ミルフォードサウンド

Milford Sound
 


Milford Sound

ミルフォードトラック
(Milford Track) 
 テアナウ・ダウンズからボートでテアナウ湖の北端にあるグレイド・ワーフ (Glade Wharf) に渡り、ミルフォードサウンドまで全長54キロの大自然の中を、途中3箇所の山小屋に泊まりながら歩く3泊4日のトレッキングコースで世界のトレッカーから注目されている道である。

 途中にあるマッキノン峠 (1,073m) を越え、ニュ−ジランド最大の高さ580mのサザーランドフォール(Sutherland Falls) を眺める辺りが最大の見所、途中の山小屋は驚くほど整備され、水洗トイレから自家発電まで、日本のそれとは比ではなく、天候にさえ恵まれれば、快適な踏破が約束されている。

案内板のデザイン、文字、色彩が統一されている
1、「ミラー・レイク」の案内標識



残念ながら風と2羽の水鳥のため鏡面反射は期待を裏切らる
2、ミラー・レイク


3、逆文字の標識が湖面に映る
    ■ 待望のミルフォードサウンドへ
    サウンドとは/Sound : 入り江のこと

 07:30起床、天候は晴れ。「ニュージーランド観光」 の中でも一番の人気で、発見されてまだ200年あまりの手付かずの?ミルフォードサウンドを訪れる日がついにやってきた。「今回の旅で最も期待していた場所が晴れてよかったね・・」 と二人で話し合いながら、手作り朝食の トーストにコーンスープ、ハムサラダ、スクランブルエッグそれにホットコーヒーで済ませ、しっかり昼食用のサンドイッチまで用意する。

 ェックアウトを済ませ、フロントの親切なオバサンにお礼を言って08:40頃に出発、ミルフォードサウンドまでは約120キロのドライブである。テアナウから94号線に乗ると終点まで一直線で、迷う心配はない。左にレイク・テアナウを見ながら北上し約30キロほど走ると、有名な 「ミルフォードトラック」 【左Box参照】 への連絡船乗り場、テアナウ・ダウンズ (Te Anau Downs) を通過した。ここからは湖と別れ、だんだん山の中に入って行く。


   ■ ミラーレイク (Mirror Lake)

 ばらく走ると、左手に通り過ぎてしまうほどの小さなミラーレイク (Mirror Lake) の駐車場がある。ニュージーランドの国立公園の案内板は、デザイン、文字、色彩が統一されていて解かり易い。 「さすがだね!・・」 と変な物にまで感心してしまう。ウッドで作ったボード・ウオークの歩道が湖畔まで伸びて歩き易い。朝日はまだ山の陰で、湖面は少し暗く若干の風と2羽の水鳥のため湖面にさざ波があって期待を裏切られたが、逆文字で描かれた標識は見事に湖面に映っており、全面の鏡面反射には出会えなかったが、帰りに期待することにして再出発する。【写真1・2・3】

   ルートバントラック
入り口

 らに進むと、左手に梢の間から細長い湖 レイク・ガン (Lake Gunn) が見えてきた。更にそれから先の右手にも、レイク・ファーガス (Lake Fergas) ・・と小さな湖が続き、やがて右側に10台ぐらい停まっている駐車場があった。ディバイド (Divide) への入り口である。ここからクイーンズタウンに通じる有名なトレッキングルート 「ルートバン・トラック」 (Routeburn Track) が続いているのだ。先ほどの 「ミルフォードトラック」 に次いで人気があるトレッキングコースで、もうすでに何人かの人達が入っている様子であった。 

   キーアという鳥 (Kea) 

 ィバイドを過ぎると道はいちだんと登りになる。登りきった展望台からレイク・マリアン (Lake Marian) を探したが深い森に隠れていて見えなかった。森林に間からホリホォード川 (Horllyford River) が見える。この川沿いにも 「ホリホォードトラック」 があることを思い出す。先程から口先がオウムに似た体長40cmほどの鳥が盛んに足元を歩き廻る。足先に特徴があり山岳地帯に生息する 「キーア」 (Kea) という鳥で、とっても人馴れしており、つい何かあげたくなるが、野生動物えの餌さやりは厳禁のため我慢する。【写真4】 

 
望台を過ぎると道は下りになって、レイクマリアンへの入り口のマリアンコーナー (Marian Corner) を通過する。やがて.深いU字型の渓谷に変り、正面の岩山の上には雪が見えてきた。いよいよミルフォードサウンドに近づいて来た感じである。このU字の谷も数万年前には氷河に埋まっていた場所で、今このように谷の中を車で走っていることに胸の高鳴りを感じ興奮てしまう。【写真5】

   ホーマートンネル (HomerTonnel)

 字渓谷の終点は高い絶壁で、幾筋もの滝があり、その上には氷河の1部が見える。この位置には、ミルフォードサウンドのゲートとも呼ばれるホーマートンネル (Homer Tonnel) がある。ミルフォードサウンドは、このダーラン山脈が永いあいだ壁となって閉ざされていたが、1953年に18年間の歳月を経てついに長さ1,219mのトンネルを貫通させたのがウィリアム・ヘンリーホマーである。そのお陰で今ではあっと言う間にトンネルを通過し車でミルフォードサウンドへ行けるようになったのだ。【写真6】

 
真っ暗のトンネル

 本のように光々と照明されたトンネルの積もりで入って一瞬戸惑った。トンネル内は真っ暗で照明がない!。トンネルの岩壁が黒いため、ヘットライトの光が吸収され側面が見えないのである。側壁の見えないトンネルがこんなにも走り難いとは・・・。おそらくこの付近には電気がないのであろう。おまけにトンネル内の道は濡れていて、かなりの下り坂である。若干緊張しながらトンネルを通過した後、すぐ左のパーキング・ゾーンに車を停めミルフォードサウンドの渓谷を眺める。ここでも侵食された山々が続き、切り立った岩山からは幾筋もの細い滝が見えている。どうやら大自然の世界入ったようである。【写真7】  



山岳地帯に生息する 「ケア」 (Kea) という鳥
4、オウムに似ている「キーア」





深いU字型の渓谷、岩山には万年雪が見えてくる
5、U字型渓谷の道





U字渓谷の終点は高い絶壁、幾筋もの滝が見える
6、渓谷終点の幾筋もの滝





ミルフォードサウンドのゲート 「ホーマートンネル」
7、1953年開通 「ホーマートンネル」
(ミルフォード・サウンド側)

    間一髪で滑り込みセーフ

 程から気になっていたが燃料計の針がついにゼロを指す。マウントクックで給油して約600キロ以上走っていた。テアナウでの給油を忘れて出発してしまったのだ。これからの道は下り坂なんとか到着できますように・・・。

 の車は燃料計がゼロになって何キロ位走れるのだろう・・と考えながら走っていたら、坂道を下って街の手前でエンジンが間歇的に身震いしだした。「あーあ!万事急すとはこのこと」と覚悟を決めたとき、ミルフォードリゾートになんとか入り、エンジが息を付きながら、かろうじてペトロールステーション (Petrol Station) に滑り込んで間一髪のセーフ・・・!


 ュージーランドでは 「ガソリン」 のことをペトロールと呼び 「ガソリンスタンド」 のことを 「ペトロールステーション」 といっている。マウント・クックと同じで形式のスタンドで、最近日本でも認可になったセルフ・スタンドである。クレジットカードをスキャンニングしてからノズルをタンクに差込み、グリップを握ると注入される。キャッシュレスなのでとても便利である。

 
ュージーランドのペトロール価格は、通常は約 NZ$0.9/リッター (約63円) だが、人里離れたエリアでは約1.5倍位の価格になる。前の給油もマウントクックだったので結果的に高いガソリンばかりを入れたことになってしまった、給油計画も今後のドライブ・プランからは配慮する必要があると反省する。


逆さマイターピーク (Miter Peak/1,692m)

逆さマイターピーク
 拡大写真
三角形の山が「ミルフォードサウンド」を代表する山
「マイターピーク」海面からの山では世界最高峰(標高1,692m)

(Miter=カトリック司教の冠りのこと)



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