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ポータブルMP3プレイヤーはどれを選ぶ?
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(2005.2.12) |
前回のAV−eye「MD→iPod移行プロジェクト発動!」以降、 MDの資産をせっせとMP3化してPCに貯めている日々である。 さていよいよポータブルMP3プレイヤーの選定に入るわけだが、 まずはおおまかにメモリ型かHDD型かを決めてしまおう。 メモリ型は30〜40gと小型軽量、音飛びは全くなし、 容量は128MB〜1GBまでがあり、価格は7000円〜2万円程度。 1曲4分、160kbpsのMP3想定では、20〜160曲程度が入る計算だ。 どのみちライブラリの一部しか入らないので、頻繁に書き換えが必要だろう。 首にかけられたりするくらい小型でオシャレ、運動中も聴ける。 HDD型は100〜200gと比較的大型・重さもある。 振動に弱いHDDを使っている関係で、運動しながらの使用は×。 容量は4GB〜40GBまであり、価格は2〜4万強程度。 上と同じ想定で行くと、4GBでも640曲入るので、書き換えは たまに行えばよいだろう。10GB程度になるとライブラリを全て 持ち歩けるようになるだろう。 【記憶容量とコストの関係】 私は、書き換えを頻繁にするのは面倒。小型化にはさほど執着しない。 上の図のように単位容量当たりのコストはHDDの方が低い。 ポータブル機にほとんどの曲を入れておけば、PCが壊れても大丈夫。 などの点でメモリ型ではなくHDD型とする。 また4GBでは結構すぐにあふれてしまう、という声を耳にするので、 私は160kbpsや192kbpsを多用することもあって、 10GB以上のHDDタイプ に絞って選ぶことにした。
というわけで、容量10GB以上の機種に絞って見ていく。 価格.comで調べた、価格の低い順に見ていくことにする。 重視するのは価格、デザイン、音質、操作体系、対応フォーマットなど。 日本語表示を必須条件としたが、5機種全てで可能であった。
20GBの大容量タイプながら2万円台前半という低価格を実現している。 iPodの2倍となる24時間再生が光る。デザインもどことなく iPodに似ているが、洗練さという点では全く劣る感じで、ダサイ。 厚みが22mm、重さも200g以上と、だいぶ野暮ったい感じがするが、 再生時間を延ばすために電池を大きくした代償だろう。 操作は中央のタッチパッドで上下スクロール、OKボタンで決定。 曲の再生、スキップは右に設けられているボタンで行うが、小さめだ。 液晶表示部は大きめで、曲・フォルダ検索もやりやすそうだ。 音質はiPodよりも若干良く、動作は高速というのがネットでの評判だ。
10GBながら他社の4GBタイプと変わらない低価格だ。 標準で通常のリモコンとネックストラップ型リモコンが付属する。 基本操作はカバンを開けなくてもできるとうれしい。 本体では右側面にあるジョグで行い、親指で上下スクロールと 押し込む動作で決定という組み合わせ。片手でラクラク操作できてしまう。 液晶表示部はちょっと小さめかもしれない。なおネガ/ポジ反転ができる。 MDと間違えそうなデザインだが、逆にコンパクトにまとまっていると言える。 材質もアルミ合金が使われ、高級感がある。 音質もなかなか良いという評判だ。
液晶表示部を本体から取り去り、その代わり大型リモコンに付けたのが特徴。 ディスプレイの大きさ自体は小さめだが、6行表示と情報量は多い。 本体に液晶をつけた機種が多い中で、本体を取り出さなくても 操作ができるよいというのは、やはり便利だと個人的に思う。 本体はアルミ塗装が施され、高級感も十分。 14mmと薄く、重量も136gで、野暮ったい感じは全くない。 操作はリモコン/本体ともにジョグで行い、上下と押す動作の組み合わせ。 BBEなどイコライジング機能も充実して音質はかなりいいらしい。 その他、転送は高速、FMチューナー内蔵、本体にマイクがあって ボイスレコーディングが可能、ダイレクトMP3レコーディング機能など、 機能満載で非常にコストパフォーマンスの高いモデルだ。
他社からApple包囲網が敷かれる中で、シェアトップをひた走るiPod。 それにはやはり理由があるのだろう。 まずは洗練されたシンプルなデザイン。 ホイールだけでほとんどの操作ができるシンプルな操作体系。 余計な機能は搭載せず、ボタン類も最低限に抑えている。 そして音楽管理ソフト「iTunes」の使いやすさには定評がある。 音質についてはコシが弱いとか、ちょっと批判の声があるのだが、 友人のを聴かせてもらったところ、大きな不満は感じなかった。 付属のヘッドフォンがやや力不足なようなので、換えれば良い。 やや重量がある点が少し気になるといえば気になる。 だが、万人に薦められる、欠点がないモデルである。
ウォークマンの元祖ながら、MP3ウォークマンの分野では Appleに押しまくられているソニーが、打倒iPodを旗印に市場投入した機種。 iPodよりも軽いうえに22時間というロングライフバッテリー。 この機種からMP3にも変換なしで対応するようになった。 ただ再生時の音質調整はMP3とATRACで異なる部分がある。 バーチャルサラウンドや6バンドイコライザはMP3では使えないのだ。 MP3は低音/高音を8段階で調節できる機能のみが使える。 操作体系は本体の丸型ボタンで行う。タッチパッドではない通常のクリック型。 本体の液晶表示部は大きく、情報量がかなり多い。 本体はデジカメのような感じがしなくもないが、アルミが使われ高級感がある。
う〜む、こうして見るとそれぞれが個性的なモデルであった。整理すると 低価格、長時間再生、大型・重い、ダサイのクリエイティブ。 10GB、小型、2種類のリモコン、ジョグ操作の東芝。 大型液晶付リモコン、高級感のある本体、高音質、多機能のバーテックス。 シンプル、タッチホイール、使いやすい管理ソフトのアップル。 小型、長時間再生、大型液晶のソニー。 まず重さとダサさでクリエイティブが落ちる。 今後音楽配信サービスが普及していくことが予想されるが、 ほとんどがWMAかATRAC3での配信を行っている。 そういう意味でも、どちらにも対応していないiPodは少々不安だ。 ただ、アメリカでは既に普及している「iTune Music Store」が 日本に上陸する日も近いと言われ、その場合はAACでも問題はない。 私はリモコンを重視したい。何か操作する度に、カバンやポケットに 手を突っ込んだり、本体を取り出さなくてはならないのは面倒だと感じる。 曲を探したり、曲名を確認する時も、リモコンに液晶があると便利だ。 ということになると、バーテックスになる。 ソニーのオプションリモコンにも液晶があるのだが、 情報量がバーテックスの方が多い。 他にも、高級感のあるデザイン、豊富なイコライジング機能、高音質、 FMチューナー内蔵などあっても困らない機能を満載などで VERTEX LINKのiAudio M3に決定! あとはお金がある時に買うだけ・・・ |