◆現在の名称:日照山国分寺

◆所在地  :岡山県総社市上林
◆宗派    :真言宗御室派
◆交通    :JR 伯備線総社駅 車


岡山市から国道180号線を総社市に向かう。付近は名所旧跡の多いところ。吉備津彦神社(備前一宮)、吉備津神社(備中一宮)(両神社の距離1KMちょっとのところ)、高松城址(秀吉の水攻めで有名)などの道路標識が交差点に出てくる。総社市を中心とする一帯(岡山県と広島県の東半分)は、古代「吉備の国」とよばれ、大和、出雲にも劣らない勢力と文化を誇っていたと推定され、「造山古墳」、「作山古墳」の2大古墳をはじめ、数多くの遺跡群が当時を物語っている。
「備中国分寺」は国道180号線から分れ、倉敷に向かう国道429号線に入り間もなくのところにある。「備中国分寺」という標識に従って車を走らせるとたどり着く。

現国分寺は天平の「備中国分寺」の寺域に江戸時代に再建された大きな寺であり、国指定重文の五重の塔も建っている。また、天平の寺域全体が公園で、近くにある「作山古墳」、「こうもり山古墳」、「備中国分尼寺跡」などと共に「吉備路風土記の丘県立自然公園」を構成しており、「郷土館」も設置されている。
天平の「国分寺跡」として見られるものは公園の芝生に建てられている「南門跡」、「中門跡」、「建物跡」という「看板」だけである。現国分寺の資料によれば、「天平の国分寺の主要伽藍である「金堂」、「講堂」、「塔」などは、現国分寺の庫裏、書院、本堂などがもとの伽藍の上に重複しており全容は不明である」となっている。
夏も終わりに近づいたすごく暑い日、現国分寺境内にある休憩所兼食堂で食べたかき氷の味は美味しく、古代から今に伝わる味のようにも思えた。

1992/10

関連リンク
    岡山県立 吉備路郷土館    
備中国分寺、国分尼寺を紹介
   
http://www.pref.okayama.jp/kyoiku/bunka/kyodokan/shuhen.htm