上方浪曲ニュース最新号
2002.9

更正祈り刑務所慰問13年
京山幸枝栄に法務大臣表彰


 八月七日、京山幸枝栄、福太郎、幸いってんは、恒例の姫路刑務所盆踊り大会に慰問出演した。この慰問は姫路の京山企画の斡旋で長年続けられているもので、京山幸枝栄は、二月の浪曲、八月の盆踊りに13年間にわたって出演を続け、受刑者の更正と社会復帰に貢献した。この功績により、この日催しの席上で、刑務所長より法務大臣表彰が伝達された。福太郎、いってんにも所長より感謝状が贈られた。

物故者の御魂安かれと
築港高野山浪曲まつり


 八月三十日大阪市港区の築港高野山寺で社団法人浪曲親友協会の浪曲まつりが開催された。午後五時から境内浪曲塔で、住職の読経に合わせ出席者が焼香して、この一年間の物故浪曲人を合祀した。今年の合祀者は二代目松風軒栄楽師、速水佳子師の二柱。
 この後本堂前の特設舞台で真山誠太郎と京山幸枝栄が奉納浪曲を口演、続いて京山倖若、真山広若、三原佐知子、京山福太郎、松浦四郎若、京山幸枝丸、京山宗若、天光軒満月、幸いってんが音頭を取って盆踊り大会が開かれた。境内には近隣の住民のほか遠方より踊り子の連が参加し、にぎやかに踊りの輪を広げていた。

敬老月に二ヶ所で寄席
一心寺と国立文楽劇場

 九月の第一週は一心寺門前浪曲寄席が二日から四日まで、続いて四日から六日までは国立文楽劇場小ホールで演芸特選会が開催され、敬老月で多忙の親友協会浪曲人が出演した。
 一心寺寄席は、日吉川秋水、京山福太郎、真山誠太郎、幸いってんの出演。連日五十人前後の入場者でにぎわった。一方文楽劇場には京山宗若と春野ココが落語や漫才などとともに出演した。

美律子も歌舞伎座から駆付け
春野百合子ディナーショー


 九月九日大阪市中央区東心斎橋の中村美律子の店人生乾杯で第三回春野百合子ディナーショーが開催された。この日は折しも新歌舞伎座公演中の中村美律子も応援に駆けつけ、師弟でデュエット曲を歌うなど観客サービスに努めていた。百合子は「番町皿屋敷」を口演、あとに歌もいくつか歌い大ハッスル。満員の場内は、豪華な料理と豪華な浪花節の至福の一時に酔っていた。次回は十二月十三日に開催されるとのこと。

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