第28話 :「誰か俺にアスピリンをくれないか!」

<update/2002/01/23>

 

 

 

第24話「禁断の地」で新宿2丁目のホモ話を書いた。

 

その時に

「新宿2丁目」=ホモという考えは基本的に違っている。

男同士・女同士・男とニューハーフという掛け合わせも

あるわけなので、やはり「同性愛者の街」である。

 

てな事を書いたわけだが

 

実は俺、

 

 

 

 

 

「レズ・バー」なる店にも

1度だけ行った事がある。

 

そう、女同士が好きあうと言う、歪んだ性を好む女性たちが

集まると言う店だ。

 

 

 

その日、俺は飲み友達であった銀座のクラブに勤める女性と

彼女の店で飲み、店が終ったあと、

二人で新宿2丁目のホモクラブへと飲みに行った。

そもそも彼女に初めて新宿2丁目には連れて行かれたのだ。

 

因みに彼女も正常である事は言っておく。

 

 

しばらく飲んだあと、彼女が一言いった。

「これからレズ・バーに付き合ってよ!」

(女同士の同性愛者が集まる店)

 

 

「レッ、レズ・バー?」思わず声が上ずってしまった。

「そんな所にノンケ(正常)な男が行ってもいいのかぁ?」

「やばいんじゃないのかぁ」

 

と心配する俺に彼女は

「大丈夫、大丈夫、あたしがいるから」

と俺をなだめた。

なんでそんな店知ってんだ?と聞くと、どうも彼女は

普段酔っぱらった客を相手にしているホステス。そりゃまぁストレスが

溜まるらしくて、そんな時「ホモ系」「レズ系」に行くと、

気さくに何でも話が出来て落ち着くらしいのだ。

 

まぁそんな事はどうでもいのだが、ねぇ

 

 

 

ご同輩。

レズ・バーですよ、レズ・バー。

 

当時の俺の考え方の中には、

ホモ=汚い・気持ち悪い

レズ=綺麗

 

という訳の解らない方式が存在していた。

なので、レズ・バーに行く事を拒む理由なし。

 

こんなチャンスは滅多に無いし、要は「女の園」でっせ、ご同輩!

 

俺は、頭の中で妄想を膨らませるだけ膨らまし、

扉を開ける彼女の後から店に入っていった。

 

その後、見てはいけない物を見てしまうなどとは思いもしないで・・・。

 

その妄想は脆くも砕け散る事となる。

 

 

 

 

 

その店は、中央に「U」の字にカウンターがあり、周りに2〜3の

テーブル席があるという、ごく普通のバーといった感じだ。

 

俺たちはカウンター席に座り、ウィスキーの水割りを頼んだのだが、

いきなりのカウンターパンチである。

 

 

 

 

 

 

 

だってカウンター内にいた

坊主頭のボーイが実はだったのである。

 

しかもこいつ、上半身はサラシ1枚巻いただけな状態だ。

 

なんで?その格好?

 

ちょっとぽっちゃりした、例えて言えば、

吉本興業の「山田花子」をちょっと男らしくしたような感じかな。

 

しばらくして紹介されたのが店のマスター。

勿論、「女」。しかしこれが見た目、見えないんだな「女」に。

そこら辺にいる、普通の若いニイチャンと言った感じなのである。

 

 

 

そして、その魔の瞬間は刻一刻と迫っていた。

 

 

今までカウンター内で、せっせと水割りを作っていた彼女である。

 

そう、坊主頭に上半身サラシ1枚の山田花子だ。

 

カウンター越しのため、下半身は見れない。

 

が、彼女がUの字型のカウンターを移動した瞬間、

気にも止めていなかった彼女の下半身の全貌が明らかになった。

 

 

彼女の下半身は、

 

なんと

なんと

なんと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふんどし」

 

 

 

 

何故?

なんでだ?

なぁ、おい!

なんでなんだ?

その格好は?

その格好の意味は?

そのセンスは有りなのか?

 

 

イメージして欲しい。

 

 

 

坊主頭の山田花子が、

 

上半身サラシ1枚で、

 

ケツに思いっきり食い込ませた、

 

ふんどし一丁で、

 

 

 

水割りを作っていたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ、マリオネット。

僕は今、何を見たんだい?

森の妖精たちとお話できる君ならわかるだろ?

ねぇ、マリオネット。

僕は今、何を見たんだい?

ねぇ、教えておくれよ。

 ねぇ、聞かせておくれよ。

 

僕は今、何を見たんだい?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰か俺にアスピリンをくれないか?

 

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