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■ 次々に見える大蟻塚 キュランダからさらに奥地に入った、グレート・デバイディング・レンジ (Great Dividing Range) と呼ばれる大分水嶺山脈に展開する高原地帯が、アサートン・テーブルランドで、このエリアは、標高が高いため真夏の時期でも過ごしやすい。高原にはコーヒーやお茶、バナナ、さとうきび、等の農産物の栽培や、広い地形を使った牧畜などが実施されている。キュランダからケネディ・ハイウエイ (Kennedy Highway) を西に進むと、左右にあった熱帯雨林が突然消え、ユーカリの林に変化する。やがてその林も消えて、広々とした赤茶けた牧草地帯となり、熱帯雨林から降雨量の少ない乾燥気候のエリアに急変する様子がよく分る。このころから走っている道の左右に、次々と大きな蟻塚が現れてくる。ちょうどペトロール・ステーション (Petrol Sta/日本のガソリン・スタンド) に入ったので、そのスタンドの横にあった蟻塚を見学する。土でできた蟻塚は、蟻が出す粘性の液で固められ触ってみると石のように硬かった。オーストラリアのガソリン価格は、1リッター当たり86.5セント (約60円) で、日本の灯油並の安さである。【写真2・3】 ■ バルーン・フライトの場所 キュランダから35kmほど走ったマリーバ ( Mareeba) の南の郊外で左折すると、その一帯から平坦な広々としたエリアとなってくる。明朝、天候が良ければ搭乗予定のバルーン・フライト (熱気球飛行) の出発基地は、詳しくは分らないがこの付近なのだが・・と想像しながら、ほとんど直線に近い道を快適にドライブする。時々小さな集落を越え、民家の少ない牧草地帯をおよそ25kmほど走ったアサートンの街の手前で、あのバロン・フォールの水源となっている 「ティナール湖」 (Lake Tinaroo) に寄ってみることにした。【写真4】 ■ バロン・フォールの水源 国道から標識に従って左折すると、およそ10kmでティナール・フォール・ダム (Tinaroo Folls Dam) の下に到着した。ダムの下は綺麗な芝生で囲まれ、2台ほどファミリーが来ている。この大きな湖はこのダムによって出来た人造湖で、雨期の今の季節は湖も一杯になって、毎日連続放流している。その水が川幅を越え林の中まで流れている様子は、ちょっと怖さを感じるほどで、これがバロン川となってアサートン高原を横断し、キュランダ横を通ってバロン・フォールから流れ落ちるのである。あの豪快な滝の水源を、この目で確認でき納得する。【写真1・5】 ■ 野生のワラビーを発見 この時期は、バロン川を大きなゴム・ボートで下るスリリングな 「ラフティング」 さえも危険のため中止しており、その激流ぶりが想像できる。近くの展望台へ登るとき、50mほど先の道の中央に 「ワラビー」 がこちらを向いて座っているのに出くわした。かみさんがすぐにビデオを向けたのだが、警戒心が強く林の中に入ってしまった。現地の方の話では、この付近では結構そんな動物も多く、夕方には川岸で 「カモノハシ」 も良く現れるようだが、この水流では無理であろう。諦めて更にドライブを再開する。 |
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■ ウール・ワースに入って買い物 高原で一番大きな街、アサートンの街で昼食をとり、近くにスーパーマーケットのウール・ワース (Woolworth) があったので入って果物などを購入する。かみさんはいつの旅先でもこのような店を覗くのが好きらしい。果物の他に野菜や肉等を眺めながら、買い物かごを持って店内を廻っていると、この土地に生活しているような錯覚になる。果物はこの時期種類も豊富で迷うほど揃っている。自分は小さなカップ入りのアイスクリームを探すのだが、樽のような大きなものばかりで、あんな大きさだと食べ終わるのに数ヶ月は掛かってしまいそう。結局一番小さなものでも普通より4倍ぐらい大きいカップが見つかり、1個を二人で食べることにする。ところが日本では貰えるスプーンがない。バラ売りのスプーンを探すが総て何十個も入っていて、結局一番少量の 8個入りのプラスチック製のスプーンを購入する。ここでは少量購入は難しい。そんな苦労で買ったアイスクリームはとっても美味しく、心配した大きなカップも、二人であっという間に食べ終わってしまい、思わず笑ってしまった。【写真6】 ■ 花に囲まれたミラミラ・フォール アサートンの街を出発すると、やがてハーバートン・レンジ (Herberton Range) と呼ばれる山間に入り、カーブの多い山道に変化する。このケネディ・ハイウエイと呼ばれる1号線は、このまま南下を続けると、オーストラリア大陸の海岸線をぐる〜と一周できる壮大な長さの国道で、そのほんの1部分を走っているのだ。山道で見通しが悪く慎重な運転を続けているうち、トレーシー・コーナー (Traceys Corner) を過ぎたところで、左へ分岐する 「ミラ・ミラ」 (Millaa Millaa) への近道を見つけた。標識に従って左折すると、アサートン高原を見下ろせる 「ミラ・ミラ展望台」 (Millaa Millaa Lookout) に到着した。この付近はアサートン高原中でも南端で、展望台からは起伏の激しい地形が遠くまで続いているのがよく見える。ここからさらにバナナ畑や、さとうきびの畑の間を通り抜け、やがて花々に囲まれた美しい滝 「ミラ・ミラ・フォール」 (Millaa Milla Falls) に到着した。マップを見ると地形の関係からか、この付近にはこのような滝が数多く記入されている。滝の見学を終え海岸線にあるケアンズの街に向かってぐる〜と一周する快適なドライブを続ける。途中でライトを点灯させ、ケアンズのホテルに到着したのは夕刻の18時を廻っていた。【写真7・8.9】 |
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