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かっては、この海岸にもニシンが押し寄せたのでしょう。しかし、ここ数年ですが小樽の港にニシンが押し寄せ群来(くき)が起こっています。群来(くき)とは産卵期を迎えた雌のニシンが浅瀬に押し寄せて産卵し、そこに雄が精子(白子)を一斉に放出することで海が乳白色に染まることです。ニシンの旬は春ですので、ひと昔前はニシンのことを北海道では春告魚(はるつげうお)と呼んでいたそうです。アイヌ人もニシンを神魚(カムイチェップ)と呼び、崇めていたそうです。 |
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義経とアイヌ娘の伝説とは! |
源頼朝の命により追われた義経は奥州(岩手県)で自害したとされます。しかしその後、義経の生涯は英雄視されるようになり次々と伝説がつくられるようになりました。義経は自害はしておらず北方に逃れ蝦夷(北海道)に渡りアイヌの首長の家に身を寄せるという伝説もそのひとつです。伝説によると義経はさらに北を目指して旅立つ時、義経に恋情を抱いたアイヌの首長の娘チャレンカは義経を何十里もの道を追いかけ、やっと辿り着いたのがこの神威岬だったそうです。しかし義経はすでに船出した後でチャレンカは「和人の船、婦人を乗せてここを過ぐればすなわち覆沈せん」と恨みの言葉を残して海へ身を投じ、それが神威岬先端の神威岩になったといいます。以来、女性を乗せた船が通ると必ず転覆したそうです。義経とアイヌ娘の悲しい恋の伝説があって時の藩命により幕末まで神威岬以北は女人禁制だったのです。その後、義経は大陸に渡りモンゴル帝国のチンギスハーン「成吉思汗」になったという伝説も?領土の拡大、大陸の進出に突き進んでいた当時の日本の社会の風潮がこのような伝説を流布したのかもしれませんね。でも夢をかき立てる伝説ですね! |
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ひと昔、この海岸にも押し寄せたのであろうニシンは北海道・サハリン系だそうです。近年、群来(くき)で話題になっているニシンは回遊域を石狩湾周辺に限られている石狩湾系です。なので産卵場所も狭く漁獲地も偏るそうです。しかしかってのソーラン節とまではいかなくても小樽に群来(くき)がここ数年は続いていることで来年以降も大漁が期待されますね! |
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