ぶちギレ金剛 〜建設重機喧嘩バトル〜

一章 パッケージと説明書編

    機種 PS2     メーカー名  アートディンク   ジャンル  格闘アクション?  


 

ぶちきれ金剛

このゲームタイトルとパッケージを見たときから只者ではないと思いました・・・が、新品で定価に近い値段で買うほどのものでもないので安くなるのを待って買いました。

少なくとも、この表紙を見て普通のゲームだと思う人はいないでしょう。

更に買う人は余計にいないと思います。

とりあえず、表紙の絵とタイトルから建設重機で戦うゲームだと言う事は理解できます。

そういう設定の時点でなにかが間違っているのですが。

 

そして裏表紙には、木刀を持った主人公の姿が・・・・・・ 

やはり何かが間違っています。 これでは一般人に土木工事現場への誤解を与える事になりかねません。

ある意味真実だと言う噂もありますが。

 

そしてキャッチコピーもなかなかのものです。

「激突!建設重機。 男たちの意地と根性が炸裂する熱血の工事現場を暴れまくれ!!」

その他にも

波乱の工事現場で繰り広げられるド迫力の3Dバトル!!」

・・・・

実に暑苦しそうです。

波乱の工事現場って、それはもはや工事現場ではありません。

それに建設重機で戦う事自体、意味がありません。

 

まだあります、

「さめたハートも思わず燃え上がる熱血のバトルシステム!!」

・言葉の応酬によるもう一つのバトル!!「口喧嘩システム」

・”ぶちギレゲージ”の上昇で必殺技が発動!!「ぶちギレシステム」

・・・・

こういうのを斬新な発想と言うのか、ただ単にあさっての方向の発想なのか理解に苦しみますが、他にはない発想である事には変わりありません。

そしてこのパッケージを見て一つ確実に言える事があります。 それは

建設業界からクレームが来そうな内容だと言う事です。


今度は説明書の方を見てみるとしましょう。

まずはストーリー説明です。(説明書より引用)

俺は金剛隼人。曲がった事が大嫌いな22歳だ。数年前、時代遅れな建設会社「金剛一家」の後を継ぐか継がないかで親父と大喧嘩して以来、俺は家を飛び出して一人で暮らしている。食っていくのは楽じゃないが、自由気ままな生活に俺はそこそこ満足していた。

そんな俺の青春をぶち壊したのが、壇ノ浦というじじいだ。あの日突然俺の前に現れて、親父が亡くなったから跡を継げとぬかしやがったんだ。そりゃあ喧嘩はしていたが、俺にとっちゃこの世でたった一人の親父だ。亡くなったとなりゃあ悲しい。だが、後を継ぐかどうかは別問題だ。「きっぱり断る」と言ったら、じじいの奴、事もあろうに俺をクレーン車で追っかけまわしてきやがった。しかたないから、話だけは聞いてやることにしたんだが・・・。

後継ぎをお願いして執事とか爺とかが主人公を追い回すと言うのはありがちな話ですが、クレーン車で追い回すと言う発想はなかなか出来るものではありません。それに仮に追っかけられてもすぐに逃げられそうな・・・

とりあえず、このゲームの世界観には常識と言うものは通用しないようです。

このゲームの存在自体アレなのですが、一体この「ぶちギレ金剛」の制作会社になにがあったのでしょう?

なにか伝説の 「デスクリムゾン」の説明書に通じるものがあります。

 

そして、コントローラー説明、ゲームルールの説明のあとが使用出来る建設重機の紹介となります。

しかしこれがまた暑苦しい!

見ての通り性能を表すグラフが

「破壊力、うりゃあああ」

「機動力、おりゃああああ」

「側面攻撃力、どりゃあああ」

 

このダンプカーは日本で使えるものでは無いかと・・・→

等の「あ」の数で表すようになっていて、このあさってな斬新な試みに圧倒されます。

選べる重機には「フォークリフト」もあり、それは建設重機とは違う気もしますが気のせいなのでしょう。

 

そして説明書で最後になるのが登場キャラクター紹介です。

(とりあえず主なキャラだけ)

金剛隼人

まずは見ての通り木刀を持ち建設会社と言う事を忘れているような主人公。「剛胆で正義感溢れる熱血漢」となっていますが、ストーリーに入ってすぐにこの説明が間違いであることが証明されます。 それにこの格好では「正義感溢れる」と言う所に説得力がありません。

松葉山珠之丞

説明書では

「重機の貴公子と呼ばれる美形、華麗にパワーショベルを操り、蝶のように舞い、蜂のように刺す。」

なんかこのキャラ説明もただ者ではありません。 「蝶のように舞い、蜂のように刺す」ってパワーショベルの操縦でどうやったらこの様な比喩が出てくるのでしょうか?想像もつきません。

それに「重機の貴公子」のようですが、重機と言う時点で貴公子では無いような気はします。

橘キョウコ

説明書には「キュートで元気な18歳」となっており、一応ヒロインのようです。 

まぁ何というか「はだしのゲン」の絵柄で制作された「Kanon」を見せつけれらたような気分です。

成田兼男

ライバルの建設会社(修羅部建設)のNO、2と言う事ですが、もはや建設会社と言う事を忘れている気がして仕方ありません。 どうみても「カタギ」ではありません。

 

とにかく実に濃く、そして建設現場の仕事への偏見で作られたようなキャラばかりですね。

これも、ある意味真実だと言う噂もありますが。

 

説明書だけで、いやがおうにもゲーム本編への期待が高まります!(別の意味で)

2章へつづく・・・