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6月4日 |
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■スローなブキッにしてくれ
ただいま帰りました。いったいどこから帰ってきたのかと言えば、マレーシアのボルネオ島。サルとか、サルとか、サルがいる所です。今や世界中で失われつつある熱帯雨林に覆われ、バスが何時に来るか分からない土地。できればそのままでいてほしい。いいじゃないそのうち来るんだし。取引き相手には遅刻した理由を、「バスが遅れまして」って言えばいい。
しかし帰りに立ち寄った首都クアラルンプールでは、政府が宣言した先進国化計画に沿って、着々と近代化が進んでいるのだった。超高層ビル群と建築中の骨組みとの谷間に通る道幅の広い道路。「ブキッ・ビンタン通り」は買い物天国クアラルンプールの目抜き通りだ。数千件の店舗を擁する巨大なショッピングセンターが軒を連ねている。
一歩足を踏み入れれば、混沌とした物欲ワンダーランド。政府がバーゲンを推奨しているので、踊るsaleの文字。似たような店が多く、言わば渋谷の109の様な品揃えだったりする。実際明らかにコピーと思われる製品がほとんどだ。アジア随一の先進国家、日本に対するあこがれも強いらしい。
それをまざまざ見せつけられた商品が、日本語をプリントしたTシャツ。漢字が使われているのはよく見るが、そのプリントは文章だった。「トレンド・リサーチ」と大きく斜めに書いてあり、その下に、「肌見せトップスでキメッ☆」。日本の雑誌から引っ張ってきたのだろうか、確かにその服はフレンチスリーブで、やや肌見せだ。
再三家族を引き合いに出して申し訳ないが、父は昔、英文がロゴとして入っている服は決して着なかった。「何が書いてあるか、人に読まれるのがイヤだ」と言うのだ。今思えば正解だ。「夏の男のダンディズム」とか書かれていたとすればゾッとしない。英語でどう訳すかはわかりませんが。
(2004-06-04/B)
●参照:■(#T)のボルネオ感(2004-09-24)
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