■センチメンタル・ジャニー
“プロデューサー”というが職業が表面化するようになったのはいつ頃からだろうか。小室哲哉やつんくで、その認知度は一気にアップしたとは思うが、“新人類”秋元康が先駆けかもしれない。
しかし、いまだ表舞台に滅多に顔を出すことなく、原石の発掘・育成に尽力する人物がいる。ジャニー喜多川(本名・喜多川拡)氏。いわずと知れたジャニーズ帝国を築き上げた社長だ。誰もがその名前くらいは知っているのに、顔を知る者はほとんどいない。ミステリアス極まりない。
演劇界で権威ある賞(※)を受賞しながらも、授賞式には現れない徹底ぶり。ステキだ!出たがりな仕掛け人ばかりの昨今、彼の姿勢はプロデューサーの本来あるべき姿だ、と思う。おそらく彼には彼の、影の立役者であり続けることへのプライドがあるにちがいない。メイビー。
組織の巨大化にともないジャニーと姉・メリーで、のれん分けなんてことには至らないのだろうか。そうなると問題になってくるのは、やはり事務所名か。「メリーズ事務所」では、なんだか紙おむつ会社のようですもの。
(※)
菊田一夫演劇賞(2003年4月)。永年のショービジネスに対する多大な情熱と功績に対して特別賞が贈られた、らしい。受賞代理人はkinki
kids堂本光一氏。
(2004-03-17/C)
ジャニーさんの顔(たぶん写真)を見たことのある友人は
「意外と普通のじいさん」と言っていた。ジャニーもメリーも結構なお年だと思われるが、どちらも亡くなったらどうなるのだろう。メリーさんの娘ジュリーさんが継ぐのだろうか。どうでもいいけれど…。(M)