上方浪曲ニュース最新号
2001.6
 三役に新世代抜擢で革新期待
 副会長に福太郎・常務に四郎若

 

社団法人浪曲親友協会(真山一郎会長)は、五月二十四日、新世界大よしで総会を開き、平成十二年度決算、事業概要などを審議、承認した。また、六月九日、理事会を開催、定数三のうち一名空席となっていた副会長に京山福太郎を、また、京山幸枝師の死去に伴って空席になった常務理事に松浦四郎若を、それぞれ全会一致で推挙、翌月7月13日の理事会で両者が受諾、選任された。
 年功序列を打ち破って、「若手」を三役に抜擢したことは、浪界の先行きに対する幹部の危機感を反映したもので、新世代による思い切った浪曲の革新が期待される。

 春野美恵子に後援会
 地元で卓掛披露公演

 百合子門下の期待の新人、春野美恵子に後援会が出来、有志によって贈られたテーブル掛けの披露をかねて、六月十七日大阪府熊取町五門の公民館に地元の人々を招いて、披露公演が開催された。
 ゲストの師匠百合子も、「美恵子をよろしく」と、「高田の馬場」の口演で花を添えた。
 美恵子は、この日新調の菖蒲柄のテーブル掛けを掛けて、「お夏清十郎」を熱演。安定した声節と大らかな人柄がにじみ出た口演で、早くも美恵子ならではの独特の魅力を聴衆に印象づけていたようだ。

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