AV - eye
   
ここはエディが思いついたAV機器に関する妄想・体験について語ったり、新製品についてコメントしたりするところです。

最強?!「ダブル巻き取りヘッドフォン」

(2003.11.8)


   アウトドアリスニングで主流となった「アームレスタイプ」。
   だがカバンの中に入れておくと、コードが絡まってしまって困ったものだった。
   しかしこの秋、コードを全て巻き取ることが可能で、
   わずらわしい絡みから解放されたモデルが誕生したのだ!


  ― アームレスヘッドフォン想 ―

アームレスヘッドフォンについては以前本コーナーの
「アームレスヘッドフォン、比較してみよう!」で取り上げた。
アームレスというのは現在のアウトドア用ヘッドフォンの主流になってはいるが、
音質や装着感の面でまだ課題があると感じたのも事実だ。

私はある部分ではヘッドフォンにはかなりこだわっており、今までも結構買い替えてきた。
完璧なアウトドアヘッドフォンというのはなかなかないものである。
まず小さくなければならないという前提があるので、音質の点で満足できなかったり、
耳への圧着が強いあるいは弱い、耳が痛くなる、ちょっとデカイなどである。

前回の検討で、装着感ではビクターの「ストップアクションフック」、
持ち運びに楽という点ではパナソニックの「コード巻き取り」が注目だった。
しかしビクターは小型・軽量を重視したためか低音不足を感じ、
パナは高音不足・耳が痛くなるという欠点も併せ持っていた。
今回ビクターから発売になった「HP−AL300」はドライバ径を30mmに戻し、
パナの巻き取り方式をさらに改善した方式を採用し、「完璧」を目指したモデルだ。
11月1日の発売だったが、近所のヨドバシでは店頭に並ぶのが遅れ、
7日にようやくGETした。そのレポートである。

  ― これは便利!W巻き取り ―

まず、一番の売りである「W巻き取り」を見ていこう。


絡まり。
  アームレスヘッドフォンをカバンの中に入れておくと、
  たいがい左の写真のようになってしまう。
  これをほどこうとしても、なかなかスルッとはいかず、
  イライラするんだよねー、こーゆーのって。

コード、2本あるよね?
  なんとかほどけた。
  さて、アームレスHPには2本のコードがある。
  左右のドライバを結び、耳の後ろを伝う@のコード、
  左のドライバから出てヘッドフォン端子へ挿すAのコードだ。
  パナソニックの「巻き取り」方式は、
  Aのコードを巻き取ることができた。
  これだけでも、持ち運びの際には大分楽になった。
  しかし、買った人は思ったはず、
  「@のコードも巻き取れたらいいのに・・・」

スッキリ!サーキュラー加工の
輝きが美しい
  今度のビクターは@もAも巻き取れる!
  左のようにスッキリ!これなら完璧!
  サーキュラー加工がしてあり、
  金属のような高級感を感じさせる。
  耳にかけるフックもだいぶしっかりした
  ものになっているという印象。
  同じ巻き取り型でも、パナよりも一回り小さい。
  見ただけでは、この中にコード巻き取り機構が
  内蔵されているとは思わないだろう。

使用する時。
  リスニングの際は右ドライバを引っ張るとコード@が伸びる。
  コードAは端子を穴から出して引っ張ると伸びる。
  コード@・Aとも、数センチごとに「カチカチ」と
  ストップがかかり、コードを任意の長さで使うことができる。
  これはパナと同じですね。
  コードが細いのがやや心配ではある。
  まあ切れるってこともないと思うけど。

巻き取る時@。
  コード@を巻き取る時には、右ドライバのボタンを押す。
  巻尺のように「シュルシュルッ」とコードが巻き取られる。

巻き取る時A。
  コードAを巻き取る時には、
  プラグを抜いて右ドライバの穴に挿す。

リモコン付けたままでも
巻き取りOK。
  上だと、プラグを抜かなくてはならない。
  ヘッドフォンとプレイヤーを別々に持ち歩くのならよいのだが、
  一般には両者は接続したままでカバンに入れるだろう。
  その場合でも、プラグに突起が設けられていて、
  これを穴に挿せば巻き取れるのだ!

完。
  最終的にカバンに入れる状態。
  スッキリ、絡まる心配なし!

  ― 音質はどうなのよ? ―

持ち運びに関しては大変な優れモノである「HP−AL300」。
肝心の音質だが、前作「HP−AL53」から大分改善された。
低音の伸び・エネルギー感が一枚も二枚も上。
ドライバが30mmに戻されたこと(AL53は27mm)、
巻き取り機構を内蔵したことでハウジングが大きくなり、
低音増強効果も得られていることなどが原因だと思われる。
また高音のきらびやかさも影を潜め、落ち着いた音調になった。
POPSなども迫力が感じられて、リスニングが楽しくなる。
これなら音質に関しては不満がない。合格!

  ― 装着感はどうなのよ? ―

装着・取り外しを快適に行える「ストップアクションフック」が踏襲されている。
オープンとクローズの2段階があるわけだが、動作がキツくなった。
耳への圧着を一旦キツくしてしまうと、ゆるむことなくその状態が保持される。
キツすぎずゆるすぎずのところで止めるのがコツだ。
逆に、フックを任意の開き具合で止められるので、
耳への圧着の強弱を自分なりに調節できる。
耳が痛くならないベストポジションを探そう。
またフック自体が、太く、しっかりしたものになっているので、
耳へのひっかかりは万全。

  ― まとめ 〜”完璧”を具現化したヘッドフォン〜 ―

音質。迫力ある低音再生、フラットな音調。素晴らしい。

ダブルコード巻き取り機構。わずらわしさから解放された。

コンパクト。一般的なアームレスと変わらない小ささ・軽さ。

装着感。ストップアクションフックで装着・取り外しが快適。

また耳への圧着の具合を自分で調節できるから痛くならない。

デザイン。高級感がある。


これって完璧っすよね??


素晴らしい。久々にこれだけ感動しますたわ。
お値段はオープン価格だが、ヨドバシでは2,780円だった。
一般的なアームレスが1,800〜1,900円台で売られているから、比較的高価な部類になる。
でもそれだけ出す価値は絶対ありますよ。絶対後悔しないと思います。
私エディが強力にプッシュします!!


閉じる