えたような、イヤな予感にさいなまれながら、映像上映を見るために並ぶ。映像では、また爆笑したり、しんみりしたり。それから展示を見る。混んでいたが、東京よりはすいていたので、直筆譜面も見ることができた。「松っちゃんは、譜面を書くとき、定規を使って書く」という小ネタを仕入れていた私は、「松っちゃんは、♪を一個一個、定規を使って書くんや。大変そう。すごい几帳面なんやなあー」と感心していたのだが、譜面を見ると、オタマジャクシなんか書いてない。変な記号だけだ。何ですか。あれは、「コード」っていうんですか?・・・すいません。バカで・・・。

 松っちゃんのテンガロンハットが展示されてなく、「今日のライブで使うため」と貼り紙がしてあった。国際フォーラムでは見たのだが、その日はライブがなかったため、置いてあったのだろう。そのためだけでも、東京に行った甲斐があったというものだが、ライブのたびに、持ち出したり戻したりするのだろうか。大変だ。ていうか、一個しかないのか?

 一時までしか居られないのに、展示会場を出ると、もう十分くらいしかなく、大急ぎ。ポスターとか、「GREEN」の横断幕とか、まだまだ写真を撮りたいものはたくさんあるのに。私は東京で買ったが、友達はグッズも買わなければならない。残り三分になって、B'zのお二人の書き初めというそそるものを発見したが、順番待ち。追い出されそうになった我々だったが、FCの方なのか、優しそうな女性が、「まだいいですよ」と言ってくださり、無事写真も撮れ、本当に嬉しかった。ありがとうございます!!
■■イナ書き初め■■

「いつだって今が最高ョ」
右に写っているのは私の腕
■■マツ書き初め■■

「明楽優感謝」
ガラスに映っているのはマツバボットの腕
 満足し、くたびれた我々は、なんばに帰り、四ツ橋へ。地下鉄四ツ橋駅の近くの、ヒルズパン工場カフェで昼食をとることにしていた。ヒルズパン工場というのは、よくわからないが、何かのレーベルがやっているパン屋さん(意味不明)で、B'zの今ツアーでドラムを叩き、福岡でてるてる坊主を作ってくれたシェーン・ガラースも、ライブをやったことがあるらしい。その関係か、B'zのアルバム「MONSTER」にちなんだカレーパンと焼き菓子が、期間限定で作られていて、うさんくさい便乗品とは一味違う証拠に、公式サイトにもそのニュースが載っていたので、行かねばなるまい。が、行ってみると、カレーパンはすでに売り切れだった。なので、「MONSTER」にインスパイアされた(意味不明)、アッパー系焼き菓子(意味不明)を買う。スティックパイだった。おみやげに持って帰ったが、甘くなく、スパイスが効いていて、ビールのおつまみにいい感じ(飲まないくせに)だった。

 サラダやスープ、ポテトパンを頼み、二階席でいただく。ドリンクはもちろんミルクティーだ(♪彼女はいつもミルクティー〜by「恋心」)。サラダでおなかがいっぱいになり、パンがいらなくなる。「二人で一個でよかったね」と(以下略。おまえらいいかげんにしろ)。でも、食べるとパンはすごくおいしかった。ていうか、今、この店にいる客、全員B'zTシャツ着てるだろう!何だこの店!!小粋な昼下がりのオフ会か!!

 大阪ドームの開場時間が近づくと、店にも人が少なくなる。我々は三時半頃出て、四時前にドームに着く。ツアートラックを見に行った。
■■ツアトラ青■■
■■ツアトラ黒の後ろ■■
 他に白もあった。名古屋には赤もあったが、ちょっと見あたらなかった(右→写真はナゴヤドーム外)。別に私はトラックマニアではありません。
 職場の友達と別れ、大阪の友達と合流。去年、千秋楽に一緒に来てもらった友達だ。一年ぶりになるが、久しぶりという気がしない。今日のライブをものすごく楽しみにしてくれていたそうで、嬉しくなる。

 今日の席は、今年はじめての三塁側(俗に言う「稲葉側」)。スタンド三列目。三列目と言っても、スタンドの前にA〜P列があるので、十九列目だ。A〜P列て何だ?何でA列を一列にしないんだ?と思っていたら、A〜P列は、スタンドの下からグラウンドまで傾斜した部分で、スタンドの下が通路になっている部分では、A〜P列がないところもあるのだ。我々の前はA〜P列がなく、ラッキーだった。

 黒いマントを着たスタッフ「MVPの振付教えちゃい隊」(勝手に命名)が回ってきて、友達も振付をおぼえてくれた。スタッフは大勢いるが、我々の近くに来た人は、ものすごい気合が入っていて、動作も大きいし、「グー!グー!パンパン!シャキーン!シャキーン!グルグル!」と、口で効果音入りだ。明後日が千秋楽という、ツアー終盤になってこんなことを言うのも何だが、何で黒マントなんだろう。


 私にとっては今年最後のライブが始まる。最初、恒例の、イナバ氏の「B'zのLIVE-GYMにようこそーーーっ!!!」の部分、イナバ氏が「B'zの・・・B'zの・・・」と言いかけて、「あれ?何か変な人いますよ」と言うと、カメラが、通路で警備員ともみあっている巨乳ギャルを映し、警備員がその娘の服をはだけると、キャミに「B'zのLIVE-GYMにようこそ!」と書いてあって、その胸の谷間を、イナバ氏がにやけながら見ている、という小芝居が、これまで毎回あった。が、これまでの巨乳ギャルは、普通に派手なギャルギャルしい娘で、演出とわかっていても、「何!?迷惑ファン!?」と一瞬ドキッとしたのだが、大阪に限っては、一目でわかるほど変で、昨日の娘は紫のアフロだったし、今日にいたっては女装したマッチョな男で、胸をはだけると、大胸筋に字が書いてあった。無論イナバ氏は、それを見て嬉しがってはいなかった。

 今年、これまで行った四回のライブは、よく考えれば全て、各会場の初日だったのだが、どこも、初日と二日目では曲目が少し変わっていたらしい。二曲目の「juice」が「ZERO」に、最後から二曲目の「ギリギリchop」が「IT'S SHOWTIME!!」になっていた。「ZERO」が聴きたかったので嬉しかった。
 「雨だれぶるーず」の前の松っちゃんのギターソロも昨日と違う。私は気づかなかったが、友達によると、「雨だれ」の「土曜の午後の空」の部分、「土曜」を「日曜」に変えて歌っていたらしい。東京では、「どんな楽しいことしてたの」を「どんないやらしいことしてたの」に変えて歌っていたが、この日はそのままだった。


 我々の前にA〜P列がないおかげで、途中、メンバーがセンターステージに移動する際、イナバ氏がよく見えた。本日の座りトークはこんな感じ。毎度のことながら、脳が軟化しかけているので、記憶違いがあったらすみません。

イナバ氏「開場三十分くらいで、アンケートを、こういうのを配って、普段なかなか、メンバーの声を聞けないんで、メンバーのナマの声を、ナマ声をお届けしようという、一部のマニアに大好評な企画です。まず最初の質問は・・・『はじめてのデートではどこに行きましたか』。おぼえてる?」
増田さん「エキスポランド」
イナバ氏「まだあるの?」(客:「ある〜」「ある〜」と「クイズ100人に聞きました」状態)
イナバ氏「そこで何したんですか?」
増田さん「観覧車乗りました」
大田さん「商店街。宇和島の」
イナバ氏「四国だよね」
大田さん「愛媛です」(自慢じゃないが愛媛の商店街は驚くほどショボいよ!!)
徳ちゃん「神社」
イナバ氏「ヤラしいねーーー!!」
徳ちゃん「人のいない静かなとこに行こうってことで」
イナバ氏「ますますヤラしいねー、神聖な場所なのに。シェーンは?ハ・ジ・メ・テ・ノ・デー・ト」
シェーン「△○■※」
イナバ氏「映画見に行って、一つのポップコーンを二人で食べたと。そういう美しい思い出。何の映画?」
シェーン「『グリース』」(古くないか!?)
イナバ氏「ジョン・トラボルタの。わからない人は帰って検索してください。さ、TAKさんは」
松っちゃん「あまりに昔すぎておぼえてないよ。確か映画だった」
イナバ氏「何の映画?」
松っちゃん「それもあまりに昔すぎておぼえてない・・・男二人、女二人とかで」
イナバ氏「見つめあわなくていいようにね」
松っちゃん「はじめて(のデートのとき)じゃないけど、一回、『スター・ウォーズ』見に行って、あとで話したら、あまりに価値観があわなくてがっかりした」
イナバ氏「映画見に行ってはじめてわかることってあるね」
松っちゃん「稲葉君は?」
イナバ氏「僕も映画、田舎の映画館で。暗い映画なんだけど、『ああ野麦峠』(何でよりによって!?)。女の子が働かされて病気になっちゃったりして、これもわからない人は帰って検索してください。次の質問は、『最近買ったものは何ですか』。これじゃない方がいいかな。『よく口ずさむ歌は』。皆、どっちがいい?じゃあ、『よく口ずさむ歌』」(客:「歌って〜」)
増田さん「♪マイアヒ〜♪」
大田さん「♪人生楽ありゃ苦もあるさ〜♪」
イナバ氏「『人生楽ありゃ』ですか」(正しいタイトルは『ああ人生に涙あり』です)
徳ちゃん「♪みんなま〜るくタケモトピアノ〜♪」(このCMは愛媛では放送していないので、職場の友達は誰もわからなかった。私も、大阪プロレスのえべっさんが「財津一郎ストレッチ(タケモトピアノ)」という技を使っていなければ、一生知らなかったと思う)
シェーン(いろいろ説明するが誰もわからない。隣の大田さんに聞いている)「△○■※」
イナバ氏「誰もわからないの。(ようやく判明する)二時間くらい前におぼえたお気に入りで、♪好きさ 好きさ 好きさ〜♪これ確かに歌ってました、シェーン、日本語で。タイトル何だろう。『好きさ』三回?これも帰って検索してください」
松っちゃん「♪ギリギリでいつも生きていたいから〜♪(ボス、自分の曲ですか!?)歌詞なくてメロディーだけだけど」
イナバ氏「♪歩こ〜歩こ〜私は元気〜♪」
松っちゃん「それ何の歌?」(素で)
イナバ氏「(照れながら)トトロの歌。そろそろ自分達の歌いかせていただいてよろしいでしょうか。今日誕生日の人?(ほとんどの客が手を挙げる)今日はまた、過去最高に多いですね」
 そうして、「今日が誕生日の人も、誕生日じゃなくても、他人の誕生日を自分の誕生日のように祝える人も」と始まった「Happy Birthday」であったが、二番の出だしが歌えてなくて微笑ましかった。


 最後なので、全てを目に焼きつけておきたい。「MONSTER」の「オイラの武器の方が アイツのよりゃでかい」の部分で、イナバ氏が股間を握るところとか、「SPLASH!」の「あなたの中でじゃんじゃん飛び散る」の部分で、イナバ氏が股間を押さえるところとか、見逃してはいけない(そんなんばっかりか)。「アイツのよりゃでかい」のとき、イナバ氏は客席を指差していたらしい。松っちゃんを指差してなくて本当によかった。

 関係ないが、「ギリギリchop」の後、イナバ氏はタオルを客席に投げるが、投げやすくするために結ぶ際、行き場のないマイクを両脚の間に挟んでいて、絵的にとてつもなく卑猥になっているのは、意識してなのか無意識なのか。これは完全に無意識だと思うが、Mステ出演の際、松っちゃんは、しゃべる気のないとき、マイクを股間に置いているが、ぜひやめてほしいような、やめてほしくないような。

 最後、「RUN」のとき、また泣きそうになった。イナバ氏が走っているのがよく見えた。


 終わってしまったが、悲しさと虚脱感に身をまかせている余裕はない。トークがあったせいか、去年よりライブの時間は長く、終わったのは七時半。心斎橋に八時までに出ないと、九時のフェリーに間に合わないかもしれない。アンコール前に出るなんてことは絶対イヤだし、大阪ドームの規制退場は、他のどのドームよりも厳しいので、抜け出すこともあきらめて待つ。こうまで厳しいのは、関西人を野放しにしたら、花火大会歩道橋事故みたいになるからだという、偏見以外の何物でもない結論に達する。
 足止めされた客が暴動をおこさないよう、「遠方よりお越しのお客様、お急ぎのお客様には大変ご迷惑をおかけしております」と、懇切丁寧な場内アナウンスが、くりかえしくりかえしされる。私はその両方なのだが。混雑の大変さを示したいのか、「おかげさまで、本日、四万人のお客様においでいただいております。場内外の警備員は五百人です」と、言わなくてもいい具体的な数字までアナウンスされる。私は、気をまぎらすため、入場料収入(7500円×四万人)を計算したり、四万人の何割がいくらグッズを買うか計算したり、警備員の日当を計算したりしていた。警備員だけで、梅田ステラホールが埋まるんじゃなかろうか。

 あせりながら待って、ようやく我々のブロックが外に出られ、地下鉄の駅に急いでいると、四時まで一緒だった職場の友達にバッタリ会う。こんな何万人もいる中で、しかも段階的に外に出されてる状態で会うなんて。
 友達は十一時の夜行バスで帰るので、急がなくてもいいのだ。そこで別れたのに、結局同じ地下鉄に乗ったらしく、心斎橋駅で激走しているのを目撃される。翌日、「カマさんって、走るんやね」と言われる。「日傘さして手袋して、スカートひらひらさせながら歩いてるイメージしかない」と言われたが、私だって、乗り遅れそうだったらそりゃ走るよ。


 ようやくフェリーターミナルに走りこんだら、八時五十分だった。間に合った。こんなに走ったのは、一昨年、大阪プロレス天王山トーナメント決勝を見てフェリーに乗ったとき以来だ。そのときは、私のためにフェリーを足止めしてしまい、出港が数分遅れたので、それに比べれば余裕がある。この日は24時間テレビの日。ライブよりも汗まみれになって、待合室に駆け込むと、テレビから「サライ」が流れてきた。三人目のアンガールズになった気分だった。

 フェリーのレストランに行くと、そこにもB'zTを着たブラザーがいた。フェリーの大浴場で汗を流す。フェリーのお風呂をあれほど嬉しく感じたのははじめてだ。お風呂の中にもブラザーがいた。全裸なのに何でわかったのかというと、イナバ氏と同じタトゥーを入れていたから。

 翌朝、松山観光港に着く。大阪から朝帰りしたときの、日の光というのは、どうしていつも、あんなにキラキラしているのだろう。まるで他人事のように。

 ↓しめくくりはやっぱり猪木(「福岡編」参照)。アン・ドゥ・トロア・ダーーーーー!!!
■■ドーム・猪木コレクション2■■
平面手形ヴァージョン



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