「写真を撮るぞ」…カメラは借り物
カメラは借り物
ナギのカメラ、どれを買おうか迷って決まらないけど、
「写真撮りてえ」
とうるさいので、山月のカメラを貸してみた。
早速夢中。
最初に向けたレンズの先は…、
同居人のベタの私室。
「嬢ちゃん、それ楽しいんか??」
「うん」
「そーけ…わしにはよく分からんなあ」
ベタは私室の散歩くらいしか趣味がないからね。
お次はちゃあさん。
「うぴゅ〜ぅ…?」
寝ぼけてるうちに撮影開始。
「やだぁ、撮るなら言いなさいよ〜。
支度ってモンがあるんだからぁ」

「んだの?いつもふかふかつやつやしてて気持ちいいよ」
そういう問題じゃない…と思う、多分。
「あら、よみんしゃまも撮ってるの?
カメラ目線してあげるぅ〜」

はいはい、ありがとね。
…ナギはひたすらシャッターを切っています…。
「外さも行く」
と言って引き下がらないので連れて行った。
季節は梅の蕾が膨らむ頃だった。
「水仙、水仙♪」
車に気をつけろよ〜。
外出のついでに散歩していたら、
ガードレールに腰掛けて、ボケーっとしだした。
ここ、気に入ったみたいだけど写真撮らないの?
「川風は映らねえからなあ…」
そうかい。

ナギが満足したらしいので、冷えないうちに家へ帰った。
次は自分のカメラ持って来ような。
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