プロローグ 『狂者の詩』
奇跡が来る! 新時代が来る! 屍臭と血臭を撒き散らしながら時代という名の馬車が来る! 狂気と破壊の代弁者が来る! 戸惑う者も気付かぬ者も踊り狂え! 立ち塞がる者は臓腑を差し出せ! 時代の前に理性などという者は必要ない! さあ、踊り狂え! 狂気と夢幻の組曲を奏でろ! 狂気を音楽に! 恐怖を足掛かりに! 恐怖を喰らえ! 狂気に踊れ! この終わり無き闇という名の漆黒の舞踏会場で! 昼という名の偽りの理性を! さあ、嗤え! さあ、全ての生物は殺し合え! 新時代という姫を迎えようぞ! この狂気の世界で! 死と恐怖の姫よ! さあ、姫よ! 闇から顔を出し賜え! 偽りの理性を喰らえ! 鉄火と血臭に彩られた美しき者よ! 情熱という名の改革者よ! 破滅という名の王者よ! 狂気よ! 歓喜よ! 勝利は我らの王の元に! それ即ち時代の覇者よ! 踊れ! 踊れ! 地獄を見せよ! この愚者に! この我に!
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