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BSD物語

住み慣れた僕の小さな家

なのに何で見慣れない部屋があるんだ?
 
 

Ch13:備えよ常に
 
 

目の前にある施設・・・そう、それは見るからに分厚く、気密性を
念頭において設計されたであろう扉だった。
取っ手らしきものはなく、それらしい物は扉の横にあるカードリーダーと
電子ロックシステムのみだった。

管理人:「なんでこんな代物が僕の家にあるんだ?大体ここには何もなかった
     はずなんだが」

ティナ:「ご主人様、ここにおられたんですか。」

管理人:「ちょうどいいところに来たティナ。ちょっと聞きたいんだけど
     この扉は何なのかな?」

ティナ:「何でもないです。耐熱耐圧、VM兵器にも対応したメール
     検疫施設です」

管理人:「ぶいえむへいき?ABC兵器じゃなくて??」

ティナ:「ウィルス・マクロの略です。最近ではこれぐらいの設備は
     あって当然ですよ」

管理人:「そんな大層な・・・大体どこの誰が小包爆弾を送ってくるんだか」

ティナ:「一週間前に爆発があった3丁目の谷林さんの家、覚えてますよね。
     あの事故原因何だったと思います?手紙に付いていたマクロ兵器
     による物だったんですよ」

管理人:「・・・」

ティナ:「ここ数年、手口がどんどん進化してきていますから昔みたいな
     ドラフトじゃ機能的に限界なんです。だから亜空間にフィールドを
     形成して・・・」

ティナの「ウィルス・マクロの近年の傾向と対策」講座はしばらく続いた
僕に理解できたのはこういった施設がないと最近は小包も安心して開けられない
と言う事実だった。

  ( 続く )
 

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あとがき代わりの駄文その13

ティナ:ウィルスチェッカー皆さん常備しておられますか?

管理人:常駐させると重くなるから昔は嫌う人が知り合いに多かったんだよなぁ

ティナ:でも、安全には代えられませんわ。

管理人:ところで、もし送られてきたウィルスの作成者が分かったら
    ティナはどうするの?

ティナ:愚問ですわ、こうやって(ちりちりちり・・・)。

管理人:わ〜〜〜やめやめっ(またこのオチか・・・とほほ)