______________________________________________________________________
  クリンゴン語講座
KLINGONESE COURSE 

▼このページでは、クリンゴン語の慣用句とそれぞれの由来について説明しています。
出典はほぼ全て[KGT]の IDIOMS の項からです。
ひとつひとつの単語の和訳は載せませんので、ある程度のクリンゴン語力を読者に要求することをご了承ください。
(もっとも、そういう方でないと、慣用句を使う機会はないとは思いますが)


各項目の表記は以下のようになっています。
クリンゴン語 [日本語への直訳]
解説。

イディオム "IDIOMS" 
wa' DoS wIqIp [ 我々は一つの標的を打つ ]
『我々は同意する』の意味です。 cha' DoSmey DIqIp.(直訳:我々は二つの標的を打つ)と言えば『我々は同意しない』の意味になります。

Hoch jaghpu'Daj HoHpu' [ 彼は全ての敵を殺した ]
このイディオムは誰かを『無能な指導者である、人生が空ろである』と描写したり、『空虚な人生』『何の挑戦もない』を意味します。
敵がいないということは、戦う相手がいないため一生戦わずにすごすという事です。 これはクリンゴン人にとっては空虚な人生です。
このイディオムは詩人グ・トロクの作品 lu qeng(「カングの没落 "The Fall of Kang"」)の一節に由来します。

mIv je DaS [ ヘルメットとブーツ ]
『正装する、礼装する』の意味です。
mIv je DaS tuQ HoD. (直訳:船長はヘルメットとブーツを身に付けている)で「船長は正装している」という意味になります。
文法的に正しい mIv DaS je とすると、単に「ヘルメットとブーツ」の意味だけしか持ちません。

ngaQ lojmIt [ ドアはロックされた ]
これは『避けられない状況にある』と『計画・約束が確固として動かない』の2つの意味があります。
lojmIt(ドア、門)は「逃げ道」の象徴で、それがロックされることは「逃げ道がない」という意味になるわけです。

Hoch nuH qel [ 全ての武器を検討する ]
『全ての可能性を検討する』という意味です。
Hoch nuH yIqel.『全ての可能性を検討しろ』、Hoch nuH Daqel'a'.『全ての可能性を検討したか?』など、色々な使い方があります。
DuH(可能性)の発音が、クロトマグ地方の訛りでは nuH(武器)によく似ていることと関係あるようです。

qul DIr yISop! [ ファイア・スキンを食え! ]
『急げ!』、『速くしろ!』という意味です。
qul DIr(ファイア・スキン)はクリンゴン料理で、燃えている動物の皮です。 火が消える前に急いで食べなければいけないという所から生まれた言葉です。

naH jajmey [ 野菜の日々 ]
まだ結婚などを考える前の、『子供の頃』という意味です。
naH jajmeywIj betleH vIyanbe'.『私は小さい頃、バトラフを上手く扱えなかった』という風に使います。
naH(野菜、果物)は「成長するまで地に根付いている」ところから、「精神的に成長するまで家に根付いている」若者が連想されます。
この表現は、クリンゴン人の劇作家・シェイクスピア(SeQpIr)が書いた " 'antonI' tlhI'yopatra' je "{アントニッ・トゥリッヨパトラッ・ジェ}(地球語訳版では「アントニーとクレオパトラ」)で初めて登場します。

qutluch patlh [ カ・ルーチのランク ]
『階級構造』という意味です。
qutluch{クートルーチ}(日本語吹き替えでは「カ・ルーチ/カットラッチ」)はクリンゴンの暗殺者が使うナイフです。
クリンゴンの社会、軍・政府において階級は絶対であり、命令に刃向かえば死が待っています。 カ・ルーチはその犠牲者を連想させます。

ngem Sarghmey tlha' [ 森のサークを追う ]
ngem Sarghmey tlha'laH で『込み入った議論を理解できる』、『難題を解決できる』という意味です。
Sargh{シャるグ}(日本語吹き替えでは「サーク」)とは地球の馬に似た動物です。 背に乗った一人がサークを操縦して走り、もう一人がそっくりその者の真似をして追いかける、というクリンゴンのゲームに由来します。

vIHtaH gho [ 輪は転がっている ]
『今すぐ決断しなければ』という意味です。
これはクリンゴンのゲーム、カヴァック(qa'vaQ{カッヴァク}、TNG#143「バースライト 後編 "BIRTHRIGHT, PartII"」に登場)に由来します。 これは、一人が直径50cmの金属の輪を転がし、もう一人が横からその輪の中を通るように槍を投げるというゲームで、輪が転がっている短い時間に迷っていては、決して成功しません。

pe'vIl bI'chu' [ 思いきりなぎ払う ]
『(何かを)いっせいに行う』という意味です。
メクロヴァク地方での、求愛の際に、クリンゴンの獣・リンタの足でテーブル上の物を薙ぎ払う習慣(DS9#101「クワークの再婚 "LOOKING FOR PAR'MACH IN ALL THE WRONG PLACES"」に登場)に由来します。

vaj Duj chIj [ 戦士の船を操縦する ]
『気骨がある、強い性格である』の意味です。
vaj Duj DachIj(あなたは戦士の船を操縦する)で『あなたは気骨がある』という意味になります。
Duj は同音異義語で「船」と「本能」の2つの意味があります。

Dujmey law' chIjpu' [ 多くの船を操縦した ]
『経験豊富な、熟練した』の意味です。
Dujmey law' DachIjpu'(あなたは多くの船を操縦した)で『あなたはベテランだ』という意味になります。

jop 'ej way' [ 突きと防御 ]
『議論する』の意味です。 wIjoppu' 'ej wIway'pu'で『我々は議論をした』という意味になります。
バトラフ(betleH)を用いた戦闘術から口頭による戦闘術へと意味が転用された形です。

pollaH pagh polHa'laH [ 取って置く事も捨てる事もできる ]
『その問題は重要なことではない』または『どちらでも違いはない』の意味です。

ghe'torvo' narghDI' qa'pu' [ 魂がグレトールから逃げ出す時 ]
『絶対に起こり得ない』という意味です。
jIjegh ghe'torvo' narghDI' qa'pu' で『私が降伏するなど絶対にあり得ない』という意味になります。(jIjegh=「私は降伏する」)
グレトール(ghe'tor)は、クリンゴンの神話で、不名誉な死を遂げた者の魂が行く所とされています。 一度グレトールへ行くと、そこから逃げ出すのは不可能だと信じられている所に由来します。

yItaD!petaD! [ 凍れ! ]
『止まれ!』、『動くな!』という意味です。
yI- は一人の相手に対しての命令、pe- は複数の相手に対する命令で使います。
taD は「凍っている」という状態動詞なので、文法的には yItaD'eghmoH(自分を凍らせろ)が正しい形ですが、イディオムとしては省略されて yItaD と言われます。

qagh HoH [ ガーグを殺す ]
『非生産的な』、『逆効果の』という意味です。
ガーグは生きたまま食べるのが最も美味しいとされるので、殺してしまうのは、味を楽しむためには逆効果です。

latlh HIvje'Daq 'Iw HIq bIr yIqang! [ 他の盃に冷えたブラッドワインを注げ! ]
『私はお前を信じない、誰かはそうするだろう』、『それは私には関係ない、誰かが関心を払うだろう』という意味です。
ブラッドワインは冷やして飲むことはありません。 我々がぬるいビールを嫌うのと同じ事です。

may' bom pIm bom [ 違う戦いの唄を歌う ]
『全く違う事柄を話す』という意味です。
誰かが話題を変える時や、説明を求めるという時に使います。
DaH may' bom pIm Dabom で『(お前が話しているのは)まったく違う問題だ』という意味になります。

to'waQ yIv [ 靱帯を噛む ]
『時間をかけて問題を考慮する』という意味です。
この「靱帯」は食べ物としての靭帯で、他の物よりも噛み砕くのに時間がかかる所から生まれた表現です。
to'waQ yIyIvQo'; DaH yIwuq! で『時間をかけて熟考するな、今 決断しろ!』という意味になります。

bIQ ngaS HIvje' [ グラスに水が入っている ]
『完全に失敗した』、『全くの間違い』という意味です。
クリンゴンには tlhutlhmeH HIq ngeb qaq law' bIQ qaq puS.『水を飲むより偽物の酒を飲む方が良い』という言葉もあり、水は「弱さ」などネガティブなイメージがあります。
bIQ ngaS HIvje'lIj(あなたのグラスに水が入っている)で『あなたは間違っている』という意味になります。

wa'maH cha' pemmey wa'maH cha' rammey [ 12日12夜 ]
『長い時間』という意味です。
ただし、なにかを行う際、その事にとても長い時間をかけるだけの価値がある出来事に対して使います。
このイディオムは、「初代皇帝カーレス(qeylIS)の弟モラスが、約束を破るという恥を犯し家族に汚名を着せたため、カーレスとモラスは12昼夜戦った」という神話に由来します。

bIQ'a'Daq 'oHtaH 'etlh'e' [ 剣は海の中にある ]
『何かが終り、もう前の状態に戻れない』という意味です。
このイディオムも、「カーレスの弟モラスが彼らの父を殺し、父の剣を海に沈めて誰も手に出来ないようにした後、兄弟はお互いに話さなくなった」という神話に由来します。

ghaH vuv SuS neH [ 風が彼を敬うことをのぞむ ]
『彼/彼女は馬鹿だ』という意味です。
この表現もカーレスの神話に由来します。 「ある男が、古代クィンラットの町で嵐が来た時、町の外壁の外に残り、自分が嵐を恐れないことを示そうとした。 この時、町の中にいたカーレスは qoH vuvbe' SuS(風は愚か者を敬わない)と言った」 このカーレスの言葉はよく使われることわざになっていて、イディオムもこの言葉が起源になっています。
Duvuv SuS DaneH'a'?(お前は風に敬われたいか?)で『お前はバカか?』という意味になります。

Ha'quj nge' [ 帯を取り去れ ]
『誇りを傷つける』という意味です。
Ha'quj はクリンゴン人が肩からかけている帯のことです。 この帯は祖先から受け継いだ身分を表し、その者の威厳や自尊心そのものです。

Doq bIQtIq bIQ [ 川の水は赤い ]
Doq bIQtIq [ 川は赤い ]
この2つは、偉大な勝利などの、重要な出来事が起きた時に聞かれます。
この表現は、古い酒宴の唄の一節に由来します。 この唄は、カーレスが暴君モローを倒したことを謳ったもので、その時スクラル川はモローの血で赤く染まったとされています。
クリンゴン語の Doq は「赤」だけでなく、オレンジ色やピンクも含みます。

cha' qabDu' [ 2つの顔 ]
qabDu' law' [ 多くの顔 ]
ひとつ目は『一対一の』という意味です。
センテンスの中で主語として使い、Suv cha' qabDu'(2つの顔が戦う)と言えば『彼らは一対一で戦う』という意味になります。
もう一方の qabDu' law' は、集団による乱闘などを表現するのに Suv qabDu' law' のように言います。

quSDaq ba' [ 椅子に座る ]
『明白だ』『当たり前だ』という意味です。
quSDaq bIba'(あなたは椅子に座っている)で『お前の言ったことは当たり前のことだ』となります。
同音の動詞接尾辞 -ba'「明らかに〜する(〜である)、言うまでもなく〜する(〜である)」と関係があるようです。

pel'aQDaj ghorpa' [ その殻を割る前に ]
『手遅れになる前に』、『間に合ううちに』という意味です。
これは中に動物の赤ん坊がいる卵のイメージで、殻を割って、安全な卵の中から外へ出ることは脅威にさらされることを意味します。
pel'aQDaj ghorpa' qama' yIHoH(その殻を割る前に、囚人を殺しておけ)で「機会のあるうちに、囚人を殺しておけ」という意味になります。

bo'Dagh'a' lo' [ 大きな杓子を使う ]
bo'DaghHom lo' [ 小さな杓子を使う ]
bo'Dagh'a' lo' は『大げさに言う』、『誇張する』という意味です。
戦士が、立てた功績についての自慢話をしている時、それが信じられない内容ならば、誰かが bo'Dagh'a' lo'!『彼は大げさに話しているな!』と言うでしょう。
bo'Dagh'a' vIlo'be' で『私は誇張してない』となります。
この bo'Dagh は、食べ物を鍋から皿に移すのに使う杓子のことで、普通の杓子ではある一定の量しかすくえませんが、大きな杓子なら、皿に入りきらないほど多くの量をすくうことが出来ます。
bo'DaghHom lo' は、逆に、何かを『実際より小さく・少なく言う』、『重要な事を軽く扱う』という意味になります。

mIvDaq pogh cha' [ 兜の上にグローブを飾る ]
『問題を先送りにする』『解決を延期する』という意味です。
これはシェイクスピアの " HenrI' vagh "{ヘンリッ・ヴァグ}(地球語訳版では「ヘンリー五世」)の一節に由来します。 大きな戦いの前の晩に、最高司令官ヘンリーと彼の率いる部隊の一人ウィリアムズが議論になった際、2人とも翌日の栄誉あるものになるはずの戦いを台無しにしたくなかったために、議論を別の機会に先送りしました。 この時、問題が未解決であることを思い出させる印としてお互いのグローブを交換し、それぞれが自分の兜に飾ったのです。
mIvwIjDaq poghlIj vIcha'(私はお前のグローブを私の兜の上に飾る)で発言者と被発言者の間の問題を『先送りにしよう』という意味になります。

jej pach [ 爪は鋭い ]
jejHa' pach [ 爪はなまくらだ ]
この2つのイディオムは、食べ物の味について形容する表現です。
jej pach は「刺激的な・ピリッとする」ものに使い、これはクリンゴンの味覚では『美味しい』という意味になります。
jejHa' pach は「淡泊な・味気ない」ものに使い、これはつまり『不味い』という意味です。

cha'maH cha' joQDu' [ 22本の肋骨 ]
「説明は難しいが、何かがおかしい/間違っている」という時に使います。
クリンゴン人は23本の肋骨を持つので、22本では足りないことになります。 しかし、それは外側から見てもはっきり判りません。
cha'maH cha' joQDu' ghaj qama'(囚人の肋骨は22本だ)で『この囚人は何か怪しい』といった意味になります。



直喩 "SIMILES" 

直喩とは、日本語で言う「雪のように白い」「海のように広い」や英語の Stubborn as a mule(ラバのように頑固)など、「〜のように...である」と喩える比喩のことです。
クリンゴン語では、直喩は以下のように二つのセンテンスから成ります。
 Q; A rur  「(彼/彼女/それは)AのようにQである」
rur は「〜のようである、〜に似ている」と言う意味です。
Qには形容詞的動詞が、Aには喩えが入ります。 主語はQの動詞に続きます。
クリンゴン語から直訳すると「Qである、(彼/彼女/それは)Aのようだ」となります。

ram; ghIlab ghew rur [ グロブ蝿のように取るに足らない ]
グロブ蝿はクリンゴンの虫です。

let mInDu'Daj; Separmey rur [ 彼女の目はセパルのように強固だ ]
これはDS9「クワークの再婚 "LOOKING FOR PAR'MACH IN ALL THE WRONG PLACES"」で、ウォーフがグリルカを評して言った言葉で、セパルはクリンゴンの宝石の一種です。(日本語吹き替え版では「あの眼は宝石の原石のようだ」と訳されています)
主語の mInDu'Daj「彼女の目」の、文中での位置に注意してください。

HoSghaj; mupwI' rur [ ハンマーのように力強い ]
ハンマーはクリンゴンでは力の象徴です。

bIr; bortaS rur [ 復讐のように冷たい ]
クリンゴンには bortaS bIr jablu'DI' reH QaQqu' nay'.「復讐とは、冷やすと最も美味い料理だ」ということわざがあります。

puj; bIQ rur [ 水のように弱い ]
クリンゴンでは水は「弱さ」や「制御の欠如」の象徴です。

HoS; 'Iw rur [ 血のように強い ]
血は力の象徴です。 tay'taHbe' 'Iw bIQ je.「血と水は混ざらない」という言葉もあります。

'oj; bomwI' rur [ 歌手のように渇している ]
長時間歌っていれば、喉が渇きます。

ghung; qagh rur [ ガーグのように餓えている ]
jeD; ghevI' rur [ ゲヴィのように濃い ]
ガーグ(qagh、クリンゴン語での発音は{カグ})には、食卓に供する直前まで何も食べさせずにおきます。 そうすると、ガーグにとって毒性のあるソースに入れると彼らはすぐにこれを摂取し死ぬわけです。(同時に味付けにもなっています) このソースがゲヴィです。

mIgh; molor rur [ モローのように邪悪な ]
モローはクリンゴンの歴史上、暴君として悪名高い人物です。

ngo'; QI'tu' rur [ クィトゥーのように古い ]
クィトゥー(QI'tu'{クィットゥーッ})はクリンゴンの神話における「全ての創造の源」とされる地で、連邦標準語では「パラダイス」と訳されることもあります。
ngo' は「古い」の意味なので、主語が人になる時は qan「老いている」を使い、qan ghawran; QI'tu' rur で『ガウロンはクィトゥーのように古い』となります。

qej; veqlargh rur [ フェックラーのように卑劣な ]
フェックラー(veqlargh{ヴェクラるグ})は、不名誉な者の魂が行くとされる死後の世界グレトールを守る獣で、ユダヤ教・キリスト教でいうサタンのような存在です。

quvHa'; ghe'tor ngan rur [ グレトールの住人のように不名誉な ]
不名誉な者の魂が行く世界ですから、当然、そこの住人は不名誉な者たちです。

wov; ghI'boj Sech rur [ ギボジの松明のように輝いている ]
ギボジの松明(ghI'boj Sech)は、帝国で敬意を持って扱われる歴史的遺物のひとつですが、それが何であるかは外部の者にはほとんど明かされません。

jej; Daqtagh rur [ ダクタグのように鋭い ]
ダクタグ(Daqtagh)は、クリンゴンの典型的なコンバットナイフです。
jejHa'; naH taj rur [ 野菜ナイフのようになまくらな ]
決してなまくらではないと思いますが、ダクタグほど熱心に研がないのでしょう。

lo'laHbe'; chetvI' chIm rur [ 空の魚雷発射管のように役立たず ]
chetvI'{チェトヴィッ}は、古くは、槍を投げる際にそれを補助する、フック状の槍投げ器です。 その後「魚雷発射管」の意味も持つようになりました。 chIm(空の、無人の)が付いた場合は、魚雷発射管の意味だと決まります。

yuD; jey'naS rur [ 双頭斧のように不正直な ]
jey'naS{ジェィッナシュ}はクリンゴンの双頭斧(ダブルヘッド・アックス)です。
双頭斧は2つの刃が逆向きに付いています。 そこから「二枚舌」の象徴と見られています。
(ちなみに、ローマ神話の「双頭の」神ヤヌス(Janus)を英語読みすると「ジェイナス」になります)
yuDHa'; ghIt rur [ 斧刃のように正直な ]
片方の刃だけなら「正直さ」の象徴とみなされます。 ghIt にはまた「開かれた、平手」の意味もあり、ここから「物事を隠さない、率直な」というイメージに繋がります。


Dogh; tIghla' rur [ トグラのように愚かな ]
tIghla'{ティグラッ}はクリンゴンの動物です。 どのような動物かは判っていません。

tlhIb; toppa' rur [ トパのように無能な ]
toppa'{トプパッ}はクリンゴンの動物です。

tIb; tI'qa' vIghro' rur [ ティカ猫のように神経質 ]
tI'qa' vIghro'{ティッカッ・ヴィグろぅッ}はクリンゴンの猫に似た動物です。
(VGR#14「二人のトレス "FACES"」で言及、ただし日本語吹き替え版では単に「ネコ」になっています)

tun; reghuluS 'Iwghargh rur [ レギュラン・ブラッドワームのように柔らかい ]
レギュラン・ブラッドワーム(レギュラン赤虫)はレギュラの虫です。

naS; norgh rur [ ノーグのように獰猛な ]
フェレンギ人のノーグとは関係なく、これはクリンゴンのサメに似た動物です。

'up; yIH rur [ トリブルのように不快な ]
トリブル(yIH)はクリンゴン人の天敵とも言える可愛い動物です。(TOS#42「新種クアドロトリティケール "THE TROUBLE WITH TRIBBLES"」、TAS#01「謎の新兵器パラライズ光線 "MORE TRIBBLES, MORE TROUBLES"」、DS9#104「伝説の時空へ "TRIALS AND TRIBBLE-ATIONS"」に登場)

matlhHa'; romuluSngan rur [ ロミュラン人のように不実な ]
説明の必要はありませんね。
「ロミュラン人」は romuluSngan{ろムルーシュンガン}と言います。

qur; verengan rur [ フェレンギのように貪欲な ]
これも説明は要らないと思います。
「フェレンギ人」は verengan{ヴェれンガン}と言います。

wIH; Hur'Iqngan rur [ ハークのように非情な ]
ハークはクリンゴン語で「アウトサイダー」を意味し、昔クロノスを襲撃しカーレスの剣を奪い去りました。(DS9#81「カーレスの剣 "THE SWORD OF KAHLESS"」、ENT#91「クリンゴンの苦境 "AFFLICTION"」)
この特定のハークのことは Hur'Iqngan{フーる・イクンガン}と言います。

Hoj; tera'ngan rur [ 地球人のように用心深い ]
クリンゴン人から見れば、そう見えるのかもしれません。
「地球人」は tera'ngan{テらっンガン}と言います。

Hem; tlhIngan rur [ クリンゴンのように誇り高い ]
他の種族の者を評して言うのでしょう。

nong; vulqangan rur [ ヴァルカン人のように情熱的な ]
これは皮肉で、情熱的でない、おとなしいクリンゴン人のことを「あいつはヴァルカンのように情熱的だ」と言って笑うのです。
「ヴァルカン人」は vulqangan{ヴールカンガン}と言います。

tam; Hew rur [ 彫刻のように静かな ]
val; Huy' rur [ 眉のように賢い ]
lugh; Sor rur [ 木のように正しい ]
'IQ; rav rur [ 床のように地味な ]
Sagh; Ho''oy' rur [ 歯痛のように深刻な ]
boch; ghIch rur [ 鼻のように輝いている ]
以上6つは説明がありませんが、ほとんどは説明は不要でしょう。





★説明の誤りや、抜けている部分は、ご指摘頂ければ訂正・追加したいと思います。

  制作・茶月夜葉 yaIba' chaDQI' (Earthdate:0612.05 (Lastupdate:0612.05) )



もどる

______________________________________________________________________