<DVDプレイヤー>
PIONEER DV-S5
定価\83,000(98’秋発売、交際期間98’12月〜02’8月)
当時のフラッグシップ機、DV-S9の技術を継承した直系機。
○主なスペック
- 映像10bit/27MHz D/Aコンバーター
- デジタルノイズリダクション
- 音声96kHz/24bit ツインD/Aコンバーター
- Hi-bitレガートリンクコンバージョン
- アコースティクダンパートレイ&ダブルレイヤードシャーシ
― 画質 ☆☆☆☆☆ ―
最初に本機でDVDを見たときの感動は今でも忘れることができない。
高精細、シャープな輪郭、豊かな発色、色切れの良さ・・・どれを取っても未体験だった。
「DVDというのはこれほどまでに凄いものだったのか・・・(@_@;)」と心から感動した。
映画ソフトでも、ビデオソースでも、不満はない。どこまでも自然な映像である。
DNRがあり、効き具合をOFFから3まで調整できるが、標準では1、弱めに効いている。
効き具合を変えてみたが、効果はあまり分からない。もっとも、ノイズっぽいソフト自体が
今となってはなくなってしまったからかもしれない。DVDが発売された当初は、
ソフト側のエンコード手法が未熟で、ブロック歪連発のソフトもあったようで、
これらに対しては本機のDNRは有効だったのかもしれない。
本機の映像DACは27MHzである。近年登場してきた54MHz,はたまた108MHzといった
高度のオーバーサンプリングを導入したものは、解像度、ノイズのなさといった点で優れているというが、
実際どうなのだろうか。そろそろDVDすげ替えか??と狙っているエディ。
― 音質 ☆☆☆☆☆ ―
本機は24bitのDAC、レガートリンクまでついていて、電源やシャーシも凝っていて、
高品質なアナログ信号を出力できるが、
残念ながら私はデジタルアウトしか使っていない。
スピーカーがサテライト+ウーハーという構成のため、入力信号はAVアンプ内で、
ウーハーに回す低音と、それ以外の信号に帯域分離されることになる。
AVアンプにアナログで入力した場合には、一旦A/D変換された後に帯域分離が行われることになるので、
デジタルで入力した方が音がいいであろうという想像がつく。それが理由かどうか分からないが、
デジタル入力の方が音の鮮度、低音のキレといった点で明らかに上回っていた。
また、アナログ入力ではピアノの音に「グジュグジュ」といった音が絡んだりして、
レガートリンクの効果も感じられなかった。そんなわけで、私はデジタルアウトしか使っていない。
デジタルアウトの音質は、そりゃあいいんですが、私には差が分からない。
当初同軸出力を使っていて、光出力に変えたのだが、音質の変化は分からなかった。
とにかく、音質に関しては不満はないので、☆は5個にしとく。
― 操作性 ☆☆☆☆ ―
中級機だけあって、リモコンがしっかりしている。ボタンの大きさも分けてあって、ジョグシャトルまでついてる。
しかも主なボタンは自照式!部屋を暗くして映画を見ている時なんぞは重宝する。
ディスクの動作スピードは、早くなった最近の機種からするとやや遅いかもしれない。
CDで曲目をダイレクトに選ぶように、「9」と押すとチャプター9に飛ぶのは嬉しい。
― デザイン ☆☆☆☆ ―
本体はアルミパネル、安っぽくなってしまった最近のDVDとは違いを感じさせる。
そして6.4kgの重量が示す通り、がっしりとしていて大変心強く、所有者の心を満たしてくれる。
そしてディスクトレイ上部にある、ブルーに光るイルミが先進性を感じさせるじゃなーい!\(゜∇゜)/
ただ、最近のDVDに比べると厚みがある。薄い方がスタイリッシュに見えるなーと思うので、
その点で☆は1つ減らすことにする。
― 総評 ☆☆☆☆ ―
バランスの取れた製品。画質の点で言えば、さすがに近年のプログレ機には追い越されたかなと思う。
ただ、DVD普及機は現在でも10bit/27MHzDACが主流であり、まだまだ戦えるとは思う。
音質は、今でも一級品である。今の10万以上のモデルに負けるとも劣らないだろう。
すっかり作りが安っぽくなってしまった近年のDVDに比べると、本機のがっしりさは目立つ。
そうすると、本機は画質がちょっと落ちるかな・・・という点以外は特に不満はないことになる。
― 別れた原因 ―
スペース的な問題から、最近流行りのスレンダーなDVDが欲しくなったのと、
プログレ出力が欲しかった。そして何より、ビクターのXV-PZ330の美貌に一目惚れしてしまった。
YAHOOオークションで売却。
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