第４９話：「それ、マジ！？」

<update/2002/10/31>

 貴方のお宅は大丈夫ですか？

 いきなりだが、実は俺、昨日、

やってもうた。

何をって？

会社から家に帰ってきたのだが、

家の鍵が無い。

あぁ、また「ボタン」（第３８話参照）押しちゃうのか？　俺。

おまけに、昨日の夜は風が吹いていて、やたら寒った。

で、

どうしてそうなったのかを説明しよう。

前回のように、酔っぱらって何処かに落としたのではない。

自分には、何処に忘れてきたかは解っていた。

俺は、「家から会社に行くバック」と「仕事で使うバック」は、

替えている。

なので、会社に行き先ずする事といえば、

家から持ってきたバックの中身を、仕事用のバックに詰め替える事。

なんでそんな事するのかと言うと、習慣だからしょうがない。

それで、帰る時はその逆をやる訳なのだが、

その時に、家の鍵を移し忘れたのだ。

まぁ、自分の不注意から招いた結果なんだけどね。

で、

話を戻すが、

それに気付いたのが、夜の９時３０分。

携帯で会社に電話するものの、もう誰も出ない。

会社に取りに戻ったら、往復２時間３０分は、かかる。

でも、そいつぁ面倒くせぇので、すかさず却下。

前回の時とは違い、今じゃ

「携帯もある」「コンビニで金もおろせる」「時間もまだ余裕」

この状況を打開する為に考える時間は、たっぷりある。

「どうする、俺」

２0代の頃に「ボタン」押しちゃった俺でも、少しは学習しているはずだ。

「！」

 「鍵屋だ！」

 そう、鍵を無くしちゃった時に鍵を開けてくれる専門業者。

 「ナイス！俺」

早速、番号案内で「鍵屋」を検索。

あった。

しかもラッキーな事に俺の住んでいる市内に１件あったのだ。

２４時間営業というその業者の番号を聞き、電話。

すると、２０〜３０分位で来れるとの事。

1万円位、かかるとの事。

電話で、住所、氏名、携帯番号など話した後、

業者が聞いてきた。

「お客様の鍵のメーカーはどちらですか？」

知らねぇ〜よ。

大体において、そんな事知ってる奴、殆んどいないと思うんだけど、

情報として伝えておいた方が、開けやすいらしい。

なので、普段使っている鍵の形状を教えて、しばし待つこと２０分。

来ました、２０代後半と思しき兄ちゃんが。

そこで、本人確認という事で免許提示して、

いざ、開錠の作業に入った。

工具取り出して、なんか小さいクリップみたいなものを、

鍵穴に差し込んで作業を始めたのだが、

それから、開錠まで、

「３秒」

それから、

開錠まで、

「３秒」

それから、

開錠まで、

「３秒」

もう一度言おう。

そこから、開錠まで「３秒」