アルコール依存症のこと、少し Vol. 9 (おまけ)
「28 DAYS」の中の素敵なことば
おそらく「28 DAYS」も、何十回見ても、あきないような気がする。(*1)
物語も役者さんたちも素晴らしい上に、細かいところ――ほんの一瞬だけ映る壁の絵や、ヒロインたちのパジャマやTシャツの柄 etc.――まで楽しいし、変なおじさん(Loudon Wainwrigh III)が突然ギターを抱えて歌い出したりするところなんかも大好き。
(日本語の吹き替えや字幕では、disease(病気)も problem(問題)も、alcoholic(アルコール依存症者) も addict (常習者)も、ことごとく「中毒」と訳されているのが、少し残念だけれど……)
2007年8月某日、ときどき画面を止めては、おもしろい単語やすてきなセリフをノートに書きとめた。何かをただ真似たり、写したりすることが、わたしはほんとうに好きみたいだ。
* * * * * 以下、ちょっぴりお裾分けです * * * * *
◇ Forget that, Mr. Rogers, you 12-stepping geek!
(ヒロインが、きまじめな先生からお説教されて)
ほっといてよ、ミスター・ロジャース、この12ステップおたくが!
注)ミスター・ロジャースは、アメリカの人気幼児向け教育番組の司会者。同じような意味で、Romper Room(ロンパー・ルーム)も使われています。
12ステップは、AAの内観・認知療法的な回復プログラムのこと。ほかに、sober freak (しらふフリーク)という悪口も聞けます。(笑)
◇ Those are just things you've done. Not who you are.
それは君がやっちまったことで、君自身じゃない。
◇You make it impossible for me not to love you.
(あなたのこと. . . )嫌いになんかなれっこない。
◇ It's the engine that kills you, not the caboose.
君を殺すのは機関車。(列車のうしろのほうの)車掌車両じゃない。
(≒逆戻りのきっかけは、最初の一杯。"一口だけ"が命取り)
◇ Don't ever be someone's slogan, because you are poetry.
誰かのスローガンになっちゃダメ。だって、あなたは "詩" なんだもの。
(≒惑わされず、利用されずに. . . 自分を大切にしてね)
◇ 〈施設長の話〉
「いつからデートしてもいいか。おおざっぱな見解だけど、家へ帰ったら、なにか植物を買ってくるといい。……一年経ったら、こんどはペットを飼う。さらに一年経って、もしその植物もペットも生きていたら、そのときには誰かと付き合っても大丈夫。」
People in recovery want to know when's a good time to start dating. And my rule of thumb is, when you get home, get yourself a plant. I like spider plants, but whatever turns you on. Then, in about a year, get a pet. And then, if, in say . . . two years, the plant and the pet are still alive. . . then you can start to think about having a relationship.◇ 〈ある野球選手の話〉
「ストライクゾーンも審判も、打者のことも忘れて、小さなこと、自分にできることだけを考えるんだ。たとえば姿勢、バランス、フォロースルー. . . 自分でコントロールできることだけに集中する。ボールを離したら終わりだからね。……その先は、ほかの誰かの仕事だろ? 」
The strike zone, the call. . . the count, the batter, forget all that. You gotta think about the little things. The things you can control. You can control your stance, your balance. . . your release, your follow-through. Think about those little things and only those little things. . . You know I mean. . . Because when you let go of the ball . . . it's over. You don't have a say in what happens. That's somebody else's job.ほんとうに……。 いま、自分にできることをできるだけ. . . ♪
Don't ever be someone's slogan, because you are poetry.
「28 DAYS」より
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注
*1 じつは、実家の猫、"のん" が死んでしまって. . . この日は、終日めそめそしていました。「28 DAYS」は、わたしには、そんなときにも、ぼんやり眺めたり、セリフを写したりしたくなる映画なのでした。――きっと生涯、何度も大事に見直すのだろうと思います。
その仲間に、「ローマの休日」、「ウェールズの山」↓など . . ♪
The Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain
「ウェールズの山」 ('95/イギリス)
監督:クリストファ・マンガー
出演:ヒュー・グラント、タラ・フィッツジェラルドほか。
――1917年、ウェールズの小さな村に地図作りの測量士がやってきた。村の誇り、フュノン・ガルウ山を測ったところ、"山"と呼ぶには標高不足。「神聖なフュノン・ガルウを、"丘"にされてなるものか!」たちまち村をあげての大騒ぎ……。小さな宝石箱のような映画です♪
おまけ
10年間に真似た、「あなたが寝てる間に…」のタイトルロール ↓
――お習字(?) をしながら、サンドラ・ブロック、ビル・プルマン、ピーター・ギャラガー、主演の三人の名前に、ダブルエル(LL)が四つあるのを楽しく思ったものでした。
While you were sleeping
「あなたが寝てる間に…」
Maybe. . . Abby says, "Pay it forward. . ."