■DNAまたはDONNA
母が俳句をはじめて、もう10年が経つ。風景や経験、生活など、ありとあらゆる情報から句になる題材を拾うらしい。
チラシのウラに気になるワードを書いては、ところかまわずペタペタ貼りつけている。蟷螂(※1)と書かれたメモの横には、ノア
⇔
ドナ、ケリー、デビッド……(※2)。帰省するたびに彼女の現在の興味や疑問の対象が、わかる。
先日、そのペタペタメモの集大成のようなノートがあることを知った。あいうえお順に調べたワードが整理されている。すごい!と思い、「あ」の項目を見るや、
・サスピシャス・ガイ=あやしいやつ
”ガイ”を”やつ”と訳してあるところが心憎い。その横には、ビビアン・リー、ロバート・テイラー、ハンフリー・ボガート、イングリット・バーグマン(※3)。さらにはレシピまである。あいうえお順はあまり機能していないようだが、ところどころ補強されていることから大切さがわかった。
私が<雑音>に敏感なのは、血かもしれない。
(※1) とうろう。カマキリのこと。ちなみに秋の季語。らしい
(※2) 第8シーズンあたりだろうか。
(※3) 『哀愁』と『カサブランカ』ですね。
(2004-03-03/C)