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■ ベルン旧市街 ジュネーブ (Geneve) の街から高速1号に乗って ローザンヌ (Lausannne)、 モントルー(Montreux)、と快調に走り、ヴヴェイ(Vevey) から高速12号に乗り換えて、ベルン (Bern) の旧市街地に到着した。 ベルンはスイスの首都でありベルン州の州都でもある。しかし一般的にはスイスの首都をジュネーブと思っている人もいる位で、あまり知られていないような気がする。アレー川がU字型に蛇行している土地に発展した旧市街は、緑豊かな自然に恵まれ、中世の面影を良く留め、ユネスコの世界遺産に登録されているほどの素敵な街なのだ。 この街の始まりは1191年、ツェーリンゲン家によって建設されたのが始めだと言われている。 ■ 噴水とアーケード トラムが走るメイン道路は、シュピタル通り、マルクト通り、クラム通りと名前が変わるが、この通りや、もうひとつ南に平行に走る道には、連邦議会議事堂、時計塔、大聖堂、等の建物が続き、そこには 「世界でもっとも魅力的な障害物」 などと言われる色々な形の噴水が、11個も真ん中に立っている。ほとんどハンス・ギーングの手によるもので、この噴水をすべて見る積もりで歩くのも面白い。またヨーロッパ最長と言われる、およそ6kmのラウベン (Lauben) と呼ばれるアーケードが、建物の1階部分にあり、雨や雪でも濡れることなく買い物ができる現代の先を見越した建築構造で、驚いてしまった。【写真1・2】 ■ 時計塔 13世紀までベルンの西門として使用されていた時計塔は、1405年の大火災後、16世紀に再建されて以来現在まで、400年以上も時を刻み続けている。この塔の東面にある仕掛け時計は、毎時4分前から始まる。鶏が鳴き道化師や小熊の行進が現れる。現代の仕掛けのような派手さはないが、ここを訪れる観光客の人気を呼んでいて、時間になると不思議に何処からともなく、大勢の人々が集まってくる。また5〜10月の16時半からは、塔内部の見学ツアーも実施されている。【写真2・3】 |
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■ 大聖堂に上がる 後期ゴシック様式の大聖堂は、1421年に着工し、およそ500年もかかって1893年に完成したもので、スイスでは最も高い100mの尖塔を持つ。正面入り口にある 「エルハント・キュング」 の彫刻、 「最後の晩餐」は見事なもので、234の小像により神に選ばれた人々を左側に、地獄に落ちてゆく者達を、右側にリアルに表現している。また教会内部の見事なステンドグラスにも目を奪われてしまう。入り口の正面右手から254段の螺旋階段を、途中で何回となく休みながら登り、尖塔の展望台に上がると、ベルンの素晴らしい街並みを見ることができる。 【写真4・5・6】 ■ 街の由来は熊? この街の名前のベルンは、熊 (Bar) に由来し、ツェーリンゲン家のベルヒトルト5世が、狩の最初の獲物の名前を、街の名前にすると決めたため、熊 (Bar)= ベルン(Barn) になったもので、ベルンのシンボルとして、やたらと熊の絵が出てくる。それにニーテック (Nydeggbrucke) 橋の傍には、熊公園まであって、本物の熊まで公開しているのには思わず微笑んでしまった。この街を取り巻くU字型に蛇行しているアレー川を、キルヒェンフェルト橋の上から眺めると、2段になった川幅に、綺麗な水が なみなみと流れ、途中にある中州にまで数軒の家が建っていた。【写真7】 |
![]() 5、大聖堂入り口の彫刻 「最後の晩餐」 ![]() 6、大聖堂から見た旧ベルン市内 |
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7、キルヒェンフェルト橋の上からアーレ川を見る | |||||
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