論理哲学論考 1-7 3.01-3.05 3.031-3.032
      
3.032 ひとが言語において「論理に反していること」を表わし得ないのは、幾何学において空間の法則一般に矛盾する図形をその諸座標によって表わし得ないこと、言い換えれば、存在しない点の座標を特定し得ないことと同断だ。
3.0321 たしかに我々は物理法則一般に反する事態を空間的に表わすことはできるが、しかし、幾何学の法則一般に反する事態をそうすることはできない。