◆現在の名称  :医王山清浄院国分寺

◆所在地     :千葉県市原市惣社
◆宗派      :真言宗豊山派
◆交通      :JR内房線市原駅


館山自動車道市原インターで降り、高速道路の側道を市街地に向かう。国分寺跡を目指して右折したがちょっと早かったらしい、道がわからなくなりGSに入り教えてもらった。
結果だが、市原市役所を目指せばよかったのである。市役所の先の交差点に ←上総国分尼寺跡→上総国分寺跡 という案内が出ていた。まずは案内にしたがって国分寺跡へ。


現国分寺の前に出ると驚き。基壇があり柱の下部が復元され「でん」とひかえている。そしてその奥に現国分寺の山門が見えた。現国分寺の中に入ると江戸期に造られた重文の薬師堂がある。その左側に原っぱがあり行ってみると「塔跡」が少し復元されそれを示す木杭が立っていた。
現国分寺の周辺には他に遺跡として確保したらしい草地がみられたが、示すものは何も無い。
現国分寺で住職の奥さんらしき方にパンフレットをいただいた。そのパンフレットによれば現国分寺の前にある復元された基壇は「西門」、そして天平国分寺は「金堂」と「中門」を「回廊」で結びその中に「七重塔」を抱え込む「大官大寺方式」の寺であった。
さらにパンフレットには「市原市ではこの上総国分寺と国分尼寺の史跡整備を行なっています」と書いてある。今後が楽しみというところか。
国分寺跡のパンフレットの表紙には「天平のランドマークタワー国分寺七重塔」とタイトルし(なるほど!)、「七重塔復元模型(市役所ロビーに展示)」の模型写真が載せてある。そこで市役所に行った。
入り口を入ると結構大きなロビーがあり、その左手に塔の先が天井に届くほどの塔模型が展示されていた。およそ1/10模型であろうか。
受付のかわいいお嬢さんに断り写真をとらせてもらった。

市原市は「国分尼寺跡」に力が入っている。そこへ向かう。
上総国分尼寺跡

所在地  :千葉県市原市国分寺台
「上総国分尼寺跡」は市役所をはさんで「国分寺」のちょうど反対側にある。資料館の脇をとおり「尼寺跡」へ。
広い。寺域全体が整備されている。各建物(伽藍)跡は基壇と礎石が復元され、さらに南大門と、南大門から金堂に続く回廊が建物として復元されている。回廊は外側に壁があり内側には無く柱だけである。回廊とはこんなものとは知らなかった。そういへばどこかで見たような気がするが改めて認識させられた。
次に資料館へ。中では館の方が説明をしてくれた。まずビデオ。次に尼寺全体の復元模型を基に各建物の説明。これが終わると模型が廻りだした。前の曇り硝子が突然す透しになり窓から見える復元遺跡の配置と模型がぴたりと重なる角度で止まった。 「さあどうぞ!!」

すごい。遺跡の復元状況、ビデオの内容、全体模型、いずれもすばらしい。やるぜ市原市!
館員の方の説明によれば資料館の建物は小さいが設備は自慢できるものとの事。そのとおりと思う。

国分寺跡がもう少しよくなった時には全国の「国分寺、尼寺跡」の中で指折りのものになるのであろう。

(2001/01)

復元回廊
手前基壇鐘楼跡
後方経楼跡
関連リンク
   史跡上総国分尼寺跡展示館   
国分尼寺では貴重な遺跡および資料館
           http://www.city.ichihara.chiba.jp/p/a/3/p_a_330.htm