|
![]() 1、レアルプ からオーバーヴァルドまでのカートレイン |
|||||
![]() 2、フルカ峠 頂上から見下ろす |
|||||
|
■ レアルプからのカートレイン やがてレアルプ (Realp) の小さな街に入る。以前は列車もフルカ峠 (Furuka-pass) を越えていたが、1982年秋、峠 をバイパスする全長15.407m(峡軌鉄道で世界最長) の新フルカトンネルが開通した。ここでも峠を越えたオーバーヴァルド (Oberwald) 駅までおよそ15分で到着するカートレインがあり、駅を見学に行くと峠越えを避けたバイクや車がプラットフォームに並び、カートレインの到着をまっていた。 ■ フルカ峠の頂上 頂上への登り道はヘヤーピンカーブの連続で1車線で狭い、頂上付近には工事が箇所があって、中央車線が書いていない場所もあり、その上やたらに飛ばすライダーが多くて思わず緊張する。峠にある氷河の解け水は、こちら側では黒海に流れ、峠を越えると地中海に流れる分水嶺である。頂上に到着すると、飛ばしていたライダーが集まって自慢のバイクを並べていた。そのほとんどがカワサキ、ヤマハ、ホンダなど日本製バイクである(笑)。標高2,431mの峠からさらに上を見上げると、標高3,169mのフルカホーンに残雪が見えたが不思議なことに寒さは感じなかった。 ■ グリムセル峠の道 二人で草原に腰を下ろし広大な谷を眺めながら、前日クールで買ったフルーツを取り出して食べる。スイスの果物も結構美味く、「美味しいわねー・・」 と話すかみさんの笑顔を見ながら、双眼鏡で真下の谷間を走る旧フルカ路線を眺めたり、これから下るローヌの谷の、ヘヤーピンカーブを追いかけ、さらに遠くのインターラーゲン (Interlaken) に通じるグリムセル峠 (Grimsel-pass) の稲妻型の道を眺めていると、時間の経つのを忘れてしまう。「気ままな旅」 の、このマイペースな進行が1度味わうと止められないのである。 |
||||
![]() 3、ホテル・ベルヴェデーレ (Hotel Belvedere) ![]() 4、ローヌ氷河 (Rhone Glacier) ![]() 5、ローヌの谷とグリムセル峠の分岐点 |
|||||
■ ホテル・ベルヴェデーレ 頂上からオーバーヴァルド (Oberwald) 方面への下り道路は、広くてとっても走り易い。峠からローヌの谷側に下ると、左手に車が多く駐車しているホテル・ベルヴェデーレ (Hotel Belvedere) がある。標高3,000m級の山々が展開するこの素晴らしいロケーションに、1893年にこのホテルを建てたのが、ツェルマットの 「ホテル・モンテローザ」 のアレクサンダー・ザイラーの長男、ヨーゼフである。 ■ ローヌ 川誕生の1敵 ホテル前から、ローヌ氷河 (Rhone Glacier) に突き当たるように、急に左カーブする地点に駐車場があり、展望台から長さ10キロのローヌ氷河やローヌの谷を眺める。氷河の先端で荒れはてた、壮絶な姿になっている。この氷河の水が小さな滝となって、ここからローヌ川が誕生する源である。この水がローヌ川を通ってレマン湖に入り、最終は地中海へ注ぐ壮大なる流れの1敵で 「川ってこんな生まれ方もあるのね・・」 と、かみさんが思わず呟く。初めて見る川の誕生に感動する。 ローヌ谷の平野には、蛇行して流れる細いローヌ川が見える。その谷底の村がグレッチュ (Gletsch) で、氷河特急が旧フルカ・トンネルを通っていた頃には、この平野まで氷河が続いていたため、車窓からその素晴らしい氷河が見えたと言われ、氷河特急の名前の由来となった。現在その旧路線が多くの人の努力によりDFB(Dampfbahn Furka-Bergstrecke) 鉄道として復活され、レアルプ (Realp DFB) 〜グレッチュ (Gletsch DFB) 間を SLで峠越えの旅を楽しむことが出来る。 ■ ローヌの谷を下る ローヌ氷河の見学を終え、何回もヘヤーピンカーブを曲がりながら一気に標高差500mを下る。途中でフルカ峠を越える旧鉄道路線の可愛い線路をまたぎ、谷底の村グレッチュ (Gletsch) に到達した。ここではただ一軒の 「ローヌ氷河ホテル」 がある。グリムセル峠への分かれ道を通過すると、平坦な谷間の道に変わって行った。 |
|
||||
![]() |
|||||
6、ローヌの谷側より見たローヌ氷河 とフルカ峠 (フルカ ホルン 標高3,169m) |