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カイチョウの夏2006

名古屋〜京都ライブ観覧の旅

2006年7月12日
洛中にて。



旅の最終日。

外は酷く暑くなりそうな気配がする。
今日はラジオにライブ!
楽しみだ。

晶君とみきさんがラジオに出演する予定の時間は12時10分。
聴く場所を確保しなければならない。
まだ何もしていないのに蒸し暑さだけで消耗し始めている気がする。
この暑い中を探して歩きまわれるのか?

時刻は10時半を過ぎた。
宿のステレオからは丁度αステーションが流れている。
チェックアウトは済ませてしまったが、ここでゆっくり放送を聴いていたい。
思い切って主人に頼んでみたら快く了解してくれて、アイスコーヒーまで出してくれた。
録音機器をセットして時を待つ。宿のPCで番組にメッセージを送ってみた。


   ●


11時。
番組が始まった。
森 夏子さんの涼やかな声が今日のタイムスケジュールを紹介していく。
後ほど出演する晶君とみきさんの名前も告げられた

そんなときに、
まるで水の中に潜ったような感覚に襲われる耳。
ああ、こんなときに。
おまけに録音は早々にバッテリー切れで断念。ザンネン。

12時10分。
晶君とみきさんが登場し、なごやかに会話が始まった。
宿いっぱいに響くそれぞれの特徴的な声。
晶君とみきさんの唄がそれぞれ流れる。生演奏もあり。

送ったメッセージは夏子さんによって紹介された。
晶君とみきさんのコメント。いとうれし。

聞き逃すまいと頑張る耳だが、残念ながら潜水状態は続いていた。
やや遠くなってしまったおばあちゃんのような耳。
床に置かれたスピーカーの前できちんと正座をして聴いていたのだが、
背中はどんどん丸まっていくのだった・・・


   ●


そのまま荷物を預けて宿を出た。

のんびり歩いていると右前方から一人の青年が笑顔で近寄ってくる。
茶色がかった長めの髪、顎には晶君みたいな短いヒゲを生やして

「林檎お好きですか?」

「はい?」

同じ質問が繰り返されて、つい正直に好きだと答えてしまった。
「実は青森から林檎を売りに来ているのですが、いかがですか?」と言う。
良く良く見れば八百屋のようないでたちをしている。
うっかり林檎トークを聞いてしまい、林檎ジュースを試飲。

うん、確かに美味しいよね。
ストレート果汁だしね。
・・・
結局この一本八百円のジュースを購入することに。
千円を出したら釣銭変わりにと真っ赤な小振りの林檎2個。

・・・いや、皮まで美味しいですよって言われても。
商売なのに釣銭持ってきてないって。ちょっと兄さん。

ヒロ姉 対 林檎売りの兄さん

寄り切って兄さんの勝ち。

>>>ムカイ林檎店


   ●


そんなこんなで、ようやくライブ。暑さですでにヘロヘロである。

このライブを観るために京都までやって来た。
丁度、祇園祭の鉾が立ったらしいが観光は二の次である。

060712  060712

ライブの司会進行は森夏子さん。本当になんて涼やかな声だろう。
声の質が明らかに違うのだなあと感心した。

いよいよ始まる。
晶君がひとり穏やかに佇み、まず一曲。

そして、みきさん登場。
「へへっ♪」
マイクに拾われてしまった小さな声が全てを語っていた。

名古屋でも京都でも、主役はもちろん晶君なのだけれども、
この日はみきさんが主役で、そのサポートを
晶君が、どこまででもしていたように見えた。
こういう晶君を見るのは非常にワクワクするのである。


   ●


2006年7月12日(水) 京都・都雅都雅
α-STATION SPECIAL LIVE「眠れぬ長い夜のために・・・」】


 1. 陽ハ出ズル
 2. 風の街
 3. Dear Pearl (吉川みき/guitar 山口晶)
 4. ヨダカの星
 5. 黄色い帽子
 6. 呑気放亭
 7. せ〜の!(ヨシカワSHOW)


   ●


この日のスケッチは「散漫な精神状態」が滲み出てしまった気がする。
当然、慣れない場所であるという要因も大いにあるのだが。

演奏中だというのに携帯で写真を撮っている輩がいた。
ずっと周囲をキョロキョロしっぱなしの輩もいた。

どこにだってこういう輩はいる。いや、もっとひどい輩もいた。
いちいち気にしていたらキリがない。
時には自分もうっかり迷惑な輩になっているかもしれない。

とても失礼なことだ。

さすがに晶君もみきさんもこれに動じる気配はなく、
最後まで素晴しい演奏をして、終わったのだった。

楽しかった。

全てが終わると10時を過ぎていた。
宿ではこんな遅くまで荷物を預けられるとは思っていない筈だ。
早く取りに行かなくては・・・。

晶君みきさんを中心に和気あいあいと歓談中の皆様に
慌ただしくご挨拶して逃げるように去る。
こんな日に見送られてはたまらない。


   ●


初めて深夜の高速バスに乗車。

当初のルートが事故のため迂回するというアナウンスが控えめにあり、
しばらくすると走行中の振動と音が酷くなった気がした。
行き交うヘッドライトの光が揺れる裾の隙間から入り込んでくる。
いまどんな所を走っているのだろう。

カーテンは朝まで開けてはいけないことになっている。
心配性が妄想を開始する。

ウトウトしては目を醒ます。その度に身体の違和感に苛まれた。
暗い中、見知らぬ人達が様々な体勢で寝息を立てていた。
いびきをかいている人もいた。
あんな不自然な状況でも慣れてしまえば熟睡できるのだろうか。
いや、
できればもう乗りたくないなあ・・・

そして明るくなって
目の前に馴染みの景色が見えてきたけれど
旅の終わりは見当たらなかった。

家に戻って馴染みの枕に頭をのせて
そこで終了。

結局、旅の終わりまでずっと実感のないままだった。



(2006年7月28日)
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