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1、 エギーユ・デュ・ミディへのロープウェイ![]() 2、エギーユ・デュ・ミディ (中央の展望台がモンブラン・テラス) ![]() 3、左:モン・ブラン・デュ・タキュ/4,248m 中央:モン・ブラン/4,807m 右:ドーム・デュ・グテ/4,304m ![]() エギーユ・デュ・ミディの北峰と中央峰の歩道橋でモンブランをバックに記念撮影 |
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■ 展望台へ到着 エギーユ・デュ・ミディに到着し、ロープウエイから出ると急に全身がヒヤリとして身震いする。「寒〜い!」 と思わず声をあげてしまう。気温は6℃、まるで冷蔵庫の中に急に入った感じで、ジャンパーは着ているのだが、急激な変化で体が追従できないのだ。到着したロープウエイ駅はエギーユ・デュ・ミディの 「北峰」 で駅は岩山を掘って造られている。駅の上には、レストランやカフテリア、売店、などがあり、その屋上には 「シャモニ・テラス」 と呼ばれる広い展望台がある。【写真1・2・4】 ■ 中年夫婦のアルピニスト この北峰から長さ約10mほどの歩道橋を渡ると 「中央峰」 の岩穴の中に入り道は中で二手に分かれている。左の通路を進むとイタリア側のエルブロネールに出発する 「テレキャビンの乗り場」 があった。パスポートの準備までしていたが、残念なことに霧と風が原因で運転中止である。しかたなくその先の尾根に出入りできる 「氷のトンネル」 に行って見る。丁度中年夫婦のアルピニストが、モンブランへ出発するところであった。「良い登山を!・・」 と声をかけると、にこやかな笑顔で 「サンキュー・・」 と云いながら、二人はしっかりとフックで結び合い、右手を上げて出発した。【写真5・6】 この展望台のお陰で、今では身近な山となったモンブランも、頂上まで到着するには高度の登山技術が必要で、この穴から出るとすぐ左右が絶壁の尾根が続き、風のある日は特に危険な場所である。現代でも凍えついた尾根からの、転落事故が時々発生する場所である。一般の人達は山小屋までも行かずに途中で引き返す日帰り登山も多い。だんだんと遠くなる中年夫婦のアルピニストを見ながら、「無事で帰れますように・・」 と、そっと祈った。【写真6】 ■ まるで要塞のような構造 それにしてもこの展望台は、以前に見た映画の 「絶壁の要塞?」 のような構造で、よくこんな岩山に無数の穴を明け、鉄骨を運んで組み上げたものだとすっかり感心してしまう。なんとこのエギーユ・デュ・ミディには、全部で4つの展望台があり、渡された地図を見ないと迷ってしまうほどであった。 ■エギーユ・デュ・ミディの4つの展望台
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■ 山頂テラスからの眺め 歩道橋を渡った右側の通路に行くと 「モンブラン・ギャラリー」 と呼ばれるエリアを通過し 「山頂テラス」 に昇るエレベーター乗り場がある。このエレベーターのチケットは別料金で、トンネル入り口で購入できる。この山頂テラスからの眺めは素晴らしく、南にはイタリア国境のグランド・ジョラス (Ies Grandes Jorasses/4,208m) 、その左はラベルト (Aig Verte/4,121m) がすぐ先に見え、さらにずーと遠くにはマッターホルンとモンテローサがぽつりと雲から頭を出している。【写真8・9】 ■ モンブラン・テラスからの眺め さらにエレベーター乗り場から奥に進むと、モンブランが最も綺麗に見える岩壁のテラス 「モンブラン・テラス」 に到着する。ここはさすがに人気があり、大勢の人で賑やかだ。正面にはマッターホルンとはまったく正反対の、優しい曲線のモンブラン (Mont-Blanc/4,807m) が見える。右に少し下がった露出した岩の上にはヴァロ小屋 (Rrf.Vallot/4,362m) のあるルフュージュ・ヴァロが見え、さらに右側には柔らかなカーブを描くドーム・デュ・グテ (Dôme de Goûter/4,304m) などが身近に見えて、簡単に登れるような錯覚を起こしてしまう。だが目下に広がる雪源に小さな点に見えるアルピニスト達の人影を見て、その広大なるスケール感にハット気が付くのである。 【写真10】 |
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