道元坂・道源坂とも書く。渋谷区道玄坂1〜2丁目を宮益坂下JR渋谷駅南口から西方へ登る坂。江戸期はさびしい野道で、坂下には渋谷川にかかる宮益橋があった。「江戸名所」に「道玄坂 富士見坂(宮益坂)の下、耕地を隔てて向うの方、西へ登る坂をいう。(中略)道玄、或いは道元に作る。俚諺(りげん)にいう。大和田氏道玄は和田義盛が一族なり。建暦三年五月和田の一族滅亡する。その残党ここの窟内に隠れ住みて山賊を業とす。故に道玄坂というなり」とある。 日本地名大辞典 角川書店 より |
古地図にある「道玄坂」は右中央「川にかかる橋」(上記説明では渋谷川にかかる宮益橋)から左下に伸びる道で、先は「大山不動」につながっている。 「川」は「古川」と記入されており、現在はJR山手線がここを走る。 この川にかかる橋の名として「宮益橋」の地名は現在存在しないが、「並木橋」、「渋谷橋」、「天源寺橋」、「古川橋」などが「明治通」に今も残り、川があったことを教えてくれる。 |