上方浪曲ニュース最新号
2004.1
ワッハ上方で正月公演
浪曲とお年玉バラエティ


 一月三日、大阪ミナミのワッハ上方演芸ホールで、「新春浪曲バラエティ競演」が開催された。
 今年の浪曲親友協会主催の最初の公演で、第一部は真山広若の「ああヒロシマ」で幕を開け、春野ココが「かちかち山」、京山福太郎「竹の水仙」、三原佐知子「異国の母」と、出演者は得意のネタでそれぞれ新春第一声を上げた。
 第二部は、芦川淳平のトークショー「浪曲を知れば日本が見える」、花井愛子の「浪曲漫談」、広若、ココ、佐知子、福太郎による「お年玉歌合戦」とバラエティ豊かににぎやかな舞台を展開、正月気分のファンに初春らしいお目通りとなった。

一心寺寄席正月公演
記録的大入りで開幕

 一月の一心寺寄席は、新春御目見得公演として、幹部が十二日から三日間日替わりで出演、初日は祝日ということもあって、これまで最高の約二百人の観客が訪れ、場内身動きとれぬほどの大入りとなった。出演は、天光軒満月「雪の夜話」、松浦四郎若「晴れ姿奈良丸ぶし」、京山福太郎「河内十人斬り」、春野百合子「大高源吾」で、大入りに答える熱演を聞かせた。
 二日目、三日目もこの冬一番の寒さにもかかわらず、普段以上の観客が詰めかけ、幸先よいスタートを切った。
 また、この一心寺寄席に先駆けて、四日から八日までの五日間、国立文楽劇場小ホールで演芸特選会が開かれ、三原佐知子、真山誠太郎が出演し、今年は、連日市内で浪曲がかかる正月だった。

中村美律子の店「人生乾杯」で
ショータイムに浪曲の出番


 

大阪心斎橋の中村美律子のレストランパブ「人生乾杯」で、ショータイムに月二回浪曲を聞かせる日が設定され、一月十二日の第一回に春野ココが出演し、大林静子の三味線で「かちかち山」を口演した。
 同店では、年に数回特別公演として春野百合子のディナーショーを開催しているが、これが毎回満席の好評で、オーナーの中村美律子が、「三味線の音色でつづる浪曲の良さをもっと知ってもらいたい」と、毎日八時から歌手が日替わりで出演しているショータイムに月に二回程度、浪曲の日を設けたいと提案。百合子の協力で実現したもの。
 トップバッターにココが出演したが、この日は中村も風邪をおして来店したことから約七十名収容の客席は満席、「お客さんの反応もいいみたいで、やってよかった」と語っていた。一月は三十日に幸いってんが出演した。

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